A.実は仏教は、西洋に勝る哲学と深層心理学を背景としています。それを一般の方の誰もが、難しく考えることなく実践できるように宗教化したものが仏教なのですね。対機説法といって、仏教は相手の能力や性質に応じて様々に教えを説いていますから、少し勉強すると矛盾していると思えることが多々あります。ですから、お釈迦様の真意をどのように理解したらよいか、どのように人生に活かしたらよいのかを、みなさんに分かり易くアドバイスするのが私たちの使命だと思っています。
A.特別な修行は必要ありません。なぜならば、みなさんが人生を理想に向けて奮闘すること、それを邪魔する不安を打ち消して前に進むこと、そのこと自体が大いなる修行だからです。お釈迦様は6年に亘る苦行を捨てて、体調を整えて心を安らげて魔を降し、真理を悟ることを示されました。まずは心を安んじて魔に負けない、不安にとらわれない金剛心、強く静かな心をもって何事にも臨めるようになること、それが私たちの伝えたい本当の仏教なのです。
A.キリスト教に限らずイスラム教でも何でも、世界の宗教はこの宇宙を創造し支配している絶対者を想像し崇拝して、その御心に従うことで安寧が得られると説いています。それに対して仏教は哲学を背景としていますから、神も仏(如来)も所詮は人々の心の中に存在しているものだと説きます。私たちの心の中に絶対的な精神が存在している、その如来を自らの身に顕し、その智慧と慈悲を私たちに示されたのが、2500年前に歴史上に実在された釈迦牟尼仏です。だからこそ、如来とお釈迦様は一体であるとして、その教えを正しく人生に活かすことが非常に大事なことになるのです。
A.お釈迦様を心に思い浮かべることと、お釈迦様が目の当たりに現れることは違います。それは、歓喜に身が震えるほどの圧倒的なものになるでしょう。そのお釈迦様が「私は常にここにあって、汝を導いてきたのだぞ」と、その御手をもってあなたの頭を撫でる神秘的な体験をする時、人生の大転換が起こります。心の中にわだかまる一切の苦しみが除かれて、一切の不安が消え去っていくのを感じます。あなたの心に真理を悟っている絶対的な精神が存在する、あなたの見ている世界は、実はあなたの心そのものであることを覚る瞬間です。
A.たとえお釈迦様に会うことができなくとも、お釈迦様が常に側にいて教えを説いていると信じることが大切です。お釈迦様に会えたとしても、それで今後一切の困難がなくなるわけではありません。他の人の心の中にも、煩悩は魔として未だ存在し、あなたに影響を与えて苦しめるからです。しかしながら、お釈迦様ならば何と言われるだろうかと考えて、魔に負けずに自分の心をコントロールできれば、自分の見る世界も願いが必ず叶うものとなります。それがとても大事な修行です。さあ、それでは自らの未来を自分自身で切り開くために、お釈迦様の教えを学んで、お釈迦様から教えを聞いて、魔に負けない心をご一緒に鍛えましょう。