北極圏を超えよう! アラスカ コールドフット 



2005年3月19日 その2
宿の前にはコールドフットの由来が紹介されている

コールドフットに到着したのは午後4時頃。長いドライブだったなあ。
現在は、最北端のドライブインがあるコールドフット。
ここから約246マイル先の北極海に面した町「プルドー・ベイ」までの間、サービス施設が一切無いため、給油や休憩をするトラックドライバーたちで繁盛していた。
私たちみたいにオーロラを見に来ましたなんていう人は、ほとんどいないのだろうな。




これから3泊する宿はスレート・クリークインというロッジ。もちろん1軒だけの宿である。
カフェは24時間営業で、真夜中以外はいつでも暖かい食事を取ることができる。また、このカフェがロッジ全体の管理場所となっていて、部屋の鍵を受け取ったり、電話の取次ぎもここのカフェで行われている。道路のインフォメーションもカフェに掲示されている。
カフェの隣に車の整備工場とガソリンスタンドがあり、また、郵便局もある。ロッジの周りは、トラックやトレーラーのパーキングとなっており、たくさんの車が止まっていた
そして、カフェから道路を挟んだ反対側に宿泊施設のロッジだ。



ロッジの部屋は、ベッドがふたつと洗面台があるだけのごくごくシンプルな部屋。
小さな木の椅子がひとつあったので、テーブル代わりに使っていた。
トイレとシャワーブースは各部屋についている。
部屋に電話がないので、ロッジ入り口におかれた2台の公衆電話を利用することになるが、コインは使えない。クレジットカードによる通話か、コーリングカードを使用しなければならない。


まずは、持ってきたビールを冷やしましょう。
部屋には冷蔵庫はないけど、窓の外は天然の冷蔵庫だ。
窓をあけて
雪の中にビール瓶を刺しておく。でも、適当に冷えたら取り出さないと凍ってしまうので注意ね。

夕食はカフェで。
ここの食事はいかにもアメリカーンなものばかり。バーガー、サンドイッチ、フレンチフライなどなど。
トラックドライバーがテイクアウトできるような、ファーストフードの類ばかりだった。味は悪くないけど、さすがにこれが続くと飽きてきちゃいそう。
フィッシュバーガー チリバーガー オニオンフライ
カフェでは、地ビールもいただける。いろいろ飲み比べてみるのも楽しい。
でも、アルコール類は、カフェの外には持ち出すことはできない。ま、車を運転する人ばかりだからね。


さて、今夜のオーロラは、コールドフットから約14マイル北にあるワイズマン(Wiseman)で見ることにしていた。
もちろんコールドフットでも見れるのだけど、トラックや建物の灯りがあるのであまり観測には適していないのだ。そこでワイズマンのトラッパー(罠師)のお宅にお邪魔してオーロラを観測するというオプショナルツアーに申し込んでおいたのだ。
我々2人だけだと聞いていたら、メアリーとマーリーンも急遽参加することになった。

ワイズマンまでは約40分くらい。ワイズマンは、ゴールドラッシュ全盛期には3,000人を超える鉱山関係者で賑わっていたが、現在は人口僅か十数人の村落になってしまった。この村は、新田次郎著の「アラスカ物語」の主人公で、アラスカ先住民の指導者として、アラスカの地で波乱に富んだ生涯を送った「フランク・ヤスダ」こと「安田恭輔」や、彼のパートナーだった「ジョージ・オオシマ」、「ジェームス・ミナノ」らがしばらく滞在した所としても知られている。

本日お邪魔したのはジャックさんのお宅。ジャックはトラッパーで、またハンターでもある。彼の家には、彼が獲った動物の毛皮がたくさんかけられていた。キツネ、ウサギ、オオカミ・・。珍しいリンクス(ヤマネコ)の毛皮もあった。あまり、他人の家の写真を撮るのもどうかと思い遠慮してしまったけど、毛皮の写真を撮らせてもらえばよかったなぁ・・。

今日は、雲ひとつない晴天。星が今にも降ってきそうに瞬いている。これなら絶対見れるよね。期待で胸がドキドキしてくる。
そして・・・。


出ました。

念願のオーロラです。



大きなブレイクはなかったけど、きれいなオーロラが出てくれた。消えたと思うと、また別の場所に現れたりして、ずーっと出続けてくれた。
うっすらと現れたと思ったら、どんどん形をかえて広がっていくオーロラ。ものすごく繊細ではかなく見えるけど、その反面、力強くてものすごいパワーを持っているようにも感じられる。
あ、写真だと、昼間のような空の明るさになっていますが、本当は真っ暗な空なのですよ。オーロラの色も、もっと白っぽいし、星だって肉眼ではこんなに見えません。
レンズ&フィルムの力ってすごいですね〜!

オーロラが出ていると、寒さなんて忘れちゃうくらい感動しているんだけど、体はどんどん冷えていっているのよね。たまに、暖をとるようにしないと、本当に冷え切ってしまいます。

フェアバンクスでは、オーロラツアーって2時までなんだけど、ここでは何時まででもいいよと言ってくれる。眠くなったメアリーたちがそろそろって言い出したのが3時過ぎくらい。
帰りの車の中からもずっとオーロラは見えていた。そして、ロッジの窓からもオーロラが見えた。
オーロラを眺めながら眠りに着くなんて、なんて幸せなんだろう!!

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