童話世界 中国 九寨溝&黄龍6日間


2005年9月19日 その3

争艶池(Glamorous Pool)
小池658個からなる争艶池。総面積は20900平方メートル。
曇りの中でもこんな綺麗な青色に見える。
晴れているときの色はどのくらいの青さなんだろう。
こういう景色に出会うと、息苦しさも疲労感も吹き飛んでしまうのよね。

争艶池から900メートルほどのところに黄龍中寺というお寺がある。たった900メートルの距離がつらい・・・。写真を撮らなきゃって思ったけど、その時は余裕なくて、「帰りにしよう」って思ったらそのまま忘れちゃった。(汗) 息苦しいのはもちろんだけど、頭がボーっとして思考回路が働かない感じ。
黄龍中寺から、黄龍古寺までは約500メートル。見所がなにもないので、ひたすら木道を歩くのみ。
駕籠屋さんがしきりに誘ってくるけど、ここまできたら最後まで自分で歩きたい。「もう少し・・」って自分に言い聞かせながら、がんばって登る。
黄龍古寺の屋根が見えてきたときには嬉しかったな。

黄龍古寺
入り口より4126m 標高は4000mを越えているそうだ。
明の時代に創建された黄龍古寺はチベット仏教のお寺。寺の正面に「黄龍古寺」と書かれていることから、この地域が「黄龍」と呼ばれるようになった。
(← 写真じゃわからないかな、このあたりだとそろそろ紅葉が始まっていたんだよ)

夏氷ちゃんが 「この裏が五彩池です。私はここにいますので、必要のない荷物はここにおいて行ってきてください」
と言ってくれた。荷物をお願いして、五彩池に向かう。



五彩池(Multi-Colored Pool)
黄龍最大の五彩湖は大小693の池から成る。
ここの色の変化にはただただ驚嘆するばかりだ。輝く光の下で、水の色は青色、緑色、紫、黄色とさまざまな様相を見せる。
流れる水はあくまで透明でなのに、色は棚田によって千変万化するのである、雪宝頂山に降った雨水は、石灰岩層に浸透し、伏流し、何万年後かに泉となって地上に流れ下る。
自然が少しずつ少しずつ長い歳月をかけてゆっくりと創り続けてきたまさに神秘の世界であるといえるだろう。

厳寒の黄龍はすべてが雪に覆われ、凍結する。
しかし、標高の高い黄龍自然保護区の中でも、一番ここが高いところなのに、五彩池は冬でも凍結せず、美しく光っているそうである。

あまりの美しさに大興奮しながら、鼻息荒く撮影開始。
あ〜ん、もっと広角なレンズが欲しい。(特にデジタル一眼レフだと、広角が弱いから)
4000mを越えていて、息苦しさも感じていたのに、この美しい景色を見るとそんなことすっかり忘れちゃうね。

あまりの美しさに、気がつくと1時間以上もここの景色を楽しんでいた。展望台から全景を見たり、池に沿って歩いてみたり。
見る位置が違うと、様子が違って見えるので、いろいろなところから楽しんでいたらあっというまに時間が過ぎてしまった!
夏氷ちゃん、怒っているかな〜と、彼女が待っている場所に戻ると、ガイド仲間さんとおしゃべり中。「あんまり帰ってこないので、夕方までいるのかと思っちゃった」と言われちゃった。

行きに比べると、帰りはすごーーーく楽だ。普通の人なら1時間半で下まで降りられるそうだ。
途中、道が二つに分かれる。ひとつは登ってきた道で、もうひとつが帰りの下り専用の道だ。下りの道は登りより1キロくらい短いんだって。
いい景色は登り用の道沿いにあるので、こちらから帰りたいという人も多いようだけど、人の流れに逆らうので、道が混んでいるときにはひんしゅくをかうらしい。
我々はおとなしく、下り専用の道をいくことに。

登るときにも見た争艶池。登り側のちょうど向かい方面から見ることになる。見る場所が違うと、見え方も違ってくるよね。
左の写真で、人が歩いているのわかりますか?これが登り道を歩いている人。私たちが登ったときより、ずっと人の数が増えていた。
これは、九寨溝を午前中に出発して、お昼頃に黄龍着。お昼ごはんを食べてから登るというツアーが多いんだそうだ。
だから、この時間に登ってくる人が多いのだ。人の少ない午前中に登っておいて良かった〜。

下山した後は、遅いランチ。時計を見ると15:30。
私たちは、6時間ほど自然保護区にいたようだ。ゆっくり写真も取れたし、五彩池では1時間ほど散策も楽しめたし、とても満足。

黄龍自然保護区の正門すぐ隣にある「黄龍山荘」のレストランへ。この黄龍山荘は黄龍地区唯一のホテルなのだけど、すこぶる評判が悪いようで(水周りとか、電気関係にトラブルが多いらしい)、手配をお願いした旅行会社の担当者には別な宿を勧められた。でも、正門まで2〜3分っていう距離は便利よね。

遅いランチの後は、今日の宿泊ホテルへ向かう。
今日のホテルは空港の近く川主寺にある「川主国際酒店」(3つ星)である。本当は今日のうちに九寨溝まで行ってしまいたかったのだが、黄龍から九寨溝までは3時間ほどかかる上、山道でかなりカーブがきついうえ、外灯もない真っ暗な道なのだそうだ。「黄龍は十分に時間をとって見たい」とリクエストしていた私に、旅行社の担当者はそれなら川主寺で1泊し、翌朝九寨溝に行ったほうが安全だとアドバイスしてくれた。
ホテルに着いたのが6時過ぎ。ホテル周辺にレストランなどはないので、ホテルのレストランで夕食を取ることになるのだが、15:30に食べたばかりなので、なるべく遅い時間にしてもらいたいと頼んだが、夕食は19:00までということで、19:00にお願いすることにした。

一旦部屋に入ったのだが、ここでダンナに異変が・・・。頭が痛いと言い出し、とうとう寝込んでしまった。他にも、胃がムカムカして吐き気があるという。 これって高山病?

夕食も食欲がないと言うが、とりあえずレストランには行ってみた。
あたりまえだけど、やっぱり中華料理(笑)
中華もここまで続くと、さすがにつらくなってくる。食べなくても味がわかってきちゃうのね。
ほんのちょっぴりだけいただいて、早々に退散する。
だいたい2人前なのに、この量ってスゴすぎるよね。(中国では残すことは失礼なことではなく、当たり前のことなんだそうですが)
写真左下の、巨大なキノコはこの辺の名物料理だそうです。


ダンナはもちろんん、私も早起きと山登りの疲れで早々に就寝。
もちろん、今日はアルコールはなし。高山病にアルコールは厳禁だそうです。

ひとくちメモ
・この日は曇り空で、入り口付近では肌寒く感じられるくらいでした。私は長袖のTシャツにウィンドブレーカーを羽織って登りはじめましたが、途中暑くなってウィンドブレーカーを脱ぎました。
しかし、数日前には小雪がちらつくくらい寒かったそうです。調節ができるように重ね着で対応するのがいいでしょう。また、山の天気は変わりやすいので、雨具は必携です。傘よりもカッパのほうが歩きやすいと思います。また、雨が降ると木道が滑りやすくなるので、すべりにくい靴を履いていきましょう。
●写真を撮られる方へ
黄龍では、望遠レンズは必要ありませんでした。広角〜標準レンズで十分ですが、雄大な景色を残すには、広角は広ければ広いほどいいと思います。
フィルム、メディアなど記録媒体はいっぱい持って行きましょう。本当は三脚も持っていきたかったけど、山登りのため極力荷物を減らしたかったので、今日は持参しませんでした。
あればもちろん良いのですが、ない場合は高感度フィルムも何本か持って行くといいと思います。天気が悪くて、日がでないときでも早いシャッターが切れますから。

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