インド ベンガルドラを見に行こう 10日間




2006年12月02日 その1

さぁ、ファーストサファリに出発です。ホテルへのピックアップは6:15。
昨日、ボビーが「明日はブランケット持ってきてね」って言ってたけど、その理由がようやくわかりました。朝はめちゃめちゃ冷え込むんです。
迎えの車に乗り込み、さぁ、出発〜と思ったところで・・

ガイドがとんでもないことを言いました。
「これから、別のホテルにもう二人を迎えにいくから」


「へ?私たち専用車をリクエストしてあるんだけど」

ガイドが続けます。
「国立公園には一日に入れる車の台数が決まっていて、そういうリクエストは受け付けられないんだ。」

はぁ?何言ってるの?

「あのね、私たちは日本からプライベートカーをリクエストして、OKっていう答えをもらってるの。
その分のエクストラチャージだって払ってるんだよっ。
いまさらそんなこと言われたって、はいそうですかなんていえるわけないでしょーが。
他の人と混載車なんて絶対いや。もう一度、オフィスに確認してよ」

(もちろん英語での会話ですので、イマイチ迫力不足だったとは思いますが・・・)

困ったガイドさん
「僕はただのガイドで車の管理のことはよくわからないんだ。
だけど、今はオフィスは閉まっているし・・・。
午後のサファリのことは、オフィスに戻ってからボスに伝えて車を手配してもらうから。
朝のサファリはどうか混載車で行ってくれないだろうか」

確かに、これは彼の責任ではないし、今ここで文句言っても新たな車を手配できるとは思えない。
逆にサファリの時間がどんどん短くなるだけだ。
「今回だけだからねっ」って念を押して、しぶしぶ承知することにしました。

車が出発してからもHさんと私の怒りは収まりません。Hさんがいうには、こういうことってインドでは結構あるらしい。
専用車OKなんて言っておいて、土壇場になってやっぱりダメ〜なんて、これがインドのやり方なの?それだったらあまりにずるい、汚すぎる・・・。
初めてのサファリへの期待感で高揚していた気分も、一気に急降下しちゃいました。

またねー、この日はさらに悪いことに、めちゃめちゃ寒かったの。たくさん着こんで、頭からブランケット被っていてもまだ寒い。
ただでさえ、怒り心頭なのに、この寒さがそれをまた増長させてくれるのでした。

同乗したのは、イギリスから来た若いカップル。私たちと同じく、今回が最初のサファリ。「虎、見たいよですね〜」って楽しそうに言ってます。彼らは何も悪くない。わかってる、わかってるんだけど・・・。
だけど、彼らはとっても感じの良いカップルでした。今日の朝と午後にサファリをして、明日にはここを発つそうです。

サファリカーには、規則としてネイチャーガイドとドライバーの二人が乗ります。もちろん一般車両は公園内に入場できません。
公園ゲートに着くと、ガイドとドライバーは事務所へ、入場時間や参加者の人数、名前などを報告し、今回のサファリルートの指示を受けます。
この手続きの間、我々観光客は車の中で待たなければならないのですが・・・。

← その時間は、毎回こういうことになります。
前の車は、キャンターと呼ばれる20人乗りのサファリカーです。(サファリカーには、このキャンターと、小型ジープの2種類があります)
その両側から、物売りが営業中です。
売ってるものは、Tシャツとか帽子とかバッヂ、フリース、本、ポストカード・・・・などなど。

ただでさえ、朝から頭にきているところにこのシツコイ物売り攻撃。
私たちは思いっきり機嫌が悪い顔をしていたことでしょうね。

だけど、日を重ねるごとに、顔見知りの物売りもできて、最後のほうではけっこう彼らとのやりとりも楽しくなったりしたんですよ。

ようやく最初のサファリのスタート。

トラを探すには、ただやみくもに車を走らせるだけではイケマセン。
ガイドは、まずトラの足跡を探します。道に残された足跡をみて、これはいつくらいにつけられたものなのか、どちらへ向かったのかを判断します。
ベテランのガイドになると、足跡で雄雌の性別や固体の大きさ、ひいては固体識別までできるというのですからすごいものです。
また、ジャングルの動物や鳥たちは、トラが動くと、仲間に危険を知らせるために鳴き声をあげます。これを「Warnig Call」というのですが、ガイドたちはこれを聞き逃しません。これで、トラがいそうな場所を推測し、車を動かすのです。
私などは普通の鳴き声とWarnig Callのどこがどう違うのかさっぱりわからないんですけど、やっぱりプロは聞き分けられるんですね。

もちろんトラさがしが一番の目的だけど、最初のサファリだと見るものすべてが新鮮♪
ジャングルの中には、トラのほかにもいろいろな動物がいるので飽きることはありません。

Spotted Deer(Chital)  和名:アクシスジカ
体に白い斑点を持ち、世界で一番美しいといわれている鹿です。このように角があるのはオス。角は毎年生え変わります。
  

Samber Deer
サンバーという鹿です。
上記のアクシシスジカよりも大型で、体長2m以上、
アジアでは最大の鹿なのです。
写真は、角がないのでメスの鹿ですね。

アクシスジカ、サンバーとも、もちろんトラのハンティング対象となります。


Kingfisher (カワセミ)

ランタンボールは、動物だけでなく、たくさんの鳥類も生息しています。
なので、バードウォッチャーにも人気の高いところなのです。
数多い鳥の中でも、美しいのはやっぱりキングフィッシャーでしょう。

何種類かのキングフィッシャーがいますが、これはStork-billed Kingfisherという種類です。

日本でもケニアでもなかなかお目にかかれないキングフィッシャーですが、ここではほぼ毎日見ることができました。



Rufous Treepie (チャイロオナガ)
どこにでもいるのがこの鳥。
鳥は警戒心が強いものが多く、近づくと逃げてしまうのがほとんどなのですが、
この鳥だけはとても人なつこくて、自分からどこでも寄ってきます。
ジープのボンネットに止まることもしばしばでした。


最初のサファリでは、残念ながらトラを見つけることはできませんでした。
そう簡単に見つかるものではないのです。
まだまだこれから、これから・・・
それでも、最初のサファリは新鮮なもの。風景や他の動物でずいぶん楽しませてもらいました。

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