みゅーじんFile.
〜 第7回 〜 2005.11.12 Sat
音楽家・文筆家
菊地成孔
みゅーじんファイル、菊地成孔(なるよし)。
現在、ジャズミュージシャンの他に、
文筆家としても 実に様々な分野の著書を
発表している彼は、1963年、千葉県生まれ。
その類い希なる博学ぶりには、
作家である 兄・菊地秀行さんの
多大な影響があるようです。
そうですねあの僕〜の兄は小説家なんですけど、
16離れてるんですよ。僕〜が3歳のときもう彼は、19だから、
大学〜、に、入学するためにあの、東京に行っちゃって。
ただその、実家に〜部屋があって、1950年代末から
60年代初期中期にかけての、いろんなものが あの、
雑誌からレコードから、もうほんっとに、
タイムカプセルみたいになってて。
一日中そこに居たんですよ。えぇ。で
片っ端から読んで。えぇ。ってな感じでしたね。
幼い頃から、身の回りにあふれていた莫大な情報。
そのほとんどを、知識として身に着けてきたからこそ、
彼は分野を超えたマルチプレーヤーに。
ところが・・・
僕野球のルール知らないし。あの 車も運転できないですね。
サッカーもわかんないし。パソコンも扱えませんし。(笑)
だからたぶんどなたでも、今 持ってる その方の趣味みたいなものが
全部仕事になったと したら、その人の肩書きすごく なると思うんですよ。
ゲームでカラオケで、ゴルフで。うん。
だから僕は趣味が全部仕事になっちゃってるとこがあるんで、
ものすごい多芸多才みたいに思われ ってのがあるんですけど、
あの〜、全然そんなことない と。
しかし本人の想いとは別に、今回、
彼のプロフィールには、さらに、映画の音楽監督
という肩書きが、プラスされたのです。
なんか始めるとなると、1個ずつこう
着実に行かないとね。「ボン」って1個に。
出版 するってなると一気に同じ年に5冊出るとか、
あのバンドをやる〜デビューするとなると、
同じ年に3つデビューするとか、
で 映画音楽やるとなったら、
申し合わせたように4本、来て。
だからもう驚きませんでしたけど、
「あぁこういう感じだな」っていう。
「今年からキャリアに(笑)映画音楽が
加わったんだな」って感じで。
彼が今回、音楽監督を務めた作品は、
その名も、「大停電の夜に」。
この物語は、クリスマス・イヴの夜、
本来はイルミネーションに彩られ、
東京が一番輝くはずの夜に、全ての光が
一瞬にして消えてしまったことから始まる、
様々なラブ・ストーリー。
香椎由宇ちゃんも出演している、
感動の話題作なのです。
映画音楽〜の現場に、えっと
スタジオミュージシャンとして
行ったことはあるんですけど、
こんな大変な現場ないと思ってました。
やれ「数秒、長くやってくれ」とか、あの
シンクロがどうのとかやってるじゃないですか。
「こぉ〜りゃ大変だな」って「できればやりたくないな」と
思ってたんですけど。(笑) あの〜、思ってた通りでしたね。
あの嫌だとかそういうことじゃないですけど。
ものすごく大変な、ハード・ワークでしたね。
こうして 今や時代をリードする、
憧れの対象となった菊地さん。
しかし・・・
1週間ぐらい僕として生活してみたら
たぶんもうあの〜逃げ出すと思うんで。(笑)
代わりにやってくださる方がいればもう
どんどん、あのこちらまでって感じですね。
連絡くださればあの、代わったいただいて。
そんな今のあなたに代われる人が、
この世の中にそうそう居るわけ
ないじゃありませんか。
音遊人
菊地成孔