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みゅーじんFile.


〜 第17回 〜 2006.02.04 Sat

指揮者

佐渡 裕

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みゅーじんファイル、佐渡裕(ゆたか)。







1961年、京都府生まれ。
大学時代から指揮活動を開始。

その後、小澤征爾さんや
バーンスタインとの出逢いから、
一躍、世界のトップコンダクターに
名乗りを上げた彼が、そもそも
指揮者になった理由とは。






まぁ人が好きだっていうのがありますよねぇ〜。
大きな、要素として。

だから今もね、その一番最初に
ママさんコーラス振ってたときとかね、
高校生と一緒に音楽つくったときはねぇ、
僕のね何か、どうもねぇ〜 幸福の、こう、
基準。みたいなとこがあって。

こんなに素晴らしいオーケストラと一緒にやってても、
あのときの幸福感が、なかったらね、嫌なんですよ。






そういう彼を今一番幸せにしてくれる活動が、
日本を代表する吹奏楽オーケストラ
「シエナ・ウインド・オーケストラ」。

佐渡さんはアンコールの際、
観客たちをステージに上げて、
音楽とのより素晴らしい出逢いの場を
つくりあげているのです。






楽器を吹くことっていうのはすごい面白いし、
それをもう中学生の1年生2年生がやってる
っていうことはすでに宝物を手に入れたことで。

もちろんいろんな環境が、卒業して変わってって
楽器が続けられないこともあるけれども、だけど
いつまでも、楽器は友だちになってくれるし、
大事にしてほしいなっていう、発想があったんです。

40歳過ぎたお父ちゃんが、すごい何か
珍しい楽器を持ってきて、得意そうに自慢げに(笑)
吹いてたりとか、うちの現役の学生とか、あるいは、
それをきっかけに楽器を始めた人もいるし、何か、
「音楽は素晴らしい」って、奏者も、お客さんも思って、
その最後のお祭りを迎えてるっていう感じがするんですよね。






そんな佐渡さんも、最近みんなと同じように
トランペットを始めたとか。

40歳を過ぎてからの挑戦。
そこにはいったいどんなきっかけや
モチベーションがあったのでしょう。






何か、真剣に、ちょっとだけずつ
始めてみるのもええかなと思って。
まぁ、忙しくなればなるほど、こう楽器を
パラッとこう出して、もうほんとに、
数分だったりもするんですけど。
ちょっと、吹いて、みては、楽しんでると。

だからねぇ、中学生だからこうすごい吸収力で
成長していくものだと思ってたんですけど、
40歳過ぎてもねぇ、日に日にこう
なんとなく成長があってですね(笑)、
それがすごいうれしい、んですよ。

いいオッサンになってから、なんか、
そういう、また成長するものが、あるってのは、
すごくうれしいことですね。

だからもう今ものすごく、
勧めたいですね。多くの人に。
「今から楽器始めても全然遅くないですよ」って。






では今後、佐渡さんが自らの音楽活動の中で、
さらに目指していきたいものとは。






何かねぇ、音楽をするっていうことは
僕が思ってた以上に音楽以上のものだった
って最近思うんですよ。

創作活動よりももっともっと大きな、
ことを、まぁ僕にも期待されてるし、
僕がつくらなきゃいけないし。

音楽以上の音楽を、つくれる、よう ありたい。
つくれるようでありたいと。






自らのタクトにその思いを乗せて。



音遊人
佐渡裕


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