みゅーじんFile.
〜 第19回 〜 2006.02.18 Sat
サックス奏者
Kenny G
みゅーじんファイル、Kenny G。
(日本語で)
私の日本語はあまりうまくありません
どうか許してください
と、流暢な日本語で話す彼は、全世界で
7500万枚のアルバムセールスを記録した、
最も有名なサックスプレーヤー。
今年1月には、2人の息子さんを連れて来日。
コンサート中のMCは、日本語で行なわれたとか。
そんな彼が、日本の観客に伝えたかったこととは。
コミュニケーションに必要なものは
言葉ではなく気持ちなんです
私がどれだけ日本語を話そうが
観客が私から受けとる気持ちは一緒です
それは私がコミュニケーションを
一生懸命とろうとしていること
自分の音楽も結局は気持ちです
観客はそれを理解できるんだと思います
メロディーの裏側に気持ちがあるんです
彼は常に、自らのコンサートにおいて、
あえて、客席の中での演奏を行なっています。
そこには、いったいどんな
特別な想いがあるのでしょう。
そのアーティストを知り まるで彼らの自宅に
夕食に招かれて会話しているかのように思いたい
彼らに完璧に振る舞ってほしくはありません
失敗しようが私は気にしません
だから観客との壁は低くしなければなりません
私のことを知ってもらい そのときでなければ
見られないものを楽しんでもらいたい
毎晩毎晩が違うんです
ときには小さな子供がいて、 その子のために長く
演奏したり その子とハイタッチしたり
そんなことのすべてがコンサートを
特別なものにしていくんです
さらに彼の素晴らしさは、
その驚くべきテクニック。
どうですか? みなさんには、
彼の息継ぎがわかりますか?
(日本語で)
それは 鼻から 息を 吸い
口から息を 同時に 吐くからです
彼が行なっているのは、
循環呼吸という高度なテクニック。
つまり、口の中の空気を押し出しながら、
同時に、鼻から息を吸って
楽器を鳴らし続けることができるのです。
それをさらにわかりやすくやってもらいました。
(Kennyさんの実演/一音を吹き続ける)
ほら わかります?
彼はこのテクニックで、
ひとつの音を45分間鳴らし続けるという
世界記録も持っているんです。
まさに、フィーリングとテクニックが
最高のかたちでマッチした、
彼ならではの 心優しき音楽。
最後に、そんな彼に、サックスが
上手くなるコツを 訊いてみました。
サックスには重要な部分があります
1番目はここ
(サックスのキーを操作して)
もう1つはこの部分
(口を指差して)
さらにこの部分も重要です
(胸に手を当てて)
1番目の部分は簡単です
(サックスのキーを操作して)
2番目の部分は難しい
(口を指差して)
ここは…
(胸に手を当てて)
説明できません
サックスを吹くために必要なハートは、
それを吹く人の気持ち次第で、
どのような音にでもなるのではないでしょうか。
音遊人
Kenny G