音遊人
みゅーじん
〜 第21回 〜 2004.08.20 Fri
ジャズトランペッター
日野皓正 Vol.3
音遊人(みゅーじん)
この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。
高度なテクニック高度なノウハウを、持ちながら、
いかに原始的に、演奏するかがキーなんだ。
それが僕の、アニマル的、(笑) 持論なの。
天才ジャズトランペッター、日野皓正。
世界が認める彼のテクニックは、
日本でも今年、紫綬褒章というかたちで、
今までとは違う 新たな評価を受けました。
しかし、それでも日野さんは、
まだ自分の目指すものには
辿り着いていないようです。
「天才」っつのは何だかっていうと
「上手い人」じゃないんだよ。
「死ぬまで諦めないでできる人」を
天才って呼ぶんだよ。
諦めない日野さんは、
今年３４年ぶりとなる映画音楽に
チャレンジすることんなったといいます。
「吹く」っていう行為。は、
音を出して、みんなに、感じさせる。
「吹かないで吹く」と、みんなが想像する。
その方が大きいわけ。
音を出して想像させると、リミットがあるわけ。
「こうだよ」と。それが、ないと、みんな、
「あれはこうなのかなぁ？」って(笑)
その、想像の方が大きいわけよ。
だから、偉大なペインターとか、
間が多くなってくるわけ。歳とってくると。
１本の線で表現して、あとは空いてるわけ。
それはみんなに想像させるわけ。
だから全部やっぱり若いうちはもう、
俺なんかまだ若いや(笑)音いっぱい数を吹く。
数を吹くっていうことは、押し付けてるわけ。人に。
だから、吹かないで吹くっていうのは、
大変難しいこと。(笑)
ではどうすれば、私たちは
自分が求めるものに近づいていけるのでしょう。
今やってることを、人ができないように、
がんばることなの。それやってると、来るわけ。
だから、頭でっかちで先のこと考えて
「今のはさぁ、食い扶持でしょうがないからやってんだよな」
っていったら、おしまい。
その人に、もう明日はないわけ。(笑)
「これやらしたらアイツよりは俺の方が上手ぇや」
その、自信が、何かを呼ぶわけ。
だからそれを持ってみんな仕事してくださいよぉ！(笑)
(スタッフ)
はい。わかりましたぁ！(笑)
今日の講話はこれで終わり。(笑)
音遊人
日野皓正
この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。
