音遊人
みゅーじん
〜 第51回 〜 2005.03.25 Fri
オリバーソース社長
道満雅彦
音遊人(みゅーじん)
この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。
1995年、
1月17日に起こった、
阪神淡路大震災。
壊滅的なダメージを受けた神戸の街で、
いち早く 再出発を誓った男性がいました。
オリバーソース社長、
道満(どうまん)雅彦さん。
少しずつ、気がついてくるんですね。
「妙だ」っていうことでね。ビルは倒れてるし。
案外なんか人間って冷静になるもんでね。
うちの会社大丈夫やねんかって全然思わなかって。
「うわ〜みなさん大変やな〜」と思いながら、
うちの会社の近くまで来ると、会社の方向で
黒い煙がいっぱい出てるんですよね。
あの場所は、もちろん我々の会社があった
場所なんですけどもそれだけじゃなくって、
いわゆる「とんかつソース」ですね。ドロッとした
ソースが、最初に、誕生した場所なんですね。
ですから、神戸市さんにお願いして、
ああゆう碑(いのちの碑)も建てさして
いただいたりしたんですけれども。
さて、音楽が大好きで 15歳の頃から
サックスを始めたという道満さん。
実はこのサックスが、被災生活の中で
唯一の慰めになってくれたとか。
しかし、これがなかなかの強敵のようで。
片想いですね。全くの片想いですね。
全然振り向いてくれないんですよね。(笑) 楽器側はね。
僕が「こうやろ?」って言って語りかけても、
「そうかな?」とか(笑)ぐらいしか、
答えてくれないような気がしますね。
片想いですね。それはずっと、続いてますけどね。
いつまでも片想いは、
それだけ情熱が強い証拠。
そして、神戸の街にもジャズが
あふれる日が帰ってきたのです。
ジャズって 聴くより絶対、やる方が面白いと思うし、
下手クソでも、なんでも、自分でやってたらものすごい面白いし。
少なくとも神戸には そういう いろんな 人が、楽器持って行って、
「今来たけども、入れるか?」って、入れるような店。
音楽って、聴くよりは絶対やった方が面白いから、
楽器っていうのはそういうためにあるんやし。
みんな 昔、学生時代に、いろんな楽器買ってやった人らも、
ね、僕らぐらいの歳になってもたまに、持ち出してきて、
どんどんどんどん鳴らせば、いいと思うのね〜。
ふらっと楽器を持ってきて、
楽しめる、神戸の街。
素敵ですね。
これからも、そんな神戸のために
がんばってください。
音遊人
道満雅彦
この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。