音遊人
みゅーじん
〜 第55回 〜 2005.04.22 Fri
三味線
上妻宏光
音遊人(みゅーじん)
この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。
三味線奏者、上妻(あがつま)宏光。
6歳で三味線を始め、14歳で
全日本津軽三味線大会で優勝するなど、
若くしてその才能を開花させた彼は、その後、
ジャズやロックの影響も受けながら、
2003年には全米デビュー。
積極的に世界を目指してきたのです。
しかし彼はなぜ、三味線で
世界を目指そうとしたのでしょう。
海外で三味線の古典の曲を
ソロで「バーッ」て弾いたときに、
すっごくお客さんの反応がよくて。
まぁそこに日本っていうかアジアっていうか
そういうものを海外の方は感じるでしょうし、
魅力があると思うんですよね。
知らない土地に行ってそういう演奏、
自分の三味線を演奏することで感動してくれる方が
たくさん世界中にいるっていうことは そこで
自分の感性っていうものもすごく、
いろんないい影響を与えてくれるもんで。
やっぱり僕は、日本国内もすごく重要で、
それと同じぐらいやっぱり海外の公演、演奏
っていうものはすごく、重要というふうに
とらえているんですよね。
さらに彼は今、改めて
自分のルーツである民謡の素晴らしさにも
目を向け直しているとか。
民謡のその精神性であったりとか、空気感とか、
なんかそういうものを自分というフィルターを通して、
曲をつくることでまた、原曲の民謡とはまた違った、
自分の感性と、今の息吹というか風を入れることで、
今の生きてる人たち、自分たちと今、居る、
共有している空間の人たちにも、馴染んでもらえる
サウンドというものがつくれるんではないかなと。
音楽は常に変化しているもの。
それは時代の流れの中で、自由にかたちを変え、
様々な人々の感性によって、新たな輝きを
得ていくものなのではないでしょうか。
そう。きっと彼の場合。
自分のサウンド、世界をつくるということですね。
だからこれを聴いたら「あぁ、上妻だな」
というものをつくりたいと思いますし。
やはりその人真似でないものをやろうと思うと、
すごくそれはもうどの業界でも大変なこと
だとは思うんですけれども。
やっぱりその、自分独自の世界、
スタイルというものがつくれたら、
いいなというふうに、最終目標は思ってます。
音遊人
上妻宏光
この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。