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音遊人
みゅーじん


〜 第58回 〜 2005.05.13 Fri

サクソフォニスト

須川展也 Vol.2

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音遊人(みゅーじん)

この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。







サクソフォニスト 須川展也。

彼はクラシカルサクソフォンの第一人者でありながら、
ジャンルを超え、様々なジャズの巨匠たちとも共演。
実に 幅広い活動を行なっています。

でもなぜ。






だから須川がジャズ、をやりたい というわけではなく
ロン・カーターさんがクラシックをやりたいというわけでもなく、
音楽家にとって音楽っというのは、ひとつの、素敵な世界。

いい音楽の世界、を求める、人間が集まってきて、
お互いのできる、奏法で、歩み寄って吹く、
演奏しようっていうところでできたんです。






しかしその顔ぶれは、ロン・カーターや
マーティン・テイラーといったビッグネームばかり。

普通では考えられないその共演から、
彼が改めて得たものとは、
どんなものだったのでしょう。






すごい名プレイヤーたち、で、演奏しながらですねぇ、
「ひらめき」があるんですよね。準備してるんじゃなくて
ひらめいた瞬間に、サインを送ってくるんですよ。

そのサインっていうのは一瞬しかないんですね。
その一瞬の、「フっ」という、ニュアンスが、
わかったときに、やっぱ自分もいい演奏ができるんです。


たとえばね独りで演奏するときも、あると思うんですよね。
今ちょっと、「ブルブルブル」って、オートバイの音が
漏れ聞こえてきたなって思ったら、それは「イヤだな」って
思うんじゃなくてそれを、何か自然現象として、自分の
ひらめきに使えないかなとかね。あると思うんですよね。

だからそういう、一瞬の、ひらめきを、逃がすなよ
っていうことを彼らが、僕に打ったんじゃないかな
っていうのは、思います。


須川さんにとって音楽のジャンルとは…

「ド・ファ・ソ」ってメロディー吹いただけでは、
その瞬間ではジャンルはないんですよね。

それにリズムがついたり和音がついたり、
効果音がついていろんなものがついて、
いわゆるジャンルっていうのができてる。

私は、そのジャンルの根源になっている、
音楽の、ピュアな部分、に やっぱり耳を傾けて、
メロディーを吹いて、そこから、自分の行きたい、
その音から、心地いいところを、探して
このジャンルの、スタイルを、吹いていきたいな
っていうことを考えてます。






音楽、そして演奏という
自然現象の中から生まれた一瞬のひらめき。

そのひらめきにこそ彼らのよろこびがあり、
音楽の最もピュアな部分に触れることができる。


音遊人
須川展也







この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。



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