音遊人
みゅーじん
〜 第70回 〜 2005.08.05 Fri
ピアニスト
小曽根 真 vol.2
音遊人(みゅーじん)
この番組は、YAMAHAの提供で お送りします。
ピアニスト、小曽根真。
1980年、ボストン
バークリー音楽大学を目指して
アメリカに渡った彼は、
1990年に 一時、日本に帰国。
しかし、1999年に再び自らを高めるために、
ニューヨークへ移住し、この街を拠点に
更なる活動を広げていったのです。
では彼が飛躍の場に選んだニューヨークとは、
いったいどんな街なのでしょう。
みんながこう 何かをこう、
つくろうとしてる創作のエネルギーが
ものすごくいっぱいある 所なんですね。
で〜失敗してもいいからどんどん
新しいもの何か やってみようっていう、
そのエネルギーがあるっていうことと
あとはやっぱり、ミュージシャン、特にジャズ、
に於いては、あの〜 やっぱりあそこで、
住んで、仕事をしているミュージシャンの
レベルっていうのはもう半端じゃなく、
世界的にニューヨークがやっぱり
一番高い と思うんで。
そこに居るっていうことは
自分にとってもいい刺激になるし。
その代表的な例が、
チック・コリアさんとの共演。
例えば彼がもう普通に (ピアノを弾いて)
こうやって始まったら、それに僕が
どう応えてくるかって、いうところから
二人の会話が始まっていくので。
もちろんその ハーモニーがあったり
テンポがあったりはするんですけど、
その出た瞬間にそこから「ハイ!」
っとこう飛び乗れるかどうかって。
「えっどうすんのどうすんのどうすんのこれでいいの?」
って言って、迷ってたら こっち(頭)を使うと
もう乗り遅れちゃうんですよね。
「パッ」と聞こえてきた瞬間に「バン」と
それでいくかっていうのはやっぱり、あの〜、
音楽が自分のもうほんとに今僕がこう
喋ってるように、普通に、普通に
自然に 出てくるっていう。
もっと「もっと自由でいいんだよって。
もう充分勉強したでしょ?充分練習したでしょ?
自由にやろうよ(笑)」っていう、
そういうことじゃないですかね。
「もっと開いてごらん心を」っていう、
それはもういっぱいの人に伝えたい ですね。
でもそれは言葉で「こうしなさい」って
言うんじゃなくてやっぱり一緒に演奏しないと
それは絶対わからないから、だから、
いろんな方と一緒にセッションをして。
で、要するに僕が正しいとかっていうことではなくて、
「あなたがやってることはそんなに素晴らしいんだから
もっと自信持って、もっと自分を表現してほしい」っていう。
「嫌いなら嫌いって言いな」って。「いいんだよ言って」
っていうね。そういう 自由な音楽っていうのを、
もっともっと みんなに、「大丈夫だよ。自信持って
自分出してごらん」っていうところでね。
音遊人
小曽根 真
この番組は、YAMAHAの提供で お送りしました。