第1回:2000年12月25日 〜 2001年 1月 4日
 (1)自然について
 アフリカにギアナ湾に面したガーナの首都アクラは、東側に位置します。アクラより内陸部に車で2〜3時間のところに、コフォリドゥアという町がありますが、その間には大きな森林もなく、ガーナ東部には、森林は発達していないみたいです。更に、その奥も同じでした。
 風土病であるマラリヤ、黄熱病と聞くと、蚊を思い出しますが、蚊はこの時季非常に少なくて、林内でも、ホテルでも刺されたのは数回です。だからと言って安心はしていられませんが。そして暑さも大したことはなく、日中でも30℃を超えるかどうかでしょう。ホテルは、エアコンは不要で、天井で回っているファンがあれば十分です。
 町毎に検問がありますが、外国人に対してのチェックは何もありませんでした。治安は、いい方だと思います。
 (2)昆虫について
 アフリカの森林地帯は、ギアナ湾に面した西アフリカからアフリカ中部に至るのですが、ガーナの東部には、期待すべき森林はありません。首都アクラより車で2〜3時間のところにあるコフォリドゥア周辺で採集しましたが、主に谷間に残された渓流沿いの狭隘な場所です。
 アゲハは、オスジロアゲハ、ゼノビウスアゲハ、フォルカスアゲハ、そして太い帯が光を受けて緑色に見えるブロミウスアゲハなどがいます。シロチョウは、ネキシロチョウの仲間が良かったです。ちょっと開けた場所には、ツマアカシロチョウ、ヘリグロシロチョウなどがいます。クロテンシロチョウは、アフリカが本家です。タテハチョウは、ホソチョウが多くいます。フタオチョウは、神経質でなかなか掴むことはできません。ボカシタテハも見られますが、余り活発でないにも関わらず翅が傷んでいます。マルバネタテハは、やっと見つけることができました。意外と力強いチョウです。マダラチョウは、ごく普通にシロモンマダラやカバマダラがいました。他にもペティウラナコモンマダラがいます。ジャノメチョウは、豊富ではないのですがコジャノメやウラナミジャノメの仲間がいます。今回、初めて翅は傷んでいましが?コノマチョウを採りました。セセリは、やっぱりイフピスオオセセリでしょう。このセセリは活発ではないのですが、茂みの中を翔ぶので網が振りにくいです。シジミも種類が多いので、まめに採集しておく必要があります。
 コフォリドゥアから更に1時間以上奥に入ったベゴロでも採集をしました。標高は少し高くなりますが、生息するチョウはそんなに変わりません。アゲハチョウは、細長い尾を持ったタイマイが美しいです。ボカシタテハも新しく3種類を加えることができました。シジミチョウは、モルフォシジミです。ちょっと大きめの青く美しいチョウでした。
 トンボは、赤い尾の先が水色のハナダカトンボや、黒い翅のカワトンボもいました。ここでもカトリヤンマがいます。サナエトンボ、ミナミトンボ?の仲間もいたので意外とトンボもいいです。
 セミは、昼間は殆ど啼いていなくて、薄暗くなると啼き出します。アフリカでは、喧しく啼くセミの声を聴いたことがありません。
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