夢惑う世界・昆虫たち 昆虫館<万華鏡> 昆虫万華鏡 昆虫万華鏡<インドネシア> |
6.10 昆虫万華鏡<インドネシア・ビアク島> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第1回:1994年 8月22日 〜 1994年 8月23日
(1)自然について イリアンジャヤ(ニューギニア西部)北部の湾にあるビアク島には、生物区としてはオセアニア区になります。ビアクの町周辺は、ごつごつした珊瑚の石に覆われていて森林の発達も弱いです。町と内陸との間には、高さ50m、幅200mくらいの丘があり、ここも珊瑚の隆起でできたみたいで、丘の上の細い道は、余りにも凸凹で非常に歩きにくいところです。この道は、海辺の町と内陸へと結ぶ生活道路みたいで、昆虫採集していると地元の人が時々通り過ぎてゆきます。学校帰りの子どもたちは、昆虫採集をしている私を遠くからずっと観察していました。ここは、見た目以上にチョウが多く、翼の赤いインコの巣も頭上高く木の洞の中にありました。喧しいほどに鳴くインコを、初めてここで見ました。たった2日だったので、非常に物足りませんでした。
1996年に遭った大地震でビアク島は、どうなったのか心配です。もう一度行ってみたいところです。 (2)昆虫について 珊瑚礁の隆起したような土地なのでビアクの町周辺は、余り森林が発達していませんが、海から内陸部への間にある丘には、緑豊かではありませんがチョウが豊富にいました。ドゥルビレイオオゴマダラがひらひらと翔ぶ様は、やはり新聞蝶の名にふさわしいです。そして瑠璃色でないルリマダラの仲間も数多くいます。オオルリアゲハが時々通りますが、網が届きません。アンブラッテスアゲハ、アエゲウスアゲハは似ているので、最初は同じ種と思っていましたが、途中で違うことに気が付きました。パプアアゲハは、すっかり気に入ったアゲハです。アサギトガリシロチョウは、勢いよく翔んでゆくので、なかなか掴まえられません。結局、雌しか採ることができませんでした。チビシロチョウは、素早っこく翔ぶチョウとばかり思っていましたが、ビアカチビシロチョウは、ゆっくりと翔んでいました。ベニリアキンミスジ、ビアカイシガケチョウ、クラメリキマダラタテハ、コンシミクスキンミスジなど、タテハも豊富です。クリシッペハレギチョウは、光の中では、非常に艶やかに輝いて見えます。ムラサキの仲間は、何れも劣らず美しい種が多く、アリメナムラサキも、とても美しいチョウです。しかし、ビトエアムラサキは、瑠璃色ではないルリマダラの仲間とばかり思っていました。アエティオンイナズマは、ちょこまかと翔び廻り、そしてすばしっこいです。やっとの思いで掴まえてよくよく見たら、これがまた美しくイナズマの仲間だとは思えませんでした。
シジミチョウは、タスキシジミの仲間が多く、水色の可愛いシジミチョウたちです。そして、ムラサキシジミの仲間も翔んでいて、その中でもアエキソネムラサキシジミは、とても美しいシジミです。この島は、もっともっと歩きたい島です。でも、トンボが殆どいませんでした。上空を飛んでいたチョウトンボは、結局下には降りて来なかったし。
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Copyright (C) 2001-2012 森みつぐ /// 更新:2012年10月7日 /// |