第1回:1995年 7月16日 〜 1995年 7月20日
![](../../../si1/mark-2.gif) 1 中部
![スジグロシロチョウ](../../../sim/mk51.gif) 上空から見たジャマイカは、鬱蒼とした森林が発達しているとは思えませんでした。山は、木々に覆われていても疎林という感じで、渓谷が少し濃い緑を呈していた程度です。
![タイワンシロチョウ](../../../sim/mk52.gif) 私は、原則的に採集は、ホテルから歩いてゆくことにしています。それが叶わなければ、タクシー(ガイド役)を雇い、良いと思われる場所までの送迎を頼むことにしています。従って、そんなに奥地までは採集しに行きません。自然との間に、私なりの倫理観でルールを設けているからです。従って、ホテルは極力緑に近いところにあるのが望ましいことです。
![テングチョウ](../../../sim/mk82.gif) ポートアントニオのホテルは、小高い丘の上にあり、カリブの海を見渡せます。そして反対側には、バナナなどの果樹が植林されていて、自然林は当然、少ないですが道さえあれば、時間の許す限り歩き廻ることができます。
![ナミエシロチョウ](../../../sim/mk53.gif) こちらの人たちは、チョウを採集していても余り気にもせず、”何をしているか”を訊いてくる程度でした。
![](../../../si1/mark-11.gif) (2)昆虫について
![ウラギンシジミ](../../../sim/mk54.gif) 殆どが開けた場所に棲むチョウたちです。渓谷もあったので、少しはそれらしきチョウを期待したのですが余りいませんでした。ホテルのすぐ近くの脇道には、ヘゲシアトケイソウヒョウモン、エワレテタテハモドキ、キジマドクチョウ、ヒョウモンドクチョウ、アマリリスオオシロチョウが翔んでいました。赤い花が咲き誇っていた木々には、カナブンが飛び廻っていましたが、一度も下に来なかったので、とうとう採ることができませんでした。小高い丘の草原には、エワレテタテハモドキ、チャイロドクチョウ、アルガンテオオキチョウ、センナエオオキチョウ、そして最後の日まで気付かなかったのですが、マエルラオオヤマキチョウも翔んでいました。アンドラエモンアゲハも少々翔んでいます。ジャノメ、セセリは、ジャマイカ固有のチョウたちです。しかし、南米特有の種類も多いシジミタテハやトンボマダラが全く見られなかったのは残念です。トルカスフチキタテハは、弱々しい翔び方をするタテハです。
![ムラサキシジミ](../../../sim/mk55.gif) トンボは豊富です。ヤンマにサナエトンボも採りました。翅の黄色い小形のトンボは、渓流の薄暗い水溜場をせわしく飛び交っていました。ホテルの白い壁に、とても美しいガである大きなラブルスカエナキザナスズメがへばりついていました。
![ルーミスシジミ](../../../sim/mk56.gif) ホテルは、小高い丘の上に建っていたので、夜になると灯りの下には、昆虫が集まってきています。オレンジ色の縦帯のある中形のゾウムシ、中形のカミキリムシ2種類、大形のヤガ、ツユムシ、緑色のゴキブリ(未採集)、小さなコガネムシ、そしてセミ(1種類啼いていたが、それかどうかは分からない)などなど。
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