夢惑う世界・昆虫たち 昆虫館<万華鏡> 昆虫万華鏡
夢惑う世界1 昆虫万華鏡<日本>

日本の採集地です

(1)自然について

ネムノキ日本の国土の70%は、森林地帯です。それは、プレートの端における隆起運動の結果生じた陸地であるがため山岳部が多く、また大陸の東端に位置するがために、雨や雪に恵まれているからです。
セイヨウアジサイしかし、残念ながら日本の森林は、その昔広葉樹林地帯であったところが経済価値のある針葉樹林へと置き換えられてしまいました。杉や檜の大規模な畑にされてしまったのです。針葉樹林は、大地まで光が届きにくくなり、かつ土壌まで変化してしまい、他の多くの動植物には、住みにくい場所なのです。
クジャクチョウ私は、あまり歩きたいと思わない場所です。これから、この70%の質が問われることでしょう。
オオムラサキその点、島は、本土ほどには人の手が加えられてきていません。私は、このような島を歩くのが大好きです。自然ばかりではなく、そこに住んでいる素朴な人々が好きなのです。落ち着いた気持ちでいられるのも、島の持つ包容力のせいかも知れません。海と緑と空と、そして人と上手くかみ合っています。何時までも、独自の時を、刻んで欲しいものです。
フタオチョウ日本も車社会になるにつれて、どんな僻地でも、山でも道が縦横無尽に造られ始めました。小動物にとっても、生活空間が分断され環境も変化し、多くの危険がもたらされ始めたのです。未来は、とても暗いかも知れません。

(2)昆虫について

クモマベニヒカゲ日本は、生物区としては大きく2つに分けられます。九州以北の旧北区と、それ以南の東洋区です。
ベニヒカゲ日本は、森林地帯が多いとは言え針葉樹林が多いため楽しく歩き回れるところは、ずっと奥地に入らなければなりません。今では、ずっと奥地まで道路が張り巡らされているので、苦労せず車で入り込むことができますが、私の生き方にはそぐいません。
シロオビヒカゲ自然破壊が確実に進む中、昆虫採集についても白い目で見られたり、憎しみを持って扱われたりしています。上辺だけの命の大切さが、幅を利かせているのです。確かに貴重な昆虫を採集したり、植物を伐採までして採集(卵)する人たちもいるとのことです。だからと言って、採集している人全てがそうではないのです。
ウスバキチョウ日本は、雨や雪が多いため植物は非常に豊富です。それ故に、昆虫も非常に多いのです。それに加え、日本は、多くの島を有しています。特に、東洋区の南西諸島は、数多くの島が様々な成り立ちの上に、独立した昆虫相を育んでいます。とても、魅力的な島々です。時間の流れが、島毎に違っているのです。
ウスバシロチョウ私にとって、特に印象深いチョウは、故郷に多くいたクジャクチョウです。今、出会ったときには、”やー!”と、声を掛けてしまいます。南西諸島では、やはり熱帯の鮮やかな夢を、最初に見せてくれたメスアカムラサキです。
ベニモンアゲハ今後も、緑の中を歩くことを目的に、昆虫採集を続けてゆくことでしょう。

日本の昆虫たち
コムラサキ ツマキチョウ シンジュサン キバネツノトンボ アオナガイトトンボ
Fig.1jp コムラサキ Fig.2jp ツマキチョウ Fig.3jp シンジュサン Fig.4jp キバネツノトンボ Fig.5jp アオナガイトトンボ
タカネトンボ ツマグロヒョウモン オニヤンマ コガタスズメバチ ノブオオアオコメツキ
Fig.6jp タカネトンボ Fig.7jp ツマグロヒョウモン Fig.8jp オニヤンマ Fig.9jp コガタスズメバチ Fig.10jp ノブオオアオコメツキ
マスダクロホシタマムシ エゾシロチョウ クジャクチョウ メスアカムラサキ オオハラビロトンボ
Fig.11jp マスダクロホシタマムシ Fig.12jp エゾシロチョウ Fig.13jp クジャクチョウ Fig.14jp メスアカムラサキ Fig.15jp オオハラビロトンボ
ウスバカミキリ オオムラサキ ギンヤンマ エゾマイマイカブリ ミヤマカラスアゲハ
Fig.16jp ウスバカミキリ Fig.17jp オオムラサキ Fig.18jp ギンヤンマ Fig.19jp エゾマイマイカブリ Fig.20jp ミヤマカラスアゲハ

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