第1回:2004年 8月14日 〜 2004年 8月19日
![](../../../si1/mark-10.gif) (1)自然について
![キベリタテハ](../../../sim/mk101.gif) ビエンチャンから北部は、飛行機内から見ると奥深い山岳部というイメージではないのだが、ずっと森林地帯が続いていた。大きな町がないせいか緑の色が濃く眩しかった。
![ヒオドシチョウ](../../../sim/mk102.gif) ルアンナムタは、山岳地帯ということから、やはり緑濃い森林を期待していたのだがちょっと違っていた。人々が集まるところは、盆地など平地が広がっている必要がある。町の周辺は、田圃が広がり田園風景そのものである。気温は、日中晴れると暑いのだが、朝晩は涼しい。今は雨期で、毎日必ずのように雨が降ったが、3〜4時間の晴れ間もあった。長閑な田舎が、そこにあった。
![](../../../si1/mark-11.gif) (2)昆虫について
![エルタテハ](../../../sim/mk103.gif) ルアンナムタの風景を見て、山岳地帯の昆虫は少し無理なように感じた。田圃が広がり、その奥に低い山々が連なっていた。今回もしぶとく探し回った結果、2カ所採集場所を見つけた。2カ所ともホテルから5kmほど離れていた。1カ所は、田圃に水を引く小川が、山から渓流となって下ってきたところにあった小さな河原である。里山の昆虫を中心に、様々な種類のチョウが見られた。もう1カ所は、山岳部に向かう山道で山林のチョウが主に見られた。
![アカタテハ](../../../sim/mk104.gif) アゲハチョウは、キシタアゲハ(撮影のみ)、モンキアゲハ、タイワンモンキアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、クジャクアゲハ、ルリモンアゲハ(未採集)、コモンタイマイ、アオスジアゲハ、エウリピルスタイマイ、アンティパテスタイマイ、シロスソビキアゲハ、アオスソビキアゲハなど多くのアゲハが翔び交っていた。そのうち、タイワンモンキアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、シロスソビキアゲハが普通に見られた。
![ヒメアカタテハ](../../../sim/mk105.gif) シロチョウは、キチョウの仲間が3種、ムモンキチョウ、タイワンシロチョウ、カワカミシロチョウ、クモガタシロチョウ、ピレネメスシロキチョウ、クロテンシロチョウ、ウラナミシロチョウ、ウスキシロチョウ、オオキシタシロチョウ、ツマベニチョウ、アカネシロチョウ、ベニモンシロチョウ(未採集)など、そして街中ではタイワンモンシロチョウ(未採集)が翔んでいた。
![コヒオドシ](../../../sim/mk106.gif) ジャノメチョウは、数は少なかったが大きなダルリサマダラヒカゲ、ウスイロコノマチョウ(未採集)、シロオビヒカゲ、カンディカヒカゲ、ギンスジクロジャノメ、コジャノメ、ウラナミジャノメの仲間など数種であった。
![ルリタテハ](../../../sim/mk107.gif) ワモンチョウは、香港で掴まえたことのあるエウメウスヒメワモンがいた。
![タテハモドキ](../../../sim/mk108.gif) マダラチョウは、ツマムラサキマダラ、スジグロカバマダラ、タイワンアサギマダラ、リムニアケコモンマダラ、セプテントリオニスコモンマダラ、アグレアアサギマダラなどであった。
![アオタテハモドキ](../../../sim/mk109.gif) シジミタテハは、アミメシジミタテハだけであった。
![コノハチョウ](../../../sim/mk110.gif) タテハチョウは、アルヤヒメフタオ、エウダミップスヒメフタオ、シュレイベルヒメフタオ、ネペンデスヒメフタオ、アリストギトンフタオ、ベルナルドゥスフタオなど強靱な躰のフタオの仲間が多くいた。エグリゴマダラ、ナマアサギゴマダラ、シロヘリスミナガシ、コノハチョウ、ボリナムラサキ、チビコムラサキ、ハレギチョウ、キアネハレギチョウ、チャイロタテハ、イシガケチョウ、クロタテハモドキ、ジャノメタテハモドキ(未採集)、タテハモドキ(未採集)、トラフタテハ、モニナイナズマ、オナガタテハ、ウラベニヒョウモン(未採集)、タイワンゴマダラ(未採集)、メリオネカバタテハ、リサチビイシガケ他ミナミイチモンジ、ミスジ、キンミスジの仲間たちを見ることができる。
![リュウキュウムラサキ](../../../sim/mk111.gif) シジミチョウは、余り多くないがロシモンドウケシジミ、エルナシロサカハチシジミ、ロクスシロサカハチシジミ、エティオンムラサキサカハチシジミやヒメウラナミシジミ、ルリシジミの仲間、インディクスウラフチベニシジミ、ハタフリシジミ、オニクスミツオシジミなどであった。
![ヤエヤマムラサキ](../../../sim/mk112.gif) セセリチョウは、少なく5〜6種類採っただけである。
![イシガゲチョウ](../../../sim/mk113.gif) トンボは、田圃が広がっているので期待はしたが、その多くは、ウスバキトンボ、コシボソトンボ、ショウジョウトンボ(未採集)、ヒメトンボなどである。?シオカラトンボ、コフキショウジョウトンボ、タイで掴まえたことのある小さく可愛いセクスマクラタヒメハネビロトンボ、ミドリカワトンボ、オクラケアミナミカワトンボ、グエリニミナミカワトンボ、フェネストレッラハナダカトンボ、ペルフォラタハナダカトンボなどである。大きなサナエトンボも掴まえたが、普通種が主であった。
![スミナガシ](../../../sim/mk114.gif) セミは、何種類啼いていたか分からないが、一匹も採ることはできなかった。東南アジアのセミは、低木で啼いてくれるのが少なくて、採ることが難しい。
![コムラサキ](../../../sim/mk115.gif) 甲虫など他の虫たちも、これというほどのものは見つけられなかった。ハンミョウは、ヤツボシハンミョウがいた。
![ゴマダラチョウ](../../../sim/mk116.gif) ラオス北部で見かけた昆虫は、東南アジア一帯で見かける昆虫たちの縮図みたいであった。
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