夢惑う世界・昆虫たち 昆虫館<万華鏡> 昆虫万華鏡 |
22 昆虫万華鏡<ペルー> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第1回:1997年 4月25日 〜 1997年 5月 2日
(1)自然について ペルー、イキトス周辺のアマゾンの4月は、水嵩が1.5mも増して、すっかり水没してしまいます。低いジャングルも水没してしまうので、カヌーで移動するほかありません。雨も2〜3日おきに降り、その他の日も晴れ間が広がるとは限りません。アマゾン河は、この地でも幅は数100mあり、ゆっくりと流れています。高床式の家は、一部が囲まれていて(寝室)、台所などはオープンです。薪を炊いて料理をしますが、鍋やフライパン、ナイフ、フォークもちゃんとありました。風呂は、カヌーの上でアマゾンの生暖かい水を桶ですくって洗います。現地の人は、毎日洗う習慣は、ないみたいです。石鹸は、ちゃんとありました。堅いサトウキビを絞るための木で作った道具もありました。
蚊やブヨが多いため、蚊帳がないと寝ていられません。トイレは、ちょっと遠くへ行って用を済まします。日中たいして暑くなりませんが、湿度100%は、なかなかじとっときて嫌なもんです。そして、道を歩き回っているハキリアリも邪魔をすると這い上がってきて噛みついてきます。なかなか痛く、赤く腫れ上がってしまいます。
夕暮れ時、オオコウモリの群が飛んでゆく様を見るのは、格別です。
アマゾンで捕った2種類の魚を料理してくれました。1匹はスープ、そして1匹は塩焼きです。これが何とも美味しかったこと。 (2)昆虫について イキトス周辺の4月後半は、まだアマゾンの水嵩が増し思うように歩くことができません。思っていたよりチョウも少なく、今ひとつでした。しかし、100種類以上は採りましたが。場所にも依りますが、モルフォ、フクロウ、マエモンジャコウ、シロスジタイマイが奥地の方にいました。小形のモルフォは、タテハチョウかと思いました。モルフォは、翅の大きさの割に体が何であんなに小さいのでしょうか。珍しいチョウです。尾っぽのやけに細いシロスジタイマイは、なかなか格好いいです。アサギドクチョウは、思っていたより大きく、そして空高く翔んでいます。しかし鶏を追っかけていたのと、吸水をしていたのを掴まえることができました。この辺りのエラトドクチョウとメルポメネドクチョウは、オレンジ色の斑紋が放射状模様でなかなか美しいです。エラトドクチョウとメルポメネドクチョウは、地域ごとに同じような模様を呈している擬態仲間です。オレンジタテハ、キノハタテハ、アイイロタテハ、オリオンタテハも良く、フタオチョウに似たルリオビタテハは、やけに敏感で近寄るのが難しいです。アオメシジミタテハ、オオシジミタテハなどのシジミタテハ、ハカマジャノメ、スカシジャノメ、タソガレジャノメ、アメリカジャノメ、そしてコノハジャノメ等々。シジミは、ちょっと少ないですが、セセリはまあまあ。スカシマダラ、トンボマダラは、余り多くありません。シロチョウも意外性はありませんでした。
トンボは、カトリヤンマなどいろいろいたのですが、カヌーの移動なので思うようには採れません。大きなハラナガイトトンボは、ここでも1種類採ることができました。甲虫は、ハムシが多く、ハンミョウも珍しく3種類も掴まえました。大きなゴミムシダマシの仲間もいました。
水が引いているときに、もう一度来てみたいところです。 |
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