夢惑う世界・昆虫たち 昆虫館<万華鏡> 昆虫万華鏡 |
13 昆虫万華鏡<タンザニア> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第1回:1994年12月29日 〜 1994年12月30日
第2回:1995年12月27日 〜 1995年12月30日
(1)自然について キリマンジャロ国際空港は、サバンナのど真ん中にあり、そして道路沿いにはアカシアの木々が植えてあります。そこからバスで一時間余りでモシの町に着きますが、周囲には森林地帯はなく、モシ近郊から徐々に木々が増えてゆきます。遠くから見ると森林地帯みたいなのですが、そこへ行くとやっぱり疎林です。土は赤土であり、一度雨が降ると粘土のようになり靴の下にへばりついて、非常に歩きづらくなります。家並みは、道に沿って、途切れ途切れにずっと続いています。簡易舗装のメインロードから外れて山の方へ向かうと、柵の中に大きな木が見受けられ、この辺りは昔は森林地帯だったことを窺わせます。殆どの土地は、柵で囲まれていて私有地のようです。家並みは、何処までも続き、木の枠に泥を塗っただけと思われる家も多々ありますが、大体がコンクリート壁の家です。森林地帯は、何処まで行っても現れません。モシの街からゆっくり歩いて1時間半、やはり森林地帯ではないのですが、ランタナの花が路傍に10m位に亘って咲いています。その先にも、ぽつりぽつりとまとまって咲いていて、何故かこの辺りからチョウが増えてきます。
ここの人たちは、非常に好奇心が強く、採集は、道沿いだったので通りすがりの人たちは、私をじっと観察していました。そして話しかけてくる人、中には自分でチョウを採って翅をつまんで持ってくる人もいます。
傍にいられると網を振るとき危険なので、近づかないようにして貰うようにしています。そしてチョウも自分自身で採集することを前提としているので、極力断ることにしています。とても陽気な人たちです。 (2)昆虫について モシ周辺は、まとまった森林地帯がないので採集は、民家周辺での人目を気にしながら採集となります。
オスジロアゲハは、数は多いのですが上に行くと殆ど見かけなくなります。チャバネアゲハ、レックスマダラアゲハ(残念ながら、下では採集できなかったので、採ることはできなかった)も同じです。上に行くと、シンジュタテハ、ボカシタテハも見られますが、年によって発生時期が少々ずれるみたいです。道には、時々変わった色彩のバッタがいます。多分成虫だと思うのですがフキバッタと同じく翅は申し訳程度に付いているだけです。そしてトンボは、汎世界種のウスバキトンボがいますが、それ以外は余り見かけることもありませんでした。モシ周辺にも、オスジロアゲハ、メスアカムラサキ、ウスキシロチョウ、ツマアカシロチョウの仲間などが翔んでいます。
なだらかな坂を、上に1時間ほど歩くと、そこにはウラベニヒョウモン、ウスキシロチョウ、ホソチョウ、タイマイ、タテハモドキ、ネキシロチョウ、オナシアゲハなどが乱舞しているランタナの花が咲いています。ルリボシタテハモドキは、香港、タイなどの種と違うということはすぐ分かります。やはり初めてのチョウは、新鮮さがあっていいものです。アフリカタテハモドキも美しいチョウです。でもホソチョウに代表されるように、こちらのチョウは地味目です。サバンナの代表的なチョウであるツマアカシロチョウも2匹ばかり見ましたが、腕が未熟なせいか逃げられてしまいました。
セミは啼いていましたが、採れるような所にはいませんでした。キリマンジャロ国際空港でぺっちゃんこになっていたセミとタガメを見ましたが、セミは中形の普通のセミでした。サバンナのど真ん中で、何故タガメがいるのかは不思議でした
やはり一度は、あの可憐なツマアカシロチョウを採ってみたいものです。 |
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