夢惑う世界・昆虫たち 昆虫館<万華鏡> 昆虫万華鏡
夢惑う世界21 昆虫万華鏡<ウガンダ>

ウガンダの採集地です

1 ムバレ

 第1回:1996年12月23日 〜 1996年12月29日

(1)自然について

ヒョウモンチョウウガンダとケニアの国境にあるエルゴン山は、ケニア側は鬱蒼とした森林に覆われた山というイメージを持っていたので、ウガンダのエルゴン山麓の町ムバレへ行きました。ムバレの町周辺には、森林は見当たりませんでした。植林されたと思われるユーカリ林が草原に広がっていて、更に坂を上ってゆくと、山へと続くのですが、森林は殆どありません。車道がずっと山を上ってゆきます。多分その先には、鬱蒼とした森林があるのかも知れませんが。バナナ林が広がったところには、幾分湿潤な環境があり、崖を落ちてきた滝の水は、小さな川となって下ってゆきます。
アサヒヒョウモンこちらの人は、網を開いてチョウを採集していても近づいてきたりはしません。全般的に東アフリカでは、こんな風景です。

(2)昆虫について

メスグロヒョウモンエルゴン山麓のバナナ園には、いっぱいクロテンシロチョウの仲間が翔んでいました。そして、その周辺を含めてエキシミアキチョウ、フロレッダウスキシロチョウ、テレプシコレホソチョウ、ソチケンスホソチョウ、サクラバミスジ、パゲンシュテッヘリカバタテハ、アンバタラヒメキマダラタテハ、レダコノマチョウ、アルビラウラナミジャノメ、アフリカオナシアゲハ、オスジロアゲハなどの疎林地帯のチョウがいます。小川には、ハナダカトンボの1種などのトンボがいましたが非常に少ないです。バナナ園では、中形のハナムグリが飛んでいるのを掴まえました。
ツマグロヒョウモンムバレの町近辺にあったユーカリ林には、草原から続く幅の広い道が続いています。そこで、エビッペツマアカシロチョウ、?ツマアカシロチョウ、ゾカリアヘリグロシロチョウ、?ネキシロチョウ、アンティロペタテハモドキ、オクタビアタテハモドキ、カバマダラに似たエンケドンホソチョウ、?ホソチョウ、カバマダラ、ユーカリに林の中では、ダモクレスシロモンマダラ、ベラルダタテハモドキ、?ネキシロチョウ、白っぽい翅のジャノメチョウ、レダコノマチョウ、?キチョウ、?シジミなどがいました。また、ミナミトンボみたいな大形のトンボ、ベニトンボみたいなトンボがいました。花にはヒトツメカマキリが、ユーカリの木にもカマキリが潜んでいました。アフリカでは、今まで幼生のカマキリしか見たことがなかったので非常に嬉しかったです。


2 ジンジャ

(1)自然について

タイワンキマダラジンジャ周辺もまたサバンナ状態です。周辺の村では、やはり主にバナナの栽培をしていて森林は望めません。ジンジャからナイル川を渡り、ビクトリア湖に沿って、ウガンダの首都カンパラの方へ20km程行くと4〜5km続く森林地帯へとなります。国道より4〜5m位の道が続き、1kmくらいの奥行きのある森林です。途中には沼地もあり、また林内に続く小径もあり、なかなかいい場所でした。小径をずっと行くと次第に下って行き、道はぬかるんできます。残念ながら途中までしか行くことができませんでしたが、植物相はなかなか豊富でした。最初に入り込んだ林内は、木の根っこが露出していてマングローブ林みたいな感じでした。
ヒョウモンモドキ森林内の道は、国道との間で荷物を積んだ自転車が行き来していました。

(2)昆虫について

オオイチモンジジンジャ近くにある森林内の昆虫相は、サバンナなどの疎林で見かけた他の東アフリカの国々の昆虫相とは、全く違っていました。林内の道では、陽が射し込み気温が上がってくる10時過ぎから午後4時過ぎ位までが昆虫の採集によい時間です。
イチモンジチョウタラシンアウスアオシロチョウ、アルギアウスアオシロチョウ、?ネキシロチョウ、クロテンシロチョウ2種、オオサカハチアゲハ、緑色の美しいフォルカスアゲハ、メコウィアゲハ、そしてレオンダスタイマイ、アフリカで非常に種類の多いルクレティウスフタオ、ピプンクタトゥスフタオ、プレオネフタオ、ティリダケスフタオ、メネスフタオ、薄い黄緑色の翅が美しいディルトゥスフタオなど9種類のフタオ、森林性のホソチョウ6種類、アンソルゲイコノハチョウ、カミッルスイシガケチョウなどなどのタテハ、アフリカで初めてのアフリカテングチョウとロゲルシオオナガシジミタテハ、ジャノメチョウは意外と少なくアルビダウラナミジャノメなど3種類、そしてシジミやセセリなど数多くいます。
シロミスジトンボは、沼地に黒い斑紋のある小形のトンボがいました。他に、カワトンボもいました。ヤマトンボの仲間と思われるトンボが夕方飛んでいましたが残念ながら採れませんでした。しかし、トンボはやはりここでも少なかったです。

ウガンダの昆虫たち
ディルトゥスフタオ ウェステルマンニタテハモドキ アルビダウラナミジャノメ ge1シュモクバエ ワルベルギヒトツメカマキリ
Fig.1ug ディルトゥスフタオ Fig.2ug ウェステルマンニタテハモドキ Fig.3ug アルビダウラナミジャノメ Fig.4ug ge1シュモクバエ Fig.5ug ワルベルギヒトツメカマキリ
ルキアヒメクロバネトンボ ティビアリスニジイロカナブン オクタウィアタテハモドキ トッリドゥスカラカネキジマトンボ コエノビタアサギミスジ
Fig.6ug ルキアヒメクロバネトンボ Fig.7ug ティビアリスニジイロカナブン Fig.8ug オクタウィアタテハモドキ Fig.9ug トッリドゥスカラカネキジマトンボ Fig.10ug コエノビタアサギミスジ
アンヌラタベニトンボ フラワキイロセセリ サピリナキララカワトンボ アンテウィッペツマアカシロチョウ イリディペンニスアフリカカワトンボ
Fig.11ug アンヌラタベニトンボ Fig.12ug フラワキイロセセリ Fig.13ug サピリナキララカワトンボ Fig.14ug アンテウィッペツマアカシロチョウ Fig.15ug イリディペンニスアフリカカワトンボ
メコウィアゲハ タラッシナウスアオシロチョウ ge30シラホシカミキリ sp2ウスシロコケシジミ ge1メマトイ
Fig.16ug メコウィアゲハ Fig.17ug タラッシナウスアオシロチョウ Fig.18ug ge30シラホシカミキリ Fig.19ug sp2ウスシロコケシジミ Fig.20ug ge1メマトイ

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