第1回:2005年12月25日 〜 2005年12月28日
 (1)自然について
 ウルグアイの自然は、取り立てて述べるようなものでないことは、南アメリカの他の国と比較して分かっていた。平坦な土地には、豊かな森林はなく果てしもなく牧場が続いていた。従って昆虫採集で訪れたのも、最後の方になってしまった訳である。
 今回行ったミナスという地方都市は、丘陵地帯にあるのだが周囲は牧場である。牧場内には、緑の島がぽつんぽつんと見られたが近付いてみると、成長が早いと言われるユーカリの木が植林されていた。
 川沿いには、僅かな幅を持った木々が残されていたが、以前は、このような木々に埋め尽くされていたのかも知れない。青く小さなハチドリもいたので、やはりここは南米である。大きなトカゲやウサギも見ることができた。
 (2)昆虫について
 そのような訳で昆虫についても全く期待していなかった。牧場という柵に囲まれた中には、入ることを拒絶されているので網を開くことさえも出来ないのではと内心思っていたのだが、町外れの川沿いにあった牧場内の、僅かに広がった林で採集することが出来た。やはり、お世辞にも昆虫が多いとは言えない。
 アゲハチョウは、ポリダマスアオジャコウアゲハ(未採集)を見た。
 シロチョウは、アミメモンシロチョウの仲間2種とレスビアモンキチョウがいた。他にもセンナエオオキチョウのような色彩のチョウ(多分、キプリスオオキチョウ)もいたが、網を振ることができなかった。
 マダラチョウは、オオカバマダラがいた。
 ジャノメチョウは、小形のエオウスアメリカジャノメともう一種がいただけである。
 タテハチョウは、久し振りに見たエワレテタテハモドキ、ごく普通にいたヒョウモンドクチョウ、そしてアカタテハ2種、ベッラツマグロオナガタテハ、ホルテンシアトケイソウヒョウモン、白いマルガリタアイイロタテハなどであった。
 シジミタテハは、小形種のヒメムラサキシジミタテハを1種掴まえただけである。
 シジミチョウは、やっと最後の日に地べたを這うように翔んで来て花に止まったバゾキイアメリカカラスシジミ1匹を掴まえることができた。
 セセリチョウは、普通にいたピラエウスネオアカセセリと、大型のカリブディスシロヘリセセリ、他2種だけである。
 トンボは、川沿いだったせいか意外と掴まえることができた。イトトンボが4種、トンボが3種、カワトンボが1種、サナエトンボが1種、ルリボシヤンマが1種などで他にも見かけることができた。
 セミは啼いてはいたが見つけられなかった。昆虫たちが訪れる目立たない花には、黒く大きなハナムグリや変わったカミキリムシなどが訪れていた。
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