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夢惑う世界  雑記帳 随想録＜澪標＞ 想い出の昆虫記 |
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 ４．１．２．１１−４ 想い出の昆虫記 |
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２００１年１２月２９日 森みつぐ
そもそも一町画の雑木林が日の丸公園と正式に云うかどうかと言うことは、実のところ私は知らなかった。この雑木林の南側には、牧場があって、その牧場が日の丸牧場と云う名だったのである。小学生の頃、この牧場の前を通るとき、牛や馬が道に出ていると、冷や冷やしながら通り通り抜けたものである。
この日の丸公園にも、オサムシの仲間がいた。カタツムリを食べるエゾマイマイカブリとエゾカタビロオサムシである。やはり子どもの時は、大きい虫ばかりに目がゆく。
飼育箱で育てているとき、エゾマイマイカブリは、円柱状の黄色っぽい卵を産んだのだが、残念ながら幼虫を育て上げることはできなかった。
 カタツムリに首を突っ込んで食べるマイマイカブリと卵（７ｘ２．５ｍｍ）
（１９７０年採集ノートより）
 ２００１年１２月２９日 森みつぐ
私が本格的に昆虫採集を始めたのは、中学２年の時である。その翌年の夏、両親が手稲山に連れて行ってくれた。それは私が、昆虫採集を始めたからである。私としては、初めての遠出をした昆虫採集でもあった。遊園地の中だったのだが、その当時は、昆虫採集しても何ら問題ではなかった。
その遊園地の中には、池があり水面をヤンマが旋回していた。昆虫採集をしてからは、ヤンマを掴まえたことがなかったので、慎重に身構えて、雌雄１匹ずつを仕留めることができた。青い腹部が美しいギンヤンマである。
ギンヤンマは、その後、国内では石垣島で掴まえた以外は、一度も見ていない。
ギンヤンマの雄（体長 ７５ｍｍ）（１９６８年８月１５日 札幌市手稲山にて）
 ２００１年１２月３０日 森みつぐ
子どもは、恐い物知らずである。私が小学３，４年の頃は、日の丸公園の雑木林には、まだ民家が建っていた。その前を走る道路の向かいには、ゴミ置き場があった。良く、そこでスズメバチが、ゴミを漁っているのを横目で見ながら通り過ぎたものである。
ある日、私は、友達と一緒にそこを通り過ぎたときにも、２匹のスズメバチが来ていた。恐い物知らずの私は、スズメバチの背後から左右の翅を上手に指でつまんで、そして路上に思いっきり叩き付けたのである。２匹とも。子どもって、もの凄く残酷である。
スズメバチを見ると、ときどき思い出すが、今は、こんな芸当、私にはできない。それは残酷であり、失敗したときのスズメバチの逆襲が恐い。
当然、それ以後は、こんな事は行っていない。あのスズメバチもとんだ災難にあったものである。今になって、ご冥福を。
キイロスズメバチ（体長 ３０ｍｍ）（１９６９年７月２６日 北海道江別市野幌にて）
 ２００２年１月３日 森みつぐ
江別の野幌森林公園を知ったのは、中学生の時である。理科クラブに入って、そこの仲間と一緒に昆虫採集に行った。そして高校に入ってからは、度々一人で行くようになった。
高校１年の６月後半、昆虫採集に行った。６月の北海道は、それはそれは清々しい日々が続く、春の終わりの透き通った季節である。緑を彩る花々と一緒に、春のチョウたちも一斉に羽ばたく季節である。
私は、初めて見るエゾシロチョウが嬉しくて、何匹も採集していた。帰宅し、展翅してから、乾燥させて名前を付けても、それは全てエゾシロチョウだった。気付いたのは、いつだったか忘れてしまったが、本当は、その中にウスバシロチョウも混じっていたのである。
今では、そんな大きなミスはしないが、採集を初めて３年目のチョウを見る目は、その程度だった。しかし、今でも海外で採集のチョウは、間違ってばかりいるのだが。
 ２００２年１月３日 森みつぐ
私が、小学生のとき住んでいたところの裏手は、土地が少し低かったため沼沢みたいになっていた。その中でも、特に深いところは、周囲が住宅で埋められて干し上がっていっても、そこだけは、いつまでも沼として残っていた。ドジョウやフナがいっぱい棲んでいたので、子どもの時は、よくそこで、ザル掬いを行ったものである。
中学の時には、そこから少し離れた場所に棲むようになっていたのだが、昆虫採集を初めてから、その沼にゲンゴロウを捕りに行ってみた。その深い沼では、ゲンゴロウは見つけることができなかったのだが、その変わりに、ミズカマキリ、ガムシ、コガタゲンゴロウがいた。ザルを持っての沼での採集は、この年が最後となった。最近は、水生昆虫を、ときどき道端で拾うくらいである。
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| Copyright (C) 2003 森みつぐ ／／／ 更新：２００３年１０月５日 ／／／ |