札幌 庭の花たち−10
夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 札幌 庭の花たち
夢惑う世界4.1.2.14−10 札幌 庭の花たち

2021年9月8日  森みつぐ

 中南米の蔓性植物である。東花壇のドウダンツツジに絡まそうとしたのと庭の柵に絡まそうとして、5月初旬に種を蒔いたのだが、いつまで経っても発芽することはなかった。このまま諦める訳にはいかないので、6月中旬に次はプランターに種を植えたら、一週間もしないうちに芽が出てきた。多分、最初のは、発芽温度が足りなかったのだろう。最初に蒔いたのも、芽が出てきているのもあった。
 ただ東花壇に蒔いた種は、全く発芽しなかったので、プランターで発芽したのを庭の花壇東と南花壇に植え替えたが、既に7月になっていた。庭の花壇東に植えた場所は、40cm程のコンクリート塀近くなので、日射しが十分でなかったためか、日射しをたっぷり受けている南花壇よりも蔓の成長はかなり遅かった。南花壇では、すぐに柵に取り付き、たった一株なのだが、あっと言う間に柵をぐるぐる巻きにして宙を舞い始めた。
 花壇東のコンクリート塀の方は、それをよじ登ることができそうになかったので、支柱を3本柵に誘導するように花壇に挿していたら、やっと登り切って早朝から日を受けるようになった。9月に入り、ふと目にしたら、ピンクの花が一輪咲いていた。既に蕾がいっぱい付いていたのだが、いつまで経っても咲かなかったので、待ちに待った花だったが、たった一日の開花だった。今までに3株、一輪ずつ咲いたが、全てピンクだった。これから夏日も少なくなる秋なのだが、いっぱいの蕾が咲き続けたら嬉しいが、どうなるであろうか。


2021年9月15日  森みつぐ

 去年、初めてルピナスの種を蒔いた。北海道では、春に種を蒔き夏に花が咲くとはいかなく、初夏に種を蒔き、ある程度葉を茂らせた状態で冬を越し、種蒔きから一年後に花を咲かせることになる。ラッセルルピナスである。庭の花壇に4株、西花壇に4株が冬を越したのだが、西花壇の1株がなかなか大きくならなかった。
 5月下旬花穂が伸び、次から次へと花を咲かせたのだが、7株が全て紫色の花だった。色とりどりの花を期待したのだが、残念ながら口惜しい結果になった。そして風の通り道となっていた西花壇のルピナスは、土の深さが10cmしかないこともあって、一番大きく育っていた株は、強風で根が掘り起こされたように倒れてしまった。西花壇では無理のようなので、花が終わる頃までに3株は取り除いてしまった。残った小さな1株は、物置の南裏に移植した。今は、無事に成長して、来年、何色の花を咲かせるか楽しみにしている。
 そして今日、庭の花壇の4株のルピナスのうち2株を撤去した。ルピナスはそれなりに場所を取るので、他の花を植える場所を確保するために、ルピナスを2株だけを残すことにした。広くない花壇なので大きな株の花は、ほどほどにしておかないといろいろな花を楽しむことができないのである。ルピナスは、2株までと決めた。


2021年9月22日  森みつぐ

 百日草と同じく3年目になるキンセンカの種をプラスチックの容器に蒔いていたら、発芽して少し大きくなったので、5月中旬に鉢に植え替えていた。3年前、初めて花壇で育てたときは、花をいっぱい咲かせたのだが、残念ながら葉がうどんこ病で真っ白になってしまって、その後は止めてしまった。それ故、種子はいっぱい残ってしまった。
 今年、プランターや鉢に何を植えようかと考えていたとき、残っていた種子がもったいないので、少し鉢に植えてみようと思ったのである。鉢植えにしたキンセンカ、でもなかなか成長しないで、そのうち萎んでしまった。7月中旬、プランターに空きができたので、今度は、そこに種を蒔いてみた。種子は、十分に残っている。そのときエゾギクの種も蒔いてみた。一週間もしないうちに発芽したのだが、エゾギクだと思っていたら、全てキンセンカだった。エゾギクは、今年買った種子だったのだが。
 今、キンセンカは黄色の2株と橙色の1株が咲いている。他にも、小さな株が育っているが花を咲かすまでには育たないだろう。心配していたうどんこ病は、今のところ無事のようである。種子もまだ残っているので、来年もまた、鉢かプランターで育ててみようと思っている。


2021年9月29日  森みつぐ

 ダリアは今年、庭の花壇には植えなかった。草丈が高く、こんもりと横に広がって隣接する所に植えられた他の花々に多大な影響をもたらすということで止めたのだが、その代わりに草丈の低いミニダリアを植えた。赤、黄、白のミニダリアで全ての花が咲いたものの、黄色のミニダリアが優勢であった。
 ただダリアの球根も捨て難くて、余ったミニダリアの球根とともに、日射しがほとんど射さない北花壇に植えた。多分、花は咲かないと思っていたら、成長は庭のミニダリアと変わらなかった。ダリアの方も、少し遅れて花を咲かせた。ダリアを植えたところは、朝少しは日を射す程度なのだが、それなりに明るい日陰だと言うことなのだろう。
 来年も、どんどん縮小してゆくが、2列に植えた花壇のミニダリアは1列に減らし、北花壇のダリアは撤去して、用土の浅い西花壇に植えようと思っている。10センチほどの浅い土では、思うように成長できずに草丈も低くなってしまうだろうと思っている。小さな花壇では、大きく成長するダリアは手に余る花なのである。でも、もう少し楽しませてもらうことにしている。


2021年10月13日  森みつぐ

 カンナの花茎が伸びてきたようだ。球根を植えたのは、4月下旬であった。ただ芽が出てきたのは、6月中旬である。他にもなかなか芽が出て来ない熱帯・亜熱帯系の球根もあったので、少しは“良し!”と思ったものである。中心からは、ぐるぐる螺旋状に巻かれた葉が茎の下から広がってくるのだが、その後も中心からは螺旋状の葉が出てくるだけだった。
 8月になっても9月になってもその状況は変わらなかったので、やはり花の開花は無理だろうと半ば諦めていた。葉の数も10枚となり10月に入ると、また葉が出てきたように思えたが、良く見ると葉でなくて茎のようだった。そして今日、螺旋状の葉の中から茎の先が顔を覗かせていた。草丈は、50cmほどである。本来ならば、これから花茎を伸ばして赤い花を咲かせるのだろうが、今年はここまでであろうと思っている。今週末は、ぐっと気温が下がって関東地方で言う冬となる。最高気温が10℃、最低気温が5℃前後となるのである。
 今は、“来年はどうしようか!”と考えている。球根の植付けをもっと早くする。今年は、塀に近い場所に植え付けたが、来年は、もう少し塀から遠ざけて植えることによって地温を上げられる。そうすることによって、今年、あと半月から一月足りなかったと思われる分が確保できるのではないかと思っている。札幌でカンナの花を、何とか開花させたいものである。


2021年10月20日  森みつぐ

 今夏、半日陰の東花壇に植えていたリコリスと日は当たるが浅い用土の西花壇に植えたリコリスを、今春造った花壇東に植え替えた。ヒガンバナ、ショウキラン、シロバナマンジュシャゲの3球ずつ植えてあったのだが、東花壇では1球が消滅していた。去年は、東花壇でショウキランが咲いたのだが、多分、消滅したのはシロバナマンジュシャゲのような気がする。
 今夏、花壇東に植えたのは、結局5球であった。そして秋、本州で既にヒガンバナが満開であるとニュースが流れていたが、私の花壇では芽も出て来ていなかったので、すっかり諦めていたら、かなり遅くなってから葉ではなくて茎が出てきて、花が咲きそうなので待ち遠しかった。花茎が30cm位になって、蕾が赤かったのでヒガンバナであることが分かった。この後、草丈が倍位に伸びるのかなと思っていたら、その高さのまま、赤い花を咲かせた。やけに低いヒガンバナのような気がした。
 そして2週間位前から、他の所から葉が出てきた。多分、ショウキラン2球ともう一つのヒガンバナであろう。残った1球は、葉が出て来ない。シロバナマンジュシャゲであろうか。2球は、葉が2ヶ所から出てきているので、もしかしたら分球しているのかも知れない。まだ一度も花を咲かせていない球根である。来秋を楽しみに待とう。


2021年10月27日  森みつぐ

 今年の春に植え付けた球根、多分、札幌の雪深い冬を乗り越えられるだろうと思って花壇に植えたままにしている球根が幾つかある。アヤメ科のクロコスミアは6球植えたのだが、花を咲かせたのは1株だけだった。他のは、葉が出てきただけだったようである。植えた場所は、塀の近くだったので地温が少し低かったかも知れないので、来春は、少し塀から遠ざけて植え直そうと思っている。冬越し出来ればということになるが。
 クチベニシランも植えっぱなしである。今春、植えた球根の中で一番早く芽を出したのだがクチベニシランだった。ところがその後、成長がなかなかしないで、結局、花茎が伸びて来なくて花が咲くことはなかった。来年こそはと期待したいところだが、どうなるだろうか。紫の小さな花を長い花穂に咲かせるキク科のリアトリスは3球(地下茎)植えたが、芽が出て花を咲かせたのは1株だけで、残りの2球は跡形もなく消えていた。来春、1株では物足りないので、また3球植えるつもりなのだが越冬できるかが問題となる。
 今春、球根を植えたが芽が出て来なかったカラー、クルクマ、グロリオサは植える場所の確保を含めて何故失敗したかの考察をして、来秋に備えたいと思っている。まだまだ試してみたい花たちがあるので、確実なことはまだ不明である。


2021年11月3日  森みつぐ

 今年、初めてコスモスの種を蒔いてみた。花壇とプランターが余っていたのでそちらにも種を蒔いたら、順調に芽が出て育っていた。全部で12株なのだが、花の色はピンクと薄いピンクの2つだけだった。ほぼ終わりに近付いているのだが、1株だけ青々と葉を茂らせたままで花を咲かせていない。先日、そろそろ切ろうかなと思って見たら蕾が付いていたので、もう少しそのままにしておくことにした。
 プランターに植えた3株は、そんなに大きくならないでちょうどいい感じなのだが、花壇に植えた9株のうち4株はどんどん大きくなり用土が浅いためか思っていたより太い茎は斜めに傾いてしまった。思っていたより大きくなる花だったので、傍らに植えた花たちに悪い影響がありそうで、来年はどうするか考えなくてはならない。
 大きな株にしないためには、まずはプランターで育てて、ある程度大きくなったら花壇に植え替えると言う一段階を踏めば、あまり大きくならないのではないかと思っている。もう一つ、まだ花を咲かせていない1株が、他のコスモスと違ったタイプのコスモスであるのかを知りたいので、あと2週間ほどだけど開花を待とうと思っている。他のコスモスは、既に葉は枯れているのに、まだ青々と葉を茂らせている不思議なコスモスである。


2021年11月10日  森みつぐ

 去年、冬の部屋に彩りを添えるために、白いセントポーリアを1鉢買って、暖房のある居間に置いていた。セントポーリアは肉厚の葉なので、水は控えめに与えた。次々に花を咲かせて順調だったのだが、そのうち4月花を咲かせなくなって、5月内側の葉から萎えてきた。やはりいつものことだが、水の遣り過ぎなのだろう。
 何とか食い止めようと思ったのだが、やはり無理で内側からどんどん外側の葉へと広がってきた。そこで、もう諦めて、まだ無事な外側の葉5枚を活かして、6月鉢に葉挿しして見た。二月以上経った8月、一枚の葉の茎元から小さな葉が出てきていた。結局、5葉中3葉から新しい葉が出て来て、2葉は萎れてしまった。先日、一つの鉢でかなり葉もしっかりと大きくなってきたので3鉢に分けた。
 この冬の間に花を咲かすまでには成長しないだろうが、一年後に期待したいものである。今度は、根腐れしないように水遣りには注意しなくてはならない。もう一つ何色の花なのか分からないセントポーリアがある。今年の1月に売れ残って安くなっていたのを買ったのだが、葉の色が最初のとは違っているので、多分花の色も違うだろう。葉の数も少なかったが、今はかなり増えてきているので、今冬中に花が咲くかなと思っている。さて、何色の花だろうか。


2021年11月17日  森みつぐ

 花壇の冬支度を始めている。昨日は、まだ花を咲かせている菊を根元から切った。今日は、その菊と以前掘り上げていたグラジオラスの球根の葉の部分を細かく切断して、ゴミ袋にいっぱい詰め込んだが、45リットルのゴミ袋2袋には入り切らなかった。堆肥とする枝葉草のゴミ収集はまもなくであり、雪の便りもまたまもなくである。
 3年目となる菊は、初年に6種類植えたのだが、この3年の間に残念ながら根付かなかったのが多く、いろいろ植え替えたが、結局、ピンクと白の優勢種2種が拡大してきている。今年植えた橙の菊もかなり咲いていたのだが、さて来年はどうなるだろうか。また今年2ヶ所に植えたグラジオラスは、来年は1ヶ所にするので、半分の球根は残念ながら処分することになる。
 今年最後のゴミ収集が近付いているので、まだ花を咲かせているのは、ぎりぎりまで待つことになりそうだ。キンセンカ、キンレンカ、ガーベラは冬を越せないだろう。ガイダルディア、フクシア、チェリーセージ、ビデンスは多分、このままでも冬を越せるだろう。今にも花を咲かそうとしている変なコスモスとカンナは、多分時間切れとなり、コスモスは処分、カンナは球根を掘り上げることになりそうだ。それで2021年の花壇も冬仕舞いであろう。


2021年11月24日  森みつぐ

 今朝、花壇に霜が降りて白くなっていた。花壇の冬仕舞いは、昨日ほぼ終わっているのだが、まだキンセンカが黄色い花を今が盛りとばかり咲き誇っている。何という生命力か。プランターに植えていたキンセンカは昨日処分したのだが、西花壇に植えていた黄色いキンセンカ一株は、良く育って未だに元気である。
 キンセンカは一年草なのに耐寒性が強いのはどういうことだろうと思っていたら、本州の方では種蒔きは秋とのことだった。札幌では春に種を蒔くと、夏秋と花を楽しめるが耐寒温度が−5℃とのことなのである程度雪が降り積もるまで花を楽しめるのだろうか。これだと育てやすい花のようだが、昨年、花壇に植えたときはうどんこ病で見苦しかったので、今年は少し敬遠したのである。
 今、窓の外で雪が舞い始めた。札幌の平年の最低気温が−5℃になるのは、平年だと12月下旬になるのだが、それまで花を楽しめるとは思えないが、このままにしておくことにしている。今年は密に植えていなかったからか、うどんこ病には罹らなかった。来年はこれらを考慮して、然るべきところに、今年採種したのを育てようと思っている。


2021年12月1日  森みつぐ

 去年に続き今年も残っていた種を、春に蒔いて育てた。春と秋に花を咲かせるカーネーションだが、北海道では種は春蒔きとなるので、花は秋だけになる。去年咲いたカーネーションは、紅とピンクと薄いピンクの3色だけだった。カーネーションは多年草なのだが、残念ながら雪深い札幌では冬を越せないので、紅のカーネーション一株を鉢に植え替えて玄関に置いた。
 今春、その株をまた花壇に植え替え、その近くに残っていた種を蒔いたのである。春に咲くカーネーションだが、冬を乗り越えたカーネーションは根付いたようだが、花を咲かせる気配はなかった。秋となり紅のカーネーションは、今年も花を咲かせてくれた。その後、種から育てたカーネーション2株が赤と白の花を咲かせた。
 3株のカーネーションは11月下旬に蕾が付いていたが寒さが厳しくなってきた屋外では無理なので、結局3株を鉢に植え替えて屋内に取り込んだ。そのうち去年の紅のカーネーションが先日、一輪咲き始め他にも蕾がほころび始めている。赤と白は、まだ蕾は小さいので、もう少し時間が掛かるだろうが、花が咲くのを楽しみにしたい。来春は、花壇に植え替えないで、鉢のままで育てようかなと思っている。また100均の種子を買って、彩りある花を増やそうかなとも思っている。


2021年12月8日  森みつぐ

 本来なら今の時期フリージアの球根は芽が出てきていて、10月中旬には鉢に植えて10cm以上伸びている時期である。去年の10月中旬、まだ芽が少ししか出てなかった球根は一月遅らせて11月中旬に鉢に植えてみたが、一月二月後にはほぼ同じ草丈になって成長が揃ってしまった。
 何とか花の開花時期を4月後半屋外にしたいと思っているのだが、なかなかいいアイデアが浮かばないまま、今年も秋を迎えた。10月となり居間には暖房が入って暖かい。もしかして球根を暖かいところに置いていたら、まだ秋になっていないと勘違いして芽が出て来ないかも知れないと思って、球根を居間に置いてみた。今朝も球根を確認してみたが、まだ芽が出ていなかった。もう2ヶ月近く本来より成長が遅れている。
 もしかしたら枯死しているかも知れないが、球根の状態は変わっていないように思える。もうそろそろ芽が出ても良さそうだが、その後の成長速度が速くなるかも知れないので、あと1,2週間後暖房のない所に置いて、その後鉢に植えようと思っている。芽が出てくるのは年末年始頃で、開花はゴールデンウィーク頃になればいいのだが、思ったようにはいかないだろう。

Copyright (C) 2021 森みつぐ    /// 更新:2021年12月12日 ///