札幌 庭の花たち−11
夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 札幌 庭の花たち
夢惑う世界4.1.2.14−11 札幌 庭の花たち

2021年12月15日  森みつぐ

 2021年、今年は4月に花壇を増設して園芸作業が始まった。雪深い札幌の地に適する花を、見つけるための3年目が始まった。まずは春植えの球根、本州では雑草化しているというクロコスミア、クチベニシラン、サンダーソニア、カラー、クルクマ、リアトリス、カンナ、そしてグロリオサを植えた。最初に、5月中旬クチベニシランが芽を出したので、順調に成長すると思いきや途中で成長がぱったり止まり、それっきりとなってしまった。ただ枯れたりはしなかったので、来年に期待したい。その後にサンダーソニアが芽を出し、7月初旬には黄色い花を咲かせたが、結局咲いたのは3輪だけだった。
 6月に入ってクロコスミア、リアトリス、カンナと芽が出てきた。8月初旬3球中1株だけが芽を出していたリアトリスが開花し始めた。8月下旬には、10球植えたクロコスミアが1株だけ花を咲かせ始めたが、結局、この一株だけしか花を咲かせなかった。カンナは、順調に成長していたが、いつまで経っても葉が出てくるだけだったが、晩秋になってやっと蕾が見えてきたところで雪が降り時間切れとなってしまった。全く反応がなかったカラー、クルクマ、グロリオサを含めて来年は再挑戦である。
 去年の秋植えの球根ダッチアイリスとミニアイリスは、無事、冬を越して春、美しい花を咲かせてくれた。また半日陰の所に植えたスカシユリも、次から次へといろいろな色の花を楽しませてくれた。そして今年の秋も、越冬が少し怪しいのだが3種の球根を植えてみた。これがどうなるかは来春のお楽しみである。


2021年12月29日  森みつぐ

 2021年の花壇、今年は広くなった花壇に宿根草をいろいろ植えてみようと思った。ホームセンターに行ったら、必ず宿根草のお花を確認する。札幌のホームセンターで売っているからと言って、本当に酷寒の札幌で、冬を無事に越せるとは限らない。一方、めっぽう冬の寒さに強いと言っても、夏の暑さを乗り切れないかも知れない。やはり実際、花壇に植えてみないとどうなるかは分からないと思っている。
 4月から順次宿根草を購入して、植えてきた。夏の暑さに弱そうな花は、日陰となり気温が低くなると思われる塀側に植えた。また開花時期や草丈を考慮して植える場所を決めていたが、花壇が広くなったとは言え、たかが知れているので少し宿根草の間隔が狭くなってしまったのが、ちょっと気掛かりである。
 全部で20種ほど宿根草を植えた。ネットでいろいろ調べているが、同じ種でも園芸品種が違うと少しずつ特徴が違ってくるので、上手くいくかどうかは来年にならないと分からない。既に2種類は、雪が降る前に枯れてしまっているようだった。もし越冬できたとしても、来春、より良い場所に植え替えするのもあるだろう。まもなく2022年が始まる。雪融けの春が楽しみである。


2022年1月5日  森みつぐ

 去年の秋、今年は咲くかなと思っていたサフランが咲くことはなかった。葉芽は出てきたものの、花芽は出て来なかった。2019年の夏、球根を植え付けたが、葉芽を2〜3芽にしておかないと翌年球根が大きくならず花を咲かせないとのことだったが、葉芽はそのままにしておいた。初年は、紫色のサフランの花がいっぱい咲いた。
 翌年、2020年の秋、葉芽は出てきたのだが、花を咲かせることはなかった。去年、葉芽を間引きしなかったことが災いしたように思って、来秋に期待することになった。2021年の秋、今年はいっぱい葉芽が出て来ても適当に間引いて球根に負担を掛けないように思っていたのだが、そもそも葉芽が全然出て来ない。花を咲かせる時期になって、やっと葉芽が少し出てきたが、そこまでであった。
 2年花を咲かせなかったが、まだ球根は生きているようだ。ただ弱って来ているようにも思える。サフランは冬の寒さには強いようだが、夏の暑さには弱いようである。南向きの日当りの良い所に植えているのだが、もしかしたらそれが良くなかったのかとも思ってしまう。今年、2022年に花を咲かせるために、春、葉が枯れたら球根を掘り起こして、環境の違うところに植えて様子を観察しようと思っている。多分、結論を得るのは2〜3年以上かかるように思うのだが。


2022年1月19日  森みつぐ

 4年ほど前、庭に花壇を造ったとき、福寿草を植えようと思っていた。春早く大きな黄色の花を咲かせる春を告げる花である。ホームセンターに行ったときは、探していたのだが出ているのは見かけなかった。春に咲くので秋に植えるのだろうと思って探したのだが、やはり出ていなかった。平凡過ぎて売っていないのかなと思っていた。
 ところが2年前、年末年始になると鉢植えの福寿草が店内に置いてあるのを見つけた。春を迎えたら鉢植えのが出回るかなと思っていたら、やはり出てくることはなかった。3年間探したが福寿草の販売は、年末年始だけのようである。
 そんな訳で先日、福寿草を一鉢購入した。花壇に植えたいのだが、今、雪に被われた花壇に植えるのは無理である。多分、花が終わった後、4月下旬ごろに花壇に植えることになると思っている。それ故、花壇で咲くのは、来年以降になりそうである。そして、福寿草と一緒に雪割草も買ってきた。雪割草は、札幌では屋外で越冬できるかどうか分からないが、今冬は、室内で開花、福寿草と同じく春に花壇に植え付ける予定だがまだ場所を決めていない。越冬できたかどうか分かるのは、来年以降になってしまう。


2022年2月2日  森みつぐ

 先月の18日に、やっとフリージアの球根を鉢に植えた。何とか花を屋外で咲かそうとして、球根の植える時期を遅らせたのである。例年、球根は10月中旬以降に芽が出てきてしまい、遅くても11月中旬には全ての球根から芽が出て伸びてくる。去年は11月中旬に植えたのだが、結局2月中旬には10月中旬に植えたのに成長が追い付いてしまった。
 今冬は、芽が出るのを何とか遅らそうとして考えたのは、10月に入って気温が下がって来て芽が出ると考え球根を暖房のある居間に置いたら、11月になっても芽が出て来なかった。12月も芽が出ないまま年を越した。そして1月中旬、小さな球根の方が一部芽が出始めていたので、大きい球根は乾燥してしまうのではと思い、鉢に植えることにした。
 今日時点で既に、芽が34球中23球出てきている。乾燥にはかなり耐久性があるようである。これから気温が上昇して来るので成長が早くなると思われるので、去年の3月下旬の開花が一月遅れの開花とならないかと思っている。これから成長をじっくり観察してゆこうと思っている。まだ小さな球根数個が居間に置いてあるので、それをもし問題なさそうならば、4月中旬に花壇に植えてみようと思っている。これは、次の冬に備えての試し植えである。


2022年2月9日  森みつぐ

 2019年夏、ホームセンターでハナカタバミの球根を見つけたので、花壇の縁取り用として買うことにした。日本では雑草として、各家の庭々にびっしりはびこっているカタバミのように増えるのも困ると思うが、カタバミはヤマトシジミの幼虫の食草なので、愛着も少し持っている。10月には、白、黄、桃のカタバミより大きな花を咲かせてくれた。
 南アフリカ原産の花だが、寒さには強いようなので札幌でも冬を越せると思い、冬もそのままにして春を迎えた。ところが雪融けの春、青々と葉を茂らせている株は、ほとんどなくなっていたので、球根を掘り上げたところ、まだ生きていそうなのは10球中3球だけだった。2020年、2021年と鉢植えで冬は屋内で育てた。生き延びたのは白い花のハナカタバミだけだった。
 今年2022年はびっしり葉を茂らせて、かなり元気に育っているので、今年はもう一度チャレンジして花壇に植えようと思っている。できるだけ屋内に置きたくないので、冬は屋外の雪の下である。ハナカタバミの球根は、あれからホームセンターでは見ていない。


2022年2月16日  森みつぐ

 一昨年暮れに、いつもの通りホームセンターで売れ残っていたアザレアを一鉢買った。春に咲く花だと思っていたのだが、既に花は終わっていて、多分、花の色はピンクのように思えた。花壇に植えようと思っていたが、調べていると厳寒の札幌では屋外で冬を越すのは無理のようであった。
 翌年春を迎えたが、やはり花を咲かせることはなく、5月半日陰の軒下に置いた。夏、暴風雨に晒されたがしばらく放っておいたせいか受け皿にいっぱい水が溜まっていて、そのうち葉が枯れ始めた。根腐れかと思い受け皿を外したが、まもなくほぼ葉が枯れてしまった。来春の開花を楽しみにしていたが、失敗してしまったようである。
 受け皿を外して南向きの場所に、そのまま置いていたらそのうち新しい葉が出てきた。何とか生き延びたようだったが、来春の開花は無理であろう。そこで昨年の暮れもまた売れ残っていたアザレアを一鉢買った。開花まで一年間しっかり育てようと思っていたら、咲かずに残っていた蕾が1月2月と白混じりのピンクの大きな花を2輪咲かせた。来年は、満開になるだろうか。アザレアが2鉢になったので、最初のを4月に花壇に植えようと考えている。


2022年3月2日  森みつぐ

 去年、多分水の遣り過ぎなのだろう、根腐れでセントポーリアが中心部の葉から萎れてきてしまった。“やはり駄目だったか!”と思ったけど、葉挿しと言う方法を思い出して、“どうせ萎れてしまうなら!”と試してみることにした。まだ元気な外側の葉5枚を葉挿しにしたのは、6月だった。8月以降、5枚中3枚から新しい葉が出てきたので、また一つ楽しみができた。
 年を越し、どんどん株は大きくなり葉は、葉挿しした葉と同じ位の大きさとなり、あとはいつ花が咲くだろうかと毎日眺めていたが、2月になっても花茎は伸びて来ない。一年前、売れ残っていて買ったセントポーリアも、数枚の葉から既にびっしりと葉が出ているが、こちらも全く花茎が出て来ないので、辛抱強く待つしかないかと思っていた。
 先日、週一回の水遣りをしていたら、一株に葉っぱの間から蕾が顔を出しているのに気が付いた。8ヶ月が経ったが、やっと花が咲きそうである。白に薄紫色の縁取り、ときには全体が薄紫色の花弁となるが、今回の蕾は薄紫色だった。花茎が、他にも3つ葉っぱの下に隠れていた。残り2株も、まもなく咲くことに期待したい。あと違う品種のセントポーリア、今年は葉挿しで増やしてみようと思っている。どんな花が咲くか、見たいものである。


2022年3月16日  森みつぐ

 2年前の春、カーネーションの種を購入して花壇に蒔いた。カーネーションは順調に育ち、8月には花が咲いたが、ただ細い花茎がヒョロヒョロ伸びて、支柱をしないと強風で倒れてしまう。そして晩秋を迎えたとき、カーネーションは宿根草のはずなので、屋内に置けば越冬できると考え、一番元気な紅色の一株を鉢に植え替えて試してみることにした。
 花茎を短く切り詰めて植えたのだが、1月には新しい茎が伸びてきた。無事越冬して、4月に花壇に戻した。冬の間、日照不足の屋内で育てたせいか、茎が間延びしていたので、6月に切り戻しを行った。そして前年よりは遅れたが9月には、紅色の花をまた咲かせ始めた。
 昨年も種から育てたカーネーション、赤い花と白い花の2株も育ったので、紅色も加えて3株を鉢に植え替えて、今、その3株が越冬中である。紅色のカーネーションは、間延びした茎の先にいっぱい蕾を付けている。多分、今年はカーネーションを花壇に植え替えないで、鉢植えのまま育てることになるだろう。


2022年3月30日  森みつぐ

 まだ空き地には、30〜40cmの雪が積もっているが、私の家の庭から雪が消えたのは、3日前である。そのとき、クロッカスやチューリップの芽は伸びていた。雪の少なかった去年は、既にクロッカスは咲いていたのだが、今年は、4月に入ってからかと思っていた。
 昨日は、青空が広がり気温も10℃以上と上昇した。午前中に玄関横の東花壇に紫色のクロッカスが一輪、午後に気付いたのだが庭の花壇に白っぽいクロッカスが一輪、各々清楚に咲いていた。多分、雪の下で出番を待っていたのだろう。今冬の雪は確かに多かったけど、気温は、ほぼ平年並みに推移していたので、雪さえなかったら植物の成長には影響が然程なかったのだろう。
 これからどんどん色とりどりのクロッカスが咲き始めるだろう。4月中旬になると、春植えの花や球根を植えるので、早急に花壇の整備をしなくてはならない。去年、初めて植えた宿根草の状況を把握して、今年はどうするかも考えなくてはならない。クロッカスから始まった今年の園芸、忙しいが楽しみである。


2022年4月6日  森みつぐ

 去年、ひと冬を越えてやっと咲いたラッセルルピナスは、2ヶ所に植えていたのだが、1ヶ所は浅い土でかつ風の通り道になっていたので、花を咲かせたものの強風で倒れてしまった。そこのルピナスは処分するしかなかったが、1株の成長が遅くて花を咲かすまでに至らなかったので、物置南側と塀の間の狭い所に植え替えておいた。ふた冬を乗り越えたこの株は、今年は咲くだろうか。
 庭の花壇に植えたルピナスは、雪が融けると既に赤紫色の芽が出ていた。昨年は2〜3株の花を咲かせていたはずなのだが、越冬していたのは1株だけである。ルピナスの株は大きいので、花壇に一つあれば十分だろう。大きな掌状の葉は、地面にペタッと貼りついてふやけてしまっていた。葉っぱは、雪が降り積もる前に切り取っていた方が良さそうである。
 雪が融けて、まもなくすると赤紫色の大きな双葉が花壇のあちこちで見かけるようになった。“大きな種だろう。何だろう?”と考えていたら、多分、色からしてもルピナスのようである。花壇の外の吹き溜まりの土からも双葉が出ていた。ルピナスは大きな株なので、このままにしておくことは出来ないので処分することにした。なんとかルピナスの特徴も分かってきたので、これからは上手く付き合ってゆくことができそうだ。


2022年4月13日  森みつぐ

 一昨年手に入れたネモフィラの種子、去年の春に花壇に蒔いて育て、花が7月に咲き始めたのだが思っていたように水色の絨緞がひかれたように咲き乱れることはなく、ぽつんぽつんと咲いているだけだった。それに加えて根の張りが弱いのか強風が吹くと、右や左へと倒れるように揺れ動くのである。遠目には。鮮やかな水色の花が美しいのだが、近くでは緑の葉も貧弱であまり芳しくなかった。
 花後種を採ろうと思っていたのだが、種はあまりできていないようだったので放っておいた。花の時期も終わり11月、枯れた株を片付けていたらネモフィラの新芽が出てきているのに気が付いた。関東以西では秋蒔き、北海道では春蒔きが推奨されていたが、札幌でも秋蒔きで芽が出てくるようだった。ただ、これが冬を越せるかどうかである。
 今冬はかなり雪が多かったが、何とか3月下旬には雪は融け花壇の土が露わになった。待ちに待ったネモフィラを確認しようと思ったが、全くその痕跡すら見つけることができなかった。こぼれ種で毎年咲くことを期待していたが、それは叶わぬ夢だった。今年は、種がまだ残っていたので、既に種を蒔いた。ネモフィラは、多分、今年で終わりとなるだろう。


2022年4月20日  森みつぐ

 今日、冬の間屋内に退避させていた札幌の厳しい寒さに耐えられない宿根草を、花壇に植え直した。夏の暑さにも弱いプリムラ・ジュリアンとポリアンサは、塀側の気温が少し低くなるところに植えた。屋内と屋外を、もう2,3年続けて行ったり来たりしているプリムラたちである。ガザニアは、去年8鉢を屋内に取り込んだのだが、クリアオレンジの2鉢が枯れてしまい、結局、今日は6鉢を花壇に植えた。そのうちニューマジックは、一輪花を咲かせていた。
 ガーベラは3鉢、サーモンピンクが2鉢と赤が1鉢である。既にいっぱい花を咲かせているが、屋内で日射しが弱いため花茎がヒョロヒョロ伸びてしまっていた。また去年の秋に売れ残っていたオステオスペルマム2鉢は、今日のために屋内に育てていたが茎は伸びて、しなだれたその先に花が幾つも咲いていた。こんな状態では花壇に植えられないので、短く切って花壇に植えたが、今後、花を咲かせるだろうか。
 今冬、これまた売れ残っていた赤と白のゼラニウムを買って、今日に備えていた。ゼラニウムは、一年中花を咲かせるのでいいのだが、ちょっと株が大きいので冬の置き場所に難点がある。カーネーションは4株冬を越したのだが、やはり日射しが少ないと茎が伸びて不格好になってしまったので、次回どうするか考え直さないといけない。今冬は、屋内でほぼ無事に越冬してくれた。これからは、花壇で花を咲かせてくれるのを楽しみたい。

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