夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 札幌 庭の花たち
夢惑う世界4.1.2.14−19 札幌 庭の花たち

2024年4月10日  森みつぐ

 北米原産のキバナカタクリの球根を購入したのは、2020年の秋だった。樹木下の半日陰の場所を好むので、東花壇の北側イチイの日陰に植えたところ、翌春には花が咲き、その後も、株は大きくなって、春、いっぱいの黄色い花を咲かせ続けている。
 2022年秋、別の場所にも植えようと思って、球根を購入した。それは、東花壇南側のモンタナマツの下と日当りのいい花壇西のクロフネツツジの下に植えたのだが、翌春、芽が出てきたと思ったがそれ以上育つことはなかった。去年の11月には、売れ残って格安で手に入れた球根を、花壇西の日当りのいい場所に植えた。
 そして今春、その3つとも芽が出てきて育っている。もちろん、最初のは一段と多くの芽が出てきている。さて今年は、全箇所で花を咲かすことができるだろうか。春だけの花だけど、黄色は良く目立っていい。今度は、日当たりが悪く風の通り道となっている西花壇の北側に植えることを考えている。そうすると家周囲ぐるりで、春を彩ることになる。


2024年4月17日  森みつぐ

 オーブリエチアを見つけたのは、夏の7月だった。“これから咲くのかな?”と思い購入したものの、帰宅後調べてみると、地中海沿岸が原産で強い耐寒性のアブラナ科の春の花だった。買ったときには、小さな株だったが、秋にはどんどん伸びて大きく広がっていた。結局、その年には、花を見ることなく雪に埋もれる冬を迎えた。
 去年の暖かい春、雪が融けると緑の葉が雪に埋もれる前のまま出てきた。そして3月末には、最初の紫の花が咲き、4月には、これでもかと言うほどの花で覆われて、隣の花を覆うように広がっていたので、柵で囲って広がらないようにした。花の期間は、4月5月の二月だけだが、いつでも青々とした葉は、なかなかいい。6月には、広がり過ぎたので半分ほどに刈込みを行った。
 去年の5月、6月、9月に、西花壇に挿し穂を試してみた。今年、南花壇で最初に開花したのは、4月10日で毎日、花の開花数が増えている。そして昨日、西花壇でぽつんと1輪開花していたオーブリエチアを見つけた。挿し穂が成功したようだった。これは、どこか別の場所に植え替えることを考えている。


2024年4月24日  森みつぐ

 南花壇には、常緑性のオーブリエチア、アレナリア、ナデシコ、イベリス、ヒメフウロソウなど草丈の低い花を植えている。南花壇は、家南側壁面に沿ってあるので、軒下となって雨に当たりにくく、雪が積もりにくくなっている。今冬も、少ない雪を増やすために、南花壇に雪を積んだりしていた。
 2月には、10℃を越える日が3日もあり、下旬には、雪が全部融けてしまって、先に挙げた花の緑の葉が出てきた。ところが3月上旬には、一番寒い時期の気温が続き、これらの花は、酷寒に晒されてしまった。多分、このせいだろうか、葉の色が変わってしまっていた。
 今、生き残っているのは、オーブリエチア、イベリス、ヒメフウロソウ2株のうち1株だけになっている。あとは、枯れてしまった。全て耐寒性の強い花だと思っていたけど、やはり無理させてはいけなかったようである。雪が融けたとき、やはり布団代わりの雪を被せておけば良かったのだろう。寒い所でも、雪の有り無しでは、草木に与える影響は、かなり違うようだ。オーブリエチアは、今、満開に近付いている。


2024年5月1日  森みつぐ

 南米のナス科の花ペチュニアは開花期間が長いので、種子から育てることにしたのは去年のことである。コーティングされた微細な種を4月に屋内で蒔いたところ一週間で芽が出てきたので、その後、花壇に移植したが上手くいかなかった。5月下旬、今度は、プランターに直に蒔いたら10日ほどで芽が出てきて順調に育ち、7月中旬にはピンクの花を咲かせた。
 小さなミニプランターで育てたので、大きな株にはならなかったが、9月には、ピンク、赤、青の花をいっぱい咲かせていた。ペチュニアは多年草の花なのだが、札幌では冬を越すことができないので、11月上旬、2株鉢に植え替えて玄関に置いた。
 今春、4月中旬に青い花がいっぱい咲いたが、日射しが少ないからか、花茎がひょろひょろ伸びている。そして先日、今度は赤い花が咲き始めたが、こちらは窓に近いからか、花茎が間延びせずに咲いている。そろそろ花壇に戻したいと思っているが、なかなか時間が取れないまま時が過ぎている。


2024年5月8日  森みつぐ

 東アフリカの花インパチェンスは、同じように種子から育てることができる南米のペチュニアと同時に、去年育ててみた。5月下旬に蒔いた種は、ペチュニアの方が成長が早かったが、7月下旬に花を花を咲かせることができた。花色は、薄いピンクと濃いピンクの2色だけだったが、9月には、いっぱい花を咲かせていた。
 ペチュニアと同じくインパチェンスは、札幌の冬を越すことは出来ないので、鉢に植え替えて屋内に置こうとしたのだが、11月上旬には、すっかり萎れたようになっていた。ペチュニアと比べてインパチェンスは、寒さにかなり弱そうだ。それでも大きくなっていた株の一部を株分けして、鉢に植え替えて玄関に置くことができた。
 何とか冬を乗り越えて、ペチュニアが咲いてから2週間後の先週、インパチェンスのピンクの花が咲いた。ペチュニアと同じく日射しの乏しい玄関に置いていたが、ペチュニアがひょろひょろと花茎が伸びたのに比べてインパチェンスは外置きのときと変わりがなかった。半日陰でも十分に育つという証だろうか。先日、半日陰の東花壇に植え替えた。今秋まで無事に育ってくれるだろうか。


2024年5月15日  森みつぐ

 玄関前のバラは、最初に見つけた小さな苗から4年後の2021年に美しいピンクの一重の花を咲かせた。サンショウバラであった。その年の秋に種を採ることができたので、西花壇に蒔いてみた。翌春、無事に発芽して成長したのだが、西花壇は、土が10cmほどと浅く、半日陰でまた風の通り道となっていて、良く強風が吹く所だったので、別の場所に移すことを考えていた。
 鋭い棘のあるバラを植える場所が、結局、見つからなかったので、そのままとなっていた。今年は、3年目、高さが40cmほどに伸びているが、玄関にあったのと比べて、少しひ弱に見えるが3株が成長している。次の年に蒔いたのも、4株ほど小さいが成長している。今日も、強風に耐えながら枝葉がなびいている。
 来年で4年目、あのピンクの綺麗な花が咲くだろうか。今年の母の日に、ピンクの小さな花をいっぱい咲かせた鉢植えを戴いた。どこかで見たことがあると思って考えたら、サンショウバラにそっくりなのである。名前の分からない花だったが、つるバラだと思った。調べてみると、バレリーナと言うつるバラだった。それまでサンショウバラは放っておいたのだが、もう一度花を咲かせようと思ったのである。来年が、楽しみである。


2024年5月22日  森みつぐ

 2020年赤い大輪のレッドライオン、濃淡のあるピンクのアップルブロッサム、淡いピンクの中輪のピンクラスカルは、購入年には全て咲き、2021年にはレッドライオンとピンクラスカルが咲いた。2021年に購入した白いアラスカは、2022年に咲いただけだった。そして去年は、残念ながら全く咲くことはなかったし、ピンクラスカルは枯れてしまった。分球すると花が咲かなくなるし、成長が鈍って元気がなくなるようであった。
 なかなか花を咲かせ続けるのは、難しい花のようである。そして今春、球根を植えるときにいつも葉が出てきているのに出ていないと思って植えていたら、アップルブロッサムは2輪咲き始め、レッドライオンも花が咲きそうになっている。葉が先に出ていたら、花はもう咲かないのである。
 今春は、寒かったり暖かかったりと寒暖の差が大きく、霜が降りそうな日もあったせいか、アップルブロッサムは、4年振りに4つの蕾が付いたが、花茎も伸びず1輪目は花弁がちゃんと開いていない。3年振りのレッドライオンは、これから花茎が伸びそうで、多分、見事な花を咲かせるだろう。アラスカは、今年も咲きそうもない。毎年、花を咲かせたいのだが、これからも試行錯誤だろう。


2024年5月29日  森みつぐ

 花壇造成当初から植えていたストケシア(ルリギク)は、去年、とうとう終わりを迎えたと思っていたが、秋に小さな芽が出ているのに気が付いてほっとしていたが、ヒアシンソイデスの間違いであることに、今春分かった。やっぱり駄目だった。
 最後の頼みだった株分けの西花壇のストケシアは、雪融け後もその後も全く芽が出て来なかったので、すっかり諦めていた。新たに買おうかなと思っていたら、先週、葉が出て伸びているのに気が付いた。これを大事に育てなくてはならない。
 昨日、掘り返した。2つ芽が出ていたが、多分、根は一緒だと思って、親株を植えていた花壇西に植えようと思って掘り起こしたら、根は別々だったので、一株だけ移植した。両方とも、無事に育って欲しい。今まで得られた知識で、今後も絶やさずに育てたいものである。まずは今年、花を見ることができるだろうか。


2024年6月5日  森みつぐ

 ネモフィラ・ブルーのあの爽やかなスカイブルーに似た花のデルフィニウム・チアブルーを購入したのは、売れ残って安くなっていた2021年の8月中旬であった。一株日当りのいい花壇西に植え、その後、風の強い西花壇にも一株植えた。酷寒の札幌の冬を無事に越え、翌年、両方とも芽が出て成長した。花期は、6月下旬から8月下旬までの夏期間であった。
 西花壇に植えた株は、強い風のせいで花茎を傾かせて花を咲かせていたが、2023年3月に花壇西のチアブルーの横に移植した。花後、種は実り容易に採種できたので、種を蒔いたら、芽も出てきてラッキーと思い育てたが、今のところ、全滅である。今年は、何とか成長させたいと思っている。
 今春、3年間花を咲かせていた2株とも、芽生えることなく枯れてしまった。寿命なのだろうか、原因は分からない。去年の秋、花壇西にチアブルーの芽がいっぱい出ているのに気が付いて、雪融けを待っていたが、結局、何も残ってなかった。また去年の夏、特殊な葉の形をしているので、多分、チアブルーだと思って放っておいた株に、最近蕾が付いていたのだが、残念ながら違っていた。最後に残ったのは、今春、種から芽生えたのを、何とかいろいろ試してみて育てたいものである。


2024年6月12日  森みつぐ

 2020年9月中旬、アイリスの球根として売っていたのを6球購入した。説明シートの画像からして、多分、ダッチアイリスのようであった。10月上旬に西花壇に植えたら、まもなく葉が出てきた。寒い冬の前に葉が出てきて大丈夫なのかなと思いながら、冬を越し春を迎えたが、緑の葉は問題なく冬を越したようである。
 2021年6月鮮やかな白、紫、黄の花を咲かせたが、西花壇は風が強いので花茎が傾いてしまったので、秋に花壇西に球根を植え替えた。2022年、次に日当たりの悪いところではどうなるかと思い、花壇西に植えていた球根を北花壇に植え替え、新たに6球買い花壇西に植えた。翌年、2023年には、北花壇でも咲いたが少なく、また同じように花壇西でもあまり咲かなかった。
 今年、花を咲かせたのは花壇西では白2株、紫1株、北花壇では白2株だけだったと思ったら、西花壇で黄色い花1株が咲きそうになっていた。2年前の移植したときに、小球が残っていたのだと思われる。今秋、北花壇のを花壇西に集約しようと思っている。開花期が6月の10日間ほどと短いので、植える場所を考えなくてはならない。


2024年6月19日  森みつぐ

 花壇を始めた翌年2019年、種子から育てる花をいろいろ試してみた。その中に、マツバボタンも入っていた。小さな種をプランターに蒔いたら、発芽して順調に育っていた。7月中旬には、黄、桃、赤、薄黄、橙と色とりどりの鮮やかな花を咲かせた。多年草なのだが、札幌では、寒い冬を越せない一年草扱いとなる。
 プランターでは狭くなってしまったので、一部花壇に植え替えた。草丈が低く、根の張りも弱いので、大変扱いやすい花だった。2020年もプランターに種を蒔いたが、花壇や庭の吹き溜まりから多肉質の葉が出て来て、冬には枯れてしまうものの、こぼれ種で簡単に増えてゆく花のようだった。結局、2021年からは種を蒔くことはないのだが、毎年花壇を7月中旬から10月下旬まで賑わしている。
 今年も、あちこちで発芽してきている。他の花の邪魔になるところで成長しているのは、引き抜いたり、別の場所に植え替えることにしている。根の張りが強くないので、他の花に影響がないように行うことができる。そして花壇を、鮮やかに彩ってくれる花である。


2024年6月26日  森みつぐ

 2020年ニゲラ(クロタネソウ)の種子を購入して、春花壇に蒔いてみた。芽出し時には、普通の幅広い葉だったのだが、成長して来ると細い糸状の葉となって、これで本当に光合成ができるのかと心配になってしまった。ひ弱そうに見える花茎の先に青い花を咲かせたのは、8月上旬だった。青、水色、そして白い花が咲いた。
 花後、大きな風船状の果実が出来、その中にいっぱい種が出来ていた。往く春、花壇ではこぼれ種から発芽しているのを見つけた。嫌光性種子とのことだが、土を被せなくても発芽して成長していた。札幌での花期は、7月から10月までであった。大きくなることもなく、他の花への影響は小さいと思われたので、そのままにしていた。あちこちに増えるということもないので、毎年、採種した種をばら蒔きしている。
 去年の秋に西花壇で発芽していたのを冬が越せるかどうか分からなかったが、花壇西に移植してみた。それが今年、早くも先日、青い花を咲かせていた。幼苗のままでも冬を越すことができるようである。日当たりが悪い西花壇でも、白い花が咲き出した。ただ半日陰の東花壇では、全く育つことがなかった。今年も秋に、種をばら蒔いておこうと思っている。


2024年6月26日  森みつぐ

 去年、瀕死の状態だったピンクのビクトリア・エリザベスは、花茎が増え何とか盛り返しているようだった。去年の10月上旬にほんのちょっぴり安くなっていた白い花のビクトリア・キエトを見つけたので、購入して宿根アスターのエリアに植えた。
 今春、宿根アスターの4品種は、無事に冬を越え順調に育っていた。5月末に、1回目の摘心を行った。毎年草丈が1mほどに伸びていたので、今年は何とか50〜60cmほどの草丈にしたいと思い、何回か摘心をしよと思っていたら、6月中に切り戻しをしておくといいという情報を得たので、草丈を20cmほどに切り戻しておいた。ただキエトは、既に蕾があったので、そのままにしておいた。
 今度は摘心だけを繰り返して、何とか草丈を低くしたいと思っているのだが、花が咲かなくなっては困る。ちょっと今、後悔していることがある。切り戻しを行ったとき、ビクトリアエリザベスを挿し穂しておけば良かったのにと。来年は、忘れないようにしなくてはならない。

Copyright (C) 2024 森みつぐ    /// 更新:2024年7月7日 ///