夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 札幌 庭の花たち |
4.1.2.14−5 札幌 庭の花たち |
2020年4月29日 森みつぐ 4月は気温が高めという天気予報だったが、初旬は高めに推移したが、残念ながら中旬、下旬と低くなり晴れ間も少なくて、花壇の手入れの予定がちょっと狂ってしまった。今年は去年よりも球根の植付けや種蒔きを1週間や10日間早くすることを計画していたのだが、そうはいかなかった。ただ、気温の推移を見ながら、試しに球根を早く植えてみた。
種蒔きも去年の失敗を教訓に、試行錯誤を繰り返している。多分、去年よりは上手くいくかも知れない。本当は、花壇のほとんどを宿根草にしたいのだが、札幌の雪深い冬を越すことのできる宿根草がまだ半分ほどしか見つかっていないので、しばらくの間は、一年草に頼る他ないだろう。その一年草も、今年で育てやすい花を何とか選びたいと思っている。
ここしばらく雨や曇り空で晴れ間が少なかったが、昨日、久し振りに青空が広がったら、去年の秋に植えたミニチューリップが開花した。実は4〜5日前の晴れの日に、一輪だけ咲いたのだが、空模様が怪しくなってきたら花が閉じてしまった。チューリップって花は開きっ放しだと思っていたのに、ミニチューリップは、花を閉じてしまうのである。多分、品種によって違うのだろうが、新鮮な発見であった。そして東花壇でも、ラッパスイセンが咲き始めた。
2020年5月6日 森みつぐ 東花壇のスイセンが咲き乱れてきた。去年、以前住んでいた方が植えていた2品種のスイセンを確認していたが、もう少し増やそうと思い、新たに3品種のスイセンを秋に植え付けた。スイセンは、半日陰でも育つので、大変扱いやすい花である。ただ春だけと言うのは、ちょっと物足りなさを感じてしまうのだが。
この春、咲き始めたスイセンを見ると、去年気付かなかった品種が2つ咲いていた。去年、葉は出ていたが花を咲かせなかったスイセンである。何故だろうと考えてみると、去年、雑草のように繁茂していたナツシロギクを根こそぎ取り除いたからだと思われた。今年、東花壇には、去年より多くのクロッカスが咲いていた。これもナツシロギクの影響だと思われる。去年秋、植えたスイセン1品種と重複していたことが悔やまれた。今年、南花壇で咲いたヒアシンスもナツシロギクの影響だったのだろう。
先日から花壇の縁にチューリップも咲き始めた。最初はサーモンピンクの花、そして今は、赤系の花が咲き始めている。この後、黄や白のチューリップが咲くことだろう。春早く咲いたヒアシンスやミニチューリップは終わりそうになってきたが、その代わりにアネモネが咲き始めている。初夏の花たちも伸びてきた。
2020年5月13日 森みつぐ 去年、半日陰の東花壇には、赤いチューリップと黄色いチューリップが咲いていた。来年は、日当りの良い庭の花壇に植え替えようと思って、7月に球根を掘り上げた。赤いチューリップの球根を邪魔する草木は無かったので、容易に掘り上げることができた。球根はかなり密生していたので、ちょうど良い植え替え時機になりそうだった。
2つの黄色いチューリップの方は、ドウダンツツジの根の間に埋められているようで、掘っても根が邪魔をして10センチも進まない。もうそろそろいいかなと思い、シャベルを入れると土の中から白い物が出てきた。球根の先っぽのようである。その後、更に掘ってゆき、やっと球根2つを掘り上げたら、やっぱり先っぽが無くなっていた。多分、発芽点がそこにあるのだから、もう発芽はしないだろうと思いながらも、捨てることをしなかった。
その2つの球根は、秋に花壇には植えないで、東花壇の赤いチューリップが植えられていたところに、もしかしたらと思い植えておいた。それが、今日見たら、黄色いチューリップが2つ咲いていたのである。チューリップの球根は、どうなっているのか知らないが、先っぽが無くなったくらいではびくともしないようである。今秋には、花壇の方に植えて、来春の開花を楽しみにしたい。
2020年5月20日 森みつぐ 4月中旬から続いている低めの気温は、相変わらず今になっても続いている。三寒四温どころではなく、低温が一週間余り続くのである。今回も今週いっぱいは、オホーツク高気圧からの寒気で気温は、あまり上がりそうにもないようだ。5月初めに蒔いた花の種も、発芽してきているのもあるが、もしかしたら雑草かも知れないと思いながら眺めている。
去年、札幌の冬を無事越せるかどうかを試すために植えた花たちは、明暗を分けることになった。不織布でマルチングしたガザニアは全滅、ガーベラも失敗した。アスターとして売っていた花は、無事越冬して今は、葉を茂らせている。宿根アスターは近くに植えてあるのだが、どう見ても葉の形状が同じなので、宿根アスターの一品種なのだろう。もう一つ、白い花を咲かすフクシア・マゼラニカホワイトが売れ残って安くなっていて、一年前に購入したマゼラニカレッドが無事越冬していたので、これも大丈夫かなと思いながら購入して秋に植えていた。
晩秋、マゼラニカレッドは花を咲かせていたのだが、マゼラニカホワイトは落葉してしまい、枯れてしまったかなと思いながら冬を迎えた。今春、最初に新葉が出てきたのは、マゼラニカホワイトの方だった。無事、冬を越したみたいであった。ところがマゼラニカレッドの方は、全然葉が出て来ないので心配したが、半月後、やっと新葉が出てきたので、ひと安心している。今年は、赤と白のフクシアが隣り合わせで楽しむことができそうである。そして次の冬に試す花も、植え始めている。
2020年5月27日 森みつぐ 冬の間、室内に退避させていた花たちを、ほぼ屋外に移動することができた。最後まで残っているのは、今にも咲きそうになっているクジャクサボテンの2鉢だけである。蕾のなかった1鉢は、既に屋外であるが、蕾が付いているのは、屋内から屋外へと、突然環境ががらりと変わって花を咲かさなくなると悲しいので、花が終わってから屋外に出すつもりである。
雪が降り積もる札幌では、越冬が無理な多年草のサクラソウの仲間やガザニアの仲間は、4月中旬に花壇に植え付けた。サクラソウの仲間は、無事暑い夏を乗り越えられたら、また秋に屋内に移動させ、冬には花を咲かせるかも知れない。ガザニアは既に花屋で開花したのを売っているが、我が家のは、今しっかり葉を茂らせているところで、6月中に花を咲かせるかどうかは、これからの天候次第であろう。
ブーゲンビリアは、冬の間に70〜80センチ伸びたので、外に出すときに切断して、今は挿し木にしているが、多分根付くことはないだろう。ハイビスカスも30〜40センチも伸びたので、外でバッサリと刈り込んだ。大きい樹木そのものになってしまったので、これ以上挿し木で増やすのも考えものである。フクシアは、屋内だと暖房がない所でも、冬の間も花を咲かせ続けてどんどん大きくなる一方である。花壇植えのフクシアは、冬の間地上部は枯れて、今、芽が出てきたばかりで、一年毎更新されるので、あまり大きくならない。そして他の花もまだまだあるが・・・。
2020年6月3日 森みつぐ 一週間ほど前から青い花の宿根ヤグルマギク(セント−レア・モンタナ)が咲いている。二週間ほど前になるだろうか、葉っぱに白い斑点があるのに気が付いた。うどんこ病である。去年は、キンセンカで最初に見つけ、その後、百日草、ダリア、シャクヤクなどに見つかった。今年は、感染拡大させないようにと、葉をいっぱい茂らす大きな草花は植えないようにしていたのに、早くも見つけてしまったのである。
農薬は使いたくないので水で薄めた重曹を毎日噴霧していたら、今はほとんど白っぽいところはなくなった。その間に花は開花し、元気に花を咲かせ続けている。去年の秋、この株を分けて半日陰の東花壇に植えていたが、一週間ほど遅れただけで、今日、花が開いているのを見つけた。今年の秋も株分けして半日陰の所に植えようかとも思っている。また親株の周囲にも新しい葉が伸びてきているので、それを植えようかとも思っている。
植込みの東花壇には、5月下旬以降道路側にドーンとギボウシが居座ってしまうので、壁際のほんの僅かな地面しか残っていなく、何を植えたらいいか考えていたが、ちょっとチャレンジしてみようかと思っているのである。
2020年6月10日 森みつぐ 家の南壁に、50×135センチほどの花壇(南花壇)がある。そこには、一本のドウダンツツジが植えられていて、私が引っ越してきたゴールデンウィーク頃には、ニワナズナ、ナツシロギクやムスカリが咲いていた。ただドウダンツツジの枝が半分ほど枯れていた。引っ越してきた1年目は、庭の花壇造りや引っ越しの整理に追われて、家周囲の小さな花壇に目を向ける余裕がなかったのである。
翌春、南花壇にはクロッカスが咲き乱れ、ニオイスミレも一株咲いていた。庭の花壇に水遣りをするついでに、南花壇に水を蒔くと、水が花壇の表面を流れ落ちるだけだった。水が土の中に染み込んでゆくのを確認できない。ドウダンツツジが枯れる原因が分かった気がした。まずは、雑草ではないにしろ繁殖力の旺盛なニワナズナとナツシロギクを抜き取った。
今春もクロッカスが咲き、初めての青いヒアシンスが一株咲き、その後、青い球根つりがね草も4株咲いた。多分、ナツシロギクなどに成長を抑えられていたと思われる。クロッカスの球根を掘り上げ、ムスカリも6月末には球根を掘り上げるので、その後、土を入れ替えて、来春に備えようと思っている。
2020年6月17日 森みつぐ 隣家は、我が家の西側にある。隣家との間には、境界となる柵もなければ何もないのだが、地面にブロックを埋め込まれているだけである。ブロックから我が家の方に40センチほどの緩衝帯になっていて、土が露わになっていた。当然、そんなところには雑草がはびこってくるので、ときどき草取りをしていた。
3年目になる今年、隣家の人から、“ここには以前、生垣になっていたのだが、ここの住人が高齢になるにつれ手入れをすることができなくなって、全て抜き取り更地にした。”とのことだった。私も意味のない草取りを続ける気もしないので、この生垣跡にグラウンド・カバーとなる草花を植えることにした。新しく買ってくる気もしないので、前の人が残していった草花を活用することにした。
家の間で日当りも良くないので、一番奥の北側には、半日陰となる東花壇に植えてあったラミウムを植えることにして、挿し穂にして試してみたが、午前と午後に水さえ与えていれば萎れることなく、今のところ、無事に生育しそうである。紫色の花を咲かせ始めているのもある。ラミウムは、雪の下でも青々とした葉を付けているので、何とかこのまま大きな株に育って欲しいものである。一番日当たりが良い南側には、隣家から入り込んできたムラサキサギゴケが地面を覆っているので、これを生垣跡に這わそうと思っている。そして、その2つの間は、こぼれ種で増えているニオイスミレと。去年植えたマツバボタンにも挑戦してみようと思っている。亜熱帯のマツバボタンが、庭のあちこちで芽を出しているのである。来年、どうなるか楽しみである。
2020年6月24日 森みつぐ 今年、種から育てている一年草は、全部で10種類余りになる。去年と同じ花もあるが、当然種は1年で使い切れないので、葉をいっぱい茂らすのを除いて植えているのと、簡単に種が採れた花も植えている。種はゴールデンウィーク頃に蒔くと、花を咲かすのは大体2か月後になる。今年は、花を咲かせるのを早めるために一つ試みた。
雪がまだ残っている3月頃から暖房の効いた部屋で、育苗ポットで育ててみたのである。ほぼ1週間や10日くらいで芽が出てくるのだが、その後が良くなかった。茎は伸びてくるのだが、モヤシみたいにヒョロヒョロの状態となってしまうのである。去年、一株だけ買ったネモフィラから採った種も、すぐ芽が出たが、ヒョロヒョロと伸びたモヤシになってしまった。パンジーや他の花も多くがそうなってしまった。ただマリーゴールドとキンギョソウだけが普通に育っているようだった。
そんな花の苗を花壇に植えたが、晴れの日の日射しは強力と見えて、モヤシ族の多くは萎えてしまった。その中でも一部残ったマリーゴールドが最初に一輪黄色い花を咲かせ、それに続いてパンジーも一輪咲かせている。そして花壇で種から育ったと思われるカリフォルニアポピーも咲き始めた。10粒は蒔いたネモフィラは、今は2株だけ残っているが、成長しているようにも思えず、花を咲かせることはないだろう。もしかしたらネモフィラは、もっと早く種蒔きする必要があったかも知れない。去年と今年の結果を鑑みて、来年一年草扱いで植える花を決めようと思っている。
2020年7月1日 森みつぐ 球根で育てる花は、毎年掘り上げるか、1年おきに掘り上げるか、2,3,4年おきに掘り上げるかは、花毎に一応決めた。今年は、その最初の年にしようと思って、一応全ての球根を掘り上げるつもりである。前に住んでいた人が植えていた球根は、多分、一度も掘り上げたことがないと思われて、分球し群生した結果、球根がやけに小さくなっているような気がしたのである。
今年、南花壇で最初に葉が枯れてきたサフランとクロッカスを掘り上げたのだが、去年植えたサフランと黄色いクロッカスの球根は、買ったときと比べて、やけに小さくなった感はあるが倍以上に分球して増えていた。以前から植えてあった球根は、分球することもなく小さいままのような気がした。また、ここの用土は非常に悪そうなので球根を掘り上げたら、用土を入れ替えようとも思っている。
南花壇にはまだムスカリが植えられているのと、多分、前の住人がやけに深く球根を植えているみたいなので、クロッカスもまだ出てくると思っている。他にも、ヒアシンスや宿根つりがね草などもある。宿根つりがね草の球根は、乾燥嫌いのようなので、すぐ別の所に植えるつもりである。したいことはいっぱいあるが、なかなか時間が取れないので先に進めない。
2020年7月8日 森みつぐ 最初に気付いたのは、去年のことであった。ブロック塀の隙間から、小さな葉っぱが出て来ていたのである。いつものことなら引っこ抜くのだが、この辺りにある雑草とは違っていたので、そのまま放っておいたのである。ただ小さな草だったので、今年になって花壇の手入れをしていても、全く忘れていた。
6月、紫色の小さな花を咲かせているのに気が付いた。葉っぱが、マツバボタンのように多肉質に見えたのだが、そんな花は知らない。でもよくよく見ると細い葉が丸まって多肉質に見えていたのであった。紫色の花は、15センチくらいの茎に小さな小さなワレモコウの花みたいな房をいくつも付けている。初めて見る花で、やはり見当もつかない。
そのうち分かるだろうと思って、ときどき花の図鑑なども開いていた。紫色、ラベンダーかな、それにしては小さ過ぎない。花に特徴があるが、ラベンダーの花を間近でじっくり見たことはなかったので、ネットで検索してみると、確かにラベンダーであることが分かった。我が家の近くでも、ラベンダーを庭に植えているところはある。ラベンダーにも、いろいろ種類があるのだろうから、ムスカリみたいな丈の種類もあるのかも知れない。さて、このラベンダー、どうするか考え中である。
2020年7月15日 森みつぐ 春先の花の球根、予定している球根は、アネモネを除いて先日、ほぼ掘り上げが終わった。チューリップとスイセンの球根が残っていたが、今、ネットに入れて屋外で乾燥中である。今月末には、屋内に入れて秋まで保存することになる。アネモネの花は6月までと思っていたのだが、今でも花を咲かせている株もあり、蕾を付けているのさえ、まだあるので、葉が枯れてしまった株から逐次掘り上げてゆくか、まだ考えている。
掘り上げた球根は、ほぼ倍増しているので、今秋、何処に何を植えるかまだ決めていない。植える場所には、向き不向きがあるのである程度は決めているのだが、折角の球根を無駄にしないように考えて、いっぱい植えるつもりである。今年は、隣家との境界の半日陰となる西生垣跡にも植えるので、かなりの数を植えられるだろう。
春植えの球根たちも、とっくに咲き終えたアマリリスを除いてこれからが花の季節となる。グラジオラスの花茎も伸び始めてきた。ダリアは、大きくならないようにと摘心を繰り返したので、まだ蕾も付いていない。この時期には咲いていると思っていたゼフィランサスも花茎が伸びて来ない。初めて植えた球根は、札幌ではどう成長するのかが分からないので、気になってしまう。さて今月末には、秋咲きのサフランの球根を植えることになる。
2020年7月22日 森みつぐ 毎年、ゴールデンウィークの頃、本州の観光地で一面が空色のネモフィラで覆われているのをテレビで見ていて花壇に植えようかなと思っていたが、近辺の店では種子は売っていなかった。去年の5月、近くのスーパーの屋外園芸コーナーで、そのネモフィラを見つけた。ただ、モヤシみたいにヒョロヒョロと伸びていて見栄えが良くなかったが、一株買って花壇に植えた。
そもそもネモフィラは、どのような形状で花を咲かせるのか知らなかったが、モヤシのネモフィラは花を咲かせ、種も実らせていた。今年の4月末に種を12ヶ所に蒔いてみたのだが、なかなか芽が出て来ないし、そのうち雑草の方が先に芽が出て来て、良く分からないまま6月になってしまった。でも、ネモフィラらしき葉が出て来てもいた。
7月に入って、2株だけ葉を大きく広げていて、まだ芽が出て間もないような小さな株も1株あって、それが全てであった。多分、その横に植えてあるシャクヤクの成長が早いため日陰になってしまったのが、大きな要因のような気がしている。それでも、買ったときのモヤシのネモフィラとは全然違っていた。そして先日、一輪だけだが花を咲かせた。また今日見ると、数輪蕾を付けていた。これが、本来の姿なのだろう。今年も種が採れたら来春は、植える場所を変えて育ててみよう。
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