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  update 2008. 11. 6

踏 破 日 2008/10/16
コースタイム 11:35〜13:00
歩 行キロ 1.8q
累 計キロ 414.9q
踏 破 率 84.3%

 
関宿は宿場町の真髄

関宿東の追分〜関宿西の追分
 

(前の運良く来た単行DCへ戻る)

  

    まず、右の写真を見て欲しい。ここは関宿東の追分から撮影した関宿東端の様子である。これらはすべて一般の住宅であり道も純然たる生活道路であるが、以下の特色がある。

  1.電線・電柱が全くない(地下に埋設)
  2.主に格子戸の軒並みが延々と続いている
  3.道路が土色の舗装である

   まさに本格的な歴史的町並みであり、それゆえ国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている。  

    

  

    さて、それでは関の町並みを進むとしよう。右写真は右上写真の軽トラックを過ぎた付近での撮影である。これらは一般の住宅で何ら旅籠等の史跡ではないのだが、格子戸が並ぶさまは一種の様式美さえ感じさせるたたずまいである。

 

     

 

   道の左側も同様の美しさを演出している。ちなみにこの一番手前の建物は何と税理士事務所(!)であり、表札を見て驚いてしまった。
(事務所の表札は個人情報のため、画像処理を施しています。)

     
 

   陽光を受ける植木鉢とプランタン。
  ここが遺跡ではなく現住の生活空間であることを教えてくれる。

 

   

    
 

   しばらく歩き旧街道は関宿の中心部に差しかかった。関宿が旧宿場町として人気の観光スポットである点は一般の観光客にとっても同じで、旧街道踏破が目的の平成の旅人に限ったことではない。そのため宿場の中心部に近づくにつれ観光客の姿が目立ってくる。

   右写真は三重県下に店舗を持つ「百五銀行」の関支店で、当然ながら営業している。この例に限らず郵便局から八百屋・精肉店・雑貨店に至るまでその殆どが景観重視の建物で、それらが日常生活に溶け込んでいる点には感服することしきりである。(来てヨカッタ!)

   

    
 

   さてここまで一般の建造物の美しさを紹介してきたが、もちろん宿場関係の史跡も存在する。百五銀行から少し歩いた左手には「関まちなみ資料館」があるので早速入ってみる。ここは先にある「旅籠 玉屋」と共通の入場券で300円なので是非両方とも見学したい。

   建物の内部は江戸時代の町屋で使われていた道具や関宿の町並みについての展示で、2階も見学できる。階段部には箪笥と階段をミックスした“箱階段”なるものがあるので、これを使って上ってみたい。  

   

    
 

   「関まちなみ資料館」を出て進むと程なく右手に千鳥破風(ちどりはふ・三角形部分の屋根の造形)が格式を思わせる建物がある。ここは「鶴屋」という旅籠の一つで、幕末には脇本陣としても使われていた旅籠である。

     

   

    
 

  次いで旅籠「玉屋」である。先程の「関まちなみ資料館」の共通入場券で見学できるのでここにも入ってみる。内部は旅籠らしく宿泊の様子を良く表現している。2階と離れ(右下写真)も見学できるので、当時の旅籠の雰囲気を是非味わっておきたい。

   

   

    

    
 

   この旅籠「玉屋」に隣接して関郵便局があるが、その建物の手前に高札場が復元されている。この高札場は高いところにお触書を掲示しており、文字通り高札場といった雰囲気である。

   高札場を過ぎ、旅籠「会津屋」・地蔵院などを見ながら宿場の西端に近づくと観光客の姿はだんだん見られなくなり、地元の人と平成の旅人が歩くのみとなる。

    (↑この写真のみ35mmレンズで撮影)
 

   そして約1.8キロほど続いた関宿の西端がこの「西の追分」で、奈良方面への大和街道が分岐する地点である。ここで旧街道は国道1号線と合流し、いよいよ眼前に聳える鈴鹿越えにさしかかる。   

  →次は雨雪霙霰の鈴鹿越えです。