お陰さまで10周年!
折田 充
「光陰矢の如し」とはよく言いますが、今年10月で独立して10周年を迎えました。
実際には丸9年が経ったのですが、とても充実した10年でした。この機関誌も通算51号となりました。独立前の10年間とは充実感がまるで違います。その違いがどこからくるのかなあと考えたのですが、自分がしたいことが自由にできてその結果がすぐに確かめられることでしょうね。
独立してから8年目の昨年、「うん、これで良し!」という自分なりの足もみ法が完成し、足健法と名づけた後、自分でも不思議なくらいに体全体も治療できるようになりました。足が分かると自然に体全体に自信を持って手がいくのですね。それまで足以外は触りたくなかった自分が不思議なくらいです。今でも思い出すことがありますが、独立した当初に着付けの昇格試験を控えて、練習しすぎて肩が動かなくなった方が来ました。足もみは勿論、鍼や灸もして結果が出せずに悔しく思ったことがあります。肩の故障など簡単に治療できるようになった今ではどうしてできなかったのだろうと不思議に思います。そのうち何時かは分かる時が来るだろうと思いながら足もみを続けましたが、やはり経験こそは偉大なる先生です。
そして、これからの10年がとても楽しみです。はり・灸の勉強で習った経穴についても新しい感覚で再度勉強し直そうと思っています。何となく感じていますが、勉強する方向は、多分我々の体を包んでいる環境をどうしようかということになるのではないかと思います。「地球(宇宙)が持つ力」のようなものです。食の問題では有機栽培の野菜というレベルを超えた、作物をつくる土や空気、水など地球に備わったものの問題です。その傾向の現れでしょうか、磁場の調整に取り組み始めました。磁場は引力の法則のように地球自体に備わっている力ですが、その磁場の流れが素直に体を流れているようにしたく思います。ストレス、疲労や食べ物や病気などで磁場の流れが素直に体を流れない身体の人は健康を崩しています。目黒の治療室の磁場調整からまず始めてみました。
第51号 07.12月号
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も く じ
巻頭言「お陰様で10周年」 ・・・1
「温泉と足もみ」 ・・・1
「日本式足健法と神仙棒」 ・・・2
「07足健学術技術交流会」 ・・・4
みかんの皮風呂 ・・・4
『温泉と足もみ』
足健会会員皆生温泉「清風荘」 岩佐 晏津子
“海に湯がわく米子の皆生”と唄に歌われるかいけ温泉で「清風荘」という旅館の女将をしています。“かいけ”と言いますと、皆生と書きまして、皆・生きる温泉という名です。皆が元気で長生きする温泉ということで、高齢化社会を生きる私達にぴったりの温泉と自負しておりますが、如何でしょうか。
昔から疲れを取るには温泉に限るとか、湯治でゆっくり時間をかけて病気療養に専念するとよいとか言われております。それにも増して温泉に入った後のリラックス感、いつまでも続くポカポカとした温かさは、日頃の疲れがすっかり取れてしまうような心地良いものです。
私は、温泉地に生まれ、育ったものですからもともと病気し知らずの健康そのもの、身体には人一倍自信があったといっても過言ではありませんでした。けれども年と共に、心配事が続いたり、キャンペーンなどで外食が続いたりすると、肩がこる、頭が痛い、胸やけがするといった症状がでてくるようになりました。そんな時に出会ったのが、足健ぷらざよなごの藤原先生と紹介してくださった西山さん(現在は足健ぷらざシンパシー)でした。その頃は今のようになろうとは全く想像だにしておりませんでしたが、足もみを受けることで、身体が楽になる、健康になるということであれば、是非勉強したいと思ったのがきっかけでした。充分な時間も無くやっとのことで習い始めたのですが、藤原先生の親切なご指導と、根気よく説明してくださったことにより、何とか上級コースまで修了することができました。そして、機会があれば仕事としては無理かもしれないけれど、どなたか具合の悪い人でもあれば足もみをして差し上げればいいなあと思いながら過ごしておりました。
そしてある時、温泉プラス足もみはどうかしらと気づきました。そう思いついたら居ても立ってもいられません。すぐにスタッフを集めにかかり、皆で繰り返しの練習です。スタッフの当人たちも足が痛い、腰が痛いという状態をそれぞれ持っているので真剣そのもの、家族にもできるということで、嬉しさ倍増です。その時のスタッフの一人ひとりの笑顔が今でも忘れられません。反射区の勉強をしたり、家に帰ってからも練習したりの毎日でした。