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左図のように、膝の内側に対応する反射区は半円状になっている膝の反射区の上側です。さらに痛みのある膝蓋骨の下は隣の63肘関節の方になります。注意して丹念に揉み解さなければならないのはこの部位になります。指先に注意を集中して触ると硬くなったしこりも発見できます。その反射区のしこりを解しても痛みが取れない場合は次の筋肉刺激も行なうと解決します。
左の図は筋肉の起始・停止の図で、筋肉の始まるところ(起始)と終わるところ(停止)の図ですが、大腿四頭筋は膝蓋骨(膝の皿)の上ではなく、膝蓋骨を覆ってその下の脛骨で終わっています。
大腿四頭筋が硬くなるとその中のスジも当然硬くなります。すると体重がもろに脛骨にくっ付いている最終部位に掛かかってくるようになります。骨は表面を骨膜で覆われていて神経と血管が豊富です。その骨膜に筋肉はくっ付いるのですが、硬くなった筋肉は骨膜を骨から引き剥がすように強く引っ張ります。その瞬間にチクンと針をさしたような鋭い痛みを感じ、「痛い!」と思って一瞬動きを止めることになります。ヒトも動物の一種ですので、骨が傷ついたり骨折したりすると動けなくなり、他の動物に捕食される危険がありますので身を守るためにいち早く体の異変が分かるように骨膜の感覚が鋭くなっているのではないでしょうか。スジを痛める原因は筋肉の衰えであったり、無理な姿勢のし過ぎであったり、いろいろですが、とにかくスジの異常で痛みがでていますので、そのスジを探し出して柔らかく解して血行を良くすれば問題解決です。
しかし、大腿は人体の中で一番発達した筋肉で出来ていますので、体の小さい人の場合は揉むのもそう苦労はしませんが、体の大きい人や、女性で皮下脂肪の厚い人、肥満の人の場合は手間取ります。根気良く解すしかありませんが、いろいろな方向に脚を操作して動かしながら、硬い筋肉をツッパラしながら捜して、その筋肉を狙って揉まないと解れません。自分で揉むときもそうですが、膝を適当に曲げて硬いスジが表面に出るようにして揉みましょう。膝を伸ばした姿勢で無闇に揉んでも体力と時間を無駄にするだけです。
次に、この痛みの部位に筋肉をくっ付けている下肢側の筋肉に長指伸筋があります。膝の下から足首を通って拇趾以外の四本の指まで伸びている筋肉です。脛の部位ではその表面に前脛骨筋があります。この二つの筋肉は体が前に倒れないように直立に保ち、足の指先を上に持ち上げて歩きやすくしたり、物に躓かないようにする筋肉です。階段を下りるときに体を支えるために活躍します。この筋肉が硬くなると片脚で体重を支える時に先程と同じよう膝の下に痛みが出ることになります。立ち仕事や看護師、ヘルパーのようにベッドに屈みこむ姿勢の多い方が使いすぎる筋肉です。
この脛(すね)の筋肉は揉みほぐし難いです。脛骨と腓骨という二本の骨の狭い隙間にある筋肉ですので、表面の前脛骨筋はそうでもないのですが、長指伸筋は奥にあり、また腓骨の骨の際ですので腓骨の骨に半分触りながら揉んでいきます。足首の近くになったら尚更揉み難くなりますね。頑張りましょう!そして、これらの表側の筋肉と共に裏側の腓腹筋やヒラメ筋などの対立筋にも硬い筋肉があり、当然ほぐさなければなりません。
大きな原因は大腿四頭筋と長指伸筋の二つですが、大腿の裏側の外側にある大腿二頭筋も二次的な原因になっていますので解さなければなりません。このような裏側の筋肉は、普通の揉む姿勢で揉むのと、うつ伏になってもらって膝関節を少し曲げた姿勢で揉むのと両方すると効果的です。足の裏にも当然影響し、反射区に関係しますので良く揉み解してください。
人は立っているときには主に足の外側の筋肉を使って立っています。特に立つ時間が長くなり疲れたときはそれが顕著になります。外側の筋肉が硬くなると、腸径靭帯から始まり、股関節から膝関節、足根関節がまるで一本の棒のようになってしまいます。膝関節自体は正常な人も股関節と足根関節が動かなくなった結果、膝関節に負担がかかり膝が痛くなってきます。膝の反射区を触っても特にしこりのない人がこのタイプです。
足裏を触ると第5趾の付け根から踵に延びる足底筋が硬くなっています。脚の外側に突っ張り棒を入れて歩いているのと同じですので、体重が外側に掛かり、その最終被害が足裏に掛かるのです。当然靴の外側が早く磨り減ってしまいます。
反射区ではI肩関節、63腕、60肘関節、35膝関節をしっかり揉みましょう。また28上行結腸や30下行結腸にはこりこりしたしこりが出来てきます。このしこりは反射区の状態を直接示すものではなく、脚の外側が硬くなって体重が乗っかるために出来たタコみたいなものです。しこりには純粋な反射区の状態を示すしこりと、こうした姿勢から来るタコのようなしこりの2種類がありますので、判断に注意してください。
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