GRAHAM CENTRAL STATION/AIN'T NO'BOUT-A-DOUBT IT

1.THE JAM 2.YOUR LOVE 3.IT'S ALRIGHT 4.I CAN'T STAND THE RAIN
5.IT AIN'T NOTHING BUT A WARNER BROS.PARTY 6.OLE SMOKEY 7.EASY RIDER 8.WATER 9.LUCKIEST PEOPLE


 
愛と平和の祭典として今でも語り継がれているあのウッドスティツクフェスティバルで一番カッコイイ演奏を聴かせて
くれたのは、私はジミヘンやジェフアーソンエアプレーンよりもスライ&ファミリーストーンだと思います。
「I WANT TO TAKE YOU HIGHER」の大合唱は数十万の大観衆を熱気と興奮の渦に巻き込んだ。
しかし、スライはその後ドラッグ問題を抱えてしまうなどのトラブルが続きコンサートを直前でキャンセルするなど混迷
が続くようになる。熱いスライはどこか内省的で醒めた音楽を追求していくようになるのであった。
60年代に活躍した多くのバンドやシンガー達と同様に愛と平和の時代の幻想に対する挫折と失望感に打ちのめされ方向
性を失ってしまったのであった。
 その時期、スライ&ファミリーストーンから独立したベーシスト、ラリー・グラハムは新グループを結成する。
それがグラハムセントラルステーションである。ラリー・グラハムに関しては説明不要、ベースを親指で叩きつけて弾くいわゆる
「チョッパー奏法」の創始者の名ベーシストである。
そのラリー・グラハムと女性ヴォーカリストのパトリス・バンクス(チョコレート)を中心にスライ&ファミリーストーンのファンクに
ゴスペルの要素を大きく取り入れた熱い音楽でワーナーからデビューした。
ソウルチャートで1位を記録した2曲目はパトリス・バンクスのヴォーカリストとしての実力が最大限に発揮されたナンバー。
また、1曲目や3曲目のストレートなファンクナンバーの熱気はスライ&ファミリーストーンの全盛期を彷彿させられる。
どの曲もラリー・グラハムのチョッパーベースを堪能できるゴキゲンなアルバムである。
  スライの熱い部分を70年代という空気のなかで拡大解釈してソウルファン、いや、ロックファンにまで最高の興奮剤を提供
してくれたグラハムセントラルステーション。彼らの最高秀作と言われるこのアルバム。踊りたい人、元気がない人、家で引き
こもっていないで彼らの熱いファンクで踊り狂え!!
ラリー・グラハムはその後バラード歌手としても名声を得て活躍していく。