JOE TEX/BEST

1.HOLD WHAT YOU'VE GOT 2.YOU GAT WHAT IT TAKES 3.YOU BETTER GET IT 4.A WOMAN CAN CHANGE A MAN
5.DON'T LET YOUR LEFT HAND KNOW 6.ONE MONKEY DON'T STOP NO SHOW 7.I WANT TO DO EVERYTHING FOT YOU
8.A SWEET WOMAN LIKE YOU 9.THE LOVE YOU SAVE 10.S.Y.S,L.J.F.M 11.I BELIEVE I'M GONNA MAKE IT
12.I'VE GOT TO DO A LITTLE BIT BETTER 13.PAPA WAS TOO 14.SHOW ME 15.WOMAN LIKE THAT,YEHA
16.A WOMAN'S HANDS 17.SKINNY LEGS AND ALL 18.MEN ARE GETTIN'SCARCE 19.I'LL NEVER DO YOU WRONG
20.KEEP THE ONE YOU GOT 21.YOU NEED ME,BABY 22.BUYING A BOOK 23.I GOTCHA 24.YOU SAID A BAD WORD
25.AIN'T GONNA BUMP NO MORE


 ソウルシンガー達の実力を表現するのに色々な言い方がありますが、「うまい」という言葉がピッタシ当てはまるシンガーが
ジョー・テックスです。かつてローカルタレントショーに出演し、勝ち抜いてアポロ劇場に出演したほどの歌の実力でオーティス・
レディング、ウィルソン・ピケットなどのビッグネームと互角に渡り合ったテキサス生まれのソウルシンガーである。
 ジョー・テックスの出世作となった1曲目はどこかカントリーの影響を感じさせるバックの演奏にまるで教会の牧師の説教のような
熱く黒っぽい語りを交えた名バラードである。以降、この曲のスタイルが彼のスタイルとなる。
また、彼の最大のヒット曲となった23曲目は彼と交流があったジェームス・ブラウンらが開拓したファンキーソウルを見事に自分 
の血肉とした強力なナンバーとなっている。 
天性のリズム感と実力保証付きの歌のうまさ、ジョー・テックスは完璧なソウルシンガーである。
しみじみと歌っても、激情にまかせてシャウトしても、熱く説得力をもって語っても、どんな表情の曲も自由自在に歌いこなしてしま
う。サザンソウルとかディープソウルといった分野を語るときオーティス・レディングなどの巨人の陰に隠れて見落としがちなシン
ガーであるがオーティスやウィルソン・ピケットに決して劣ることの無い実力と彼らにない味と「うまさ」を感じさせる魅力をもつ彼は
サザンソウルの最重要人物である。
 そんな彼のシングルを中心に選曲されているのがこのベスト盤である。カントリーフレーバーに熱い語りが溶け込んだ一流の
ソウルバラードや友人であったジェームス・ブラウンからの影響を独自の理論で解釈して生み出したユニークなファンキーソウルな
どソウルの教科書であり、見本のような名曲がたっぷり詰まったジョー・テックスの世界が堪能できます。
ジョー・テックスは「I GOTCHA」のヒットした72年にマーキューリーと契約して、エピック、TKとレコード会社を渡り歩くが82年に心
臓発作でこの世を去るまで60年代に彼の為に設立されたダイアルレコードのスタジオで優れた作品
を作り続けた。