ROY C/SEX&SINGLES

1.SHOTGUN WEDDING 2.IN DIVORCE COURT 3.I DON'T WANT TO WORRY 4.I FOUND A MAN IN MY BED
5.I'M FALLING IN LOVE AGAIN 6.A MERRY BLACK XMAS 7.GOT TO GET ENOUGH 8.OPEN LETTER TO
PRESIDENT 9.I WASN'T THERE 10.THOSE DAYS ARE GONE 11.I'M GONNA LOVE SOMEBODY ELSE'S WOMAN
2.I'LL NEVER LEAVE YOU LONELY 13.SINCE I MET YOU BABY 14.LONELY I WAS 15.I CAUGHT YOU IN THE ACT
16.BACK INTO MY ARMS 17.WE'RE ON THE ROAD TO HELL 18.SINCE GOD MADE A WOMAN

 
 ROY.C・・・。この男には困ったものだ・・。ガールフレンドを妊娠させてしまい彼女の親父にマシンガンを突きつけられて
結婚までさせられてしまったそうだ。挙げ句の果てには離婚を求めての訴訟騒ぎ・・。挙げ句の果てに仕事から帰ってきた
ら妻のベッドの中には見知らぬ男が入っていた。
全くこの男の色恋い沙汰は常に波瀾万丈なエピソードがつきまとうな・・・。
しかし、この男はただの女好きの伊達男ではありませんよ。彼は戦争や人種差別など
理不尽な事に対する激しい批判精神
を持っているんだよな。ベトナム戦争の時には「大統領、なぜ戦争をやめないのですか?飢えた子供達を見て下さい。」
という内容の抗議の手紙を送ったりアメリカにおける黒人社会の現実と矛盾を激しく告発したりとなかなか骨っぽい男でもある
んだよな・・。
 ROY.Cの歌は露骨にセックスを取り上げたものや政治や社会の矛盾を鋭く批判したものが多かったので一部のラジオ局では
放送禁止になったりしました。これについてROY.Cは「セックスは我々の人生において最も大切なものだ。でも、人々はそれと
向きあわないんだ。」と語っている。ROY.Cはセックスや社会批判を歌うことで常識に逆らったのではなく人間にとって常識とし
通用していた事が規制されて考え方が不自由になっていることに痛烈な批判を投げかけたのではないであろか?
ROY.Cは自分に素直になり規制の価値観にとらわれることなく当たり前の事を歌っただけなのであろう。
ベトナム反戦歌の8曲目では「自由になりたい」と切実な気持ちを訴えている。
 こうした彼の姿勢や批判精神は後のラップのミュージシャンなどに引き継がれていくのであった。サンプリングなどで彼の曲が使
用される事が多いという事実がそのことを裏付けている。
肝心の音楽性であるがサム・クックからの影響を強くかんじるメロディーとヴォーカルスタイルで非常に聞き易い正統派なソウ
ルナンバーの連続である。ウォークテンポのミディアムナンバーが彼の曲の特徴である。その独特のリズムの彼のスタイルは他
にはないROY.Cサウンドといえるスタイルである。駄曲は一切無しです。
その彼のシングル曲を集めたこのアルバムはお買い得です。ぜひ次の買い物の時は要チェックですよ。
 ROY.Cはその後80年代にもスリー・ジェムというレーベルを設立してそのスタイルを変えずに活躍している。