1997年秋 初めての北京-11
天津西駅露店街・買物
天津西駅近くに、露店が延々と続く通りがあった。
食料品から日用雑貨、暖房器具の煙突、様々な修理業等々、
大抵はここで揃いそうだ。
シャコやカメも生きたまま売られている。
私達も帰国してから食べる、キクラゲ・ハルサメを求めた。
一般商店でも買物したが、日本と変わらない。
量り売りが多いけれど。
そういえば、北京でCDを買った店が国営商店で、
「社会主義的買物法」も体験した。
@まず、売り子に希望の商品を告げると、伝票を書いてくれる。
Aその伝票を持ってレジハ行き、金を払うと、
伝票に領収印を押印。 Bこれをさつきの売場に持って行くと、
商品を渡してくれる。 伝票は複写式で、1枚は回収され、
もう1枚が領収書となる。
一方、スーパーマーケットは日本と全く変わらず、
レジではバーコードで処理されている。 品捕えも豊富だが、
一般商店より少し高いように思う。
しかし、スーパーは混んでいて、今後伸びそうだ。
スーパーで買った、ココナツジュースは、とてもうまかった。
また、椎茸は日本のより小振りだったが、とても香高く、
帰国後重宝した。 インスタントラーメンも買ってきたが、
なかなかいい味を出していると思う。
天津というと「甘栗」を思い出すが、天津ではあまり見ない。
北京では、よく売っていたが、決して安い物ではない。
さて、露店のハンコ屋さんがあったので、声をかけてみた。
実は、ハンコを買ってくるよう言われて、捜していたのだが、
高過ぎてまだ買っていない。 依頼されたハンコの他に「
大成鍼灸院」のも作りたい。
都合3本、素材と字体を指定して、値段を交渉すると北京に
比べて安かったので、作ってもらうことにしたが、
帰りの列車時刻を告げて、急いで作ってもらうことになった。
中国での買物は値段交渉が当然で、私達はいつも値切って
買った。 納得できない値段では買わない。
高級ホテルの売店で1800元の掛け軸を300元で買ったこともある。
天津西駅近くの露店街
ハンコが出来るまで、露店街を歩いて行くと、大きな川に出た。
橋の上にも露店があるが、大の男2人がタバコを吸いながら、
川面を眺めている。 何をしているのかと見ていたら、
川に網を入れて魚やエピが入るのを待っているのだった。
時々、のんびりと網を巻き上げてみるが、あまり入っていない
様子だ。 どう見ても故事「株ヲ守ル」式で、
歩留まりが悪そうだ。
彼等は、それを苦にする様子もなく、また網を水中に戻す。
どの程度の必要性があって漁をしているのか。
獲れないと食べていけないという切迫した風でもない。
なんだか時間のスケ-ルが違うんだなあと思える光景だった。
橋の上から魚網を入れる
ジェット機の音に、ふと我に返り、ハンコ屋さんの方に
歩きだす。 ハンコはちょうど出来ていた!
この間40分位。 このハンコ屋さん、時間が少ないと知るや、
いきなり彫刻刀で彫り始めたので、心配だったが、
仲々いい感じに出来ている。
ハンコ屋のおじさんは「1年分の仕事を1度にした」かの如く、
大汗をかいていた。
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大成鍼灸院 2001年11月
Ly-Zh-9711