選挙カー




最近CMで、クマのプーさんが崖から落ちる途中で蜂蜜の溜まっている横穴を見つけて喜ぶ、という内容のものがある。それを見て、
「蜂蜜はあんな風にたまってはいない。本来は蜂の巣を遠心分離して機械的に取り出すものだ」、
なんて思ってしまったが、それ以前に
「いつも二足歩行で人間の言葉をしゃべるクマなんていない」
ということにツッコまないといけない気がする今日この頃である。



全く関係ないがそんな今日この頃、市長選やら市議選があるらしく、やたらと選挙カーがけたたましい声をあげながら走り回っている。とある交差点で4人の候補の選挙カーが同時に宣伝している、なんて光景もみられた。


それらの多くが、政策や公約を述べるわけではなく候補者の名前を連呼するだけのもので、単なる知名度=票という状況を感じさせてくれる。で、その名前の前に標語やらキャッチフレーズを述べているものが多い。


しかも、その標語やキャッチフレーズも画一的で、このことは選挙カーの鬱陶しさを増している一因である気がする。そこで、面白くはないだろうが少なくともバラエティにあふれるキャッチフレーズを考えてみることにする。(仮名に使った山田太郎という名の方、申し訳ない)



1.「『既得権、既得権を守る』山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
是非とも現職から再選を目指す方に使って欲しい。いや、誰の既得権と言っているわけではないから問題ないだろう。


2.「『破壊王、破壊王』の山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
破壊王と政治になんの関係があるのかは不明。「阿修羅道をひた走る」というのも考えたが…


3.「『面倒くせぇ、息をするもの面倒くせぇ』山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
使い回しの北斗ネタ。コイツは当選する前にきっと死ぬ。


4.「『マッドサイエンティスト、マッドサイエンティスト』の山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
あ、ドクター中松か。


5.「『力こそ、力こそ全て』の山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
いい時代になったものだ。


6.「『欲望に忠実な』山田太郎、山田太郎をどうかよろしくお願いいたします。」
正直者には違いない。個人的には有能だったら少しぐらい金をやってもいいとは思うが。



…やはりどれも対して面白くはない。あ、実際にあったのを一つ思い出したので紹介しておこう。


「皆様、お騒がせしております。この度、市議会議員に立候補いたしました、****でございます。『皆様に、幸せを呼ぶ』****をよろしくお願いいたします。」


お前は縁起物か。



(2003/04)



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