気象兵器T-KS




本文前の小ネタ…とある漫画を読んでいたところ、「VD」と書いて「バレンタイン・デー」とルビがふってあった。かなり小さい字だったので読み違えて思わず
「バイオレンス・デー?」
と声に出してしまった。って、どんな日なんだバイオレンスデー?2月14日はバイオレンスデー。私が普段から何を考えているかがよく分かる一言だバイオレンスデー(そうか?)。



さて、日本の多くの地域で雨が降り続いた2003年8月だった(まだ終わっていないが)。関西・関東だと例年では7月下旬には梅雨前線が消滅し梅雨明け、そして梅雨明け後は好天が続くというのがお決まりである。


が、今年は違った。8月になっても停滞前線は日本上空に居座り続けた。8月上旬から中旬にかけて雨が降り続き、肌寒い日々が続いた。今年の夏は…異常とも言える冷夏…いや、夏がないまま秋になってしまうのかもしれない、と思わせる程のものだった。もっとも、この文章を書いている今頃では平年並の気温に戻りつつあるようだが。



そんな異常気象…実はその原因が自分にあるような気がしてならない(おい)。気象を人為的に操る…台風を核兵器で吹き飛ばそうとしても不可能だったように、現在の所それはほぼ不可能であると言って良い(限定的に成功している例はあるようだが)。この文章のタイトルである気象兵器などは、実用化したという話は聞いたことがない(いくつかの噂はあるけれども)。それにも関わらず…今回の長雨には私が関連している様な気がするのである。まぁ、結局たわ言なのだが。


それは私と天候に関する二つのジンクスによってもたらされた…いや、ジンクスというよりは既に確立された法則であろう。その法則の一つ目は…「私が山に行くと高確率で雨が降る。というより荒れる。」という法則。


去年、私が屋久島に行った時、我々が滞在する時期を狙って台風が直撃したことは既に書いた。あり得ないルートを辿ってきた台風が我々の真上でわざわざ停滞してみせ(本当に屋久島近海で急激に速度が落ちた)、後に韓国で多数の死者を出したのである。また、普段の山行では8割以上の確率で雨が降る。


今回の場合は…私が8月の最初の1週間に山に行っていたことに起因する。私が山に行く直前の7月末、天気予報は悪くなかった。梅雨前線も消滅していた。我々は山に入るとラジオの情報(気象通報というのがある)を基に天気図を作成するのだが、8月1日は日本の上空は高気圧に覆われており、前線など存在しなかった。が、2日の夕方…担当者から天気図を受け取ると…
「アレ…?ナンデ梅雨前線ガ復活シテルノ…?」
まさかの梅雨前線復活。この時点で我々には、私が山に居るから梅雨前線が復活した、としか思えなかった…


この復活した前線は長らく日本上空に居座っていたが、さらに私が山から降りてくるかどうかという微妙な時期にはご丁寧にも大型の台風が日本を直撃したのだった。ここまで来るともう呪われているというレベルを超えていないだろうか…



そして雨の日々をダラダラと長引かせたのが第二の法則…「私が洗濯物を干すと雨が降る。」


雨が降り続ける>雨が止みそう>ここぞとばかりに洗濯>干す>待ってましたと雨が降る>洗濯物が濡れる>雨が止みそう>干す>待ってましたと雨が降る…(以下無限ループ)



冷夏で農産物は凶作、夏の商戦は不調、レジャー施設も惨敗、各地で災害発生、子ども達の夏休みも陰鬱に…喜んでいるのは冷房による電力不足を心配していた某電気会社ぐらいなものであろう。これだけの迷惑を及ぼした長雨の原因が私にあるとしたら…まさに雨男、ここに極まれり、である。



ちなみに…私の周りは私を世界の干ばつ地域へと輸出しようとしている。まぁ、なんだ、サクラホクトオーみたいなものか。



(2003/08)



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