見極めろ




ふと、酒でも飲むかぁ、と酒を買いに出たら道ばたに財布が落ちているのを発見。もう飲む気満々だったので相手にしないで放っておくか悩んだが、結局、警察に持って行ってしまう小市民T-KS。紙幣は既に抜かれていたその財布だが免許証が入っていた…む、年の頃、私と同じぐらいの女性、しかも住所が近い(近所で拾ったのだから当たり前だ)。


ところで、拾いモノを警察に持っていくと調書を取った後にまず拾得者の権利をどうするか聞かれる。つまり持ち主から礼金などを受け取る権利のことだ。で、もしその権利を放棄したとしても、今度は持ち主に拾得者の身元を教えていいかが聞かれる。これにOKを出したら、持ち主からお礼の電話なんかが掛かってくるのだろう。


一般の男性が近所に住む若い女性の財布を拾った場合、これをどうするのだろう…って、私にとってそんなことはどうでも良い訳で、相手が誰であろうと財布に幾ら入っていようと拾得者の権利は放棄するし身元も教えはしない。しかも今回は交番の中で見かけたとあるものに心を奪われていたので、財布の持ち主が若い女性であろうと知ったことではない。さて、私は交番の中で何を見たのか。


「見極めろ 撃つ時 撃つ場所 撃つ方向」


け、けん銃使用標語!?


交通安全標語や防犯標語なんかと並んで書いてあったのがこれ。「お出かけは 一声かけて 鍵かけて」の横に「見極めろ 撃つ時 撃つ場所 撃つ方向」。もちろんこれは交番の中に貼ってあるもので外からは見えなくなっているが…チャカを撃つことに関する標語があるとは思ってもいなかった。


いやはや、全く警察の標語好きには凄いものがあるもんだ。もしかすると強情な犯人取り調べ標語「まず人情、それで駄目なら殴っとけ」とか立て籠もり犯人射殺標語「速弾即決」とかもあるんじゃないのか?(いや、警察の方に対して悪気はない…応対してくれた警官も良い人だったし)



(2004/08)



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