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12月7日 管財人口座

 破産管財人になってまず行うのが、裁判所の高価品保管口座開設許可証明書を持って行って行う管財人名義の口座開設です。

 これが最近は面倒くさい。

 以前は事務員に代役で行かせていましたが、最近はマネーロンダリングの防止とかいう名目で、マニュアルで本人が出向くことを要求する銀行がほとんどになり、私が出向かねばなりません。裁判所の証明があるのだから、管財人の実在性は本人が出向かなくても担保されると思うのですがね。

 おまけに「管財人口座」が何だか分からない窓口職員も多くて、管財人相手にキャッシング機能付きの総合口座を勧めたりされた日には困ってしまいます。

 そもそも管財人口座は名称からして「破産者株式会社○○破産管財人豊崎寿昌」と、非常に長くなるので、申込書の名義欄には書ききれないし、どうも銀行によっては字数が多くて入力もできないらしい。今時手書きの名義の通帳が発行されたりします。

 本日も、さんざん待たされてようやく少額管財の口座を開設しました。

 ところがここで終わらない。

 事務所に帰ってしばらくして、事務員が血相を変えて「本当は有限会社なのに先生、株式会社で口座を作っちゃってます!!」と飛んできました。商業登記簿謄本を何気なくチェックしていて発見したらしい。

 そんなはずはない。ちゃんと口座開設許可証明書を見ながら書いたのに………と思って許可証明書を見たら、何と、証明書も「株式会社」になっているではありませんか。珍しい裁判所の凡ミスでした。

 しっかし、間違えて作った口座を解約してもう1回口座を作り直す私の立場はどうなるんでしょ。

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