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3月28日 出処進退

 鈴木宗男、加藤紘一、辻本清美、ときて、再び加藤紘一に矛先が向かって、国会議員の不祥事が連載モードですが、こうした騒ぎを見るにつけ「出処進退」の難しさを思い知らされます。

 鈴木宗男氏は、現在のところ刑事事件には発展しておらず、どちらかというと外務省改革の捨て石にされたような感がありますし、本人にしてみれば確信犯でしょうから、離党の潮時が云々という論評はしてもしょうがないでしょう。

 辻本氏は、辞任間際は錯乱状態で、本当に見苦しかったですね。記者会見を拒否してテレビ番組に出演して、マスコミを利用したつもりが、実はマスコミの餌食になっているという印象だけ残りました。最初の説明が破綻した時点で「すんまへん。辞めます」とあっさり辞めていたら、かえって人気は上がったかも知れません。

 加藤氏は、辻本氏のように錯乱しているわけではないでしょうが、加藤の乱以来、追い込まれてからしか決断ができない優柔不断なイメージがどんどん出来上がってしまっています。どうせ辞めるのなら、果断に決断すれば少しはイメージも変わるのに。

 実はこうした「出処進退」は、裁判の場でも似たような場面が生じます。負けそうな事件の「引き時」を誤ると、取り返しのつかないダメージを被ることにもなります。そこをおもんばかって弁護士は和解を勧めたりするのですが、かえって意地になられたりして説得できないと言う場合も少なくありません。

 かくいう私自身も、自らのことについて、「引き時」が冷静に判断できるか、と言われたら、確たる自信はありません。やはり自分自身のことは、メンツやしがらみ、感情が入ってしまって、判断が自然自然に歪む可能性があります。ですから、そのときは信頼できる第3者にリスクマネージメントをしてもらわないといけないでしょう。

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