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  ストレスとフラストレーション(嘘)



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作:UEHA(no.3)



ストレスとフラストレーション  1

 最近、「ストレス」という単語をよく耳にする。なんだか、現代人は誰もがストレスを抱えているように思われている。しかし本当なのだろうか。

 大体、ストレスのもともとの意味は「緊張」である。緊張のし過ぎで体の調子を崩すのが、いわゆるストレスによる病いであり、「ストレスがたまった」というのは「緊張し過ぎた」と言い換えることができる。しかし、どう考えても緊張をしていない人間が「ストレスがたまった」と言うことがある。少なくとも、イライラすることとストレスが溜まることとは別 である。イライラするのはフラストレーションが溜まっているだけであり、それはストレスではないので、ストレスを解消する方法を試したところで、イライラが解消されることはない。ストレスとはため過ぎると胃潰瘍になるということもからも分かる通 り、神経質な人がためやすく、気軽に「ストレスがたまった」という人は本当はストレスなどは溜まらない性格の人間である。

 また、ストレスはいわゆる中間管理職がためやすく、何の責任もない平社員はストレスは溜まらないものである。ストレスを溜めて苦しむのは常に上司なのである。逆に部下が溜めるのはフラストレーションであり(これをストレスと誤用している人もいる)、これは上司も部下も同じように溜まるものである。しかし、もちろんためすぎで出てくる体の症状はストレスとフラストレーションでは違う。

 そして「自分はストレスがたまった」という人は、そういう日本語としての違いを飲み込めずに、自分を誤解をしているのではないだろうか。なぜなら、そのようなことを気軽に言える人はストレスを溜めない人なのだから。


ストレスとフラストレーション 2 

 最近「ストレス」という単語をよく耳にする。そして、ほとんどの現代人はストレスを抱えているが、それは何故なのだろうか。

 大体、ストレスのもともとの意味は「緊張」である。そして緊張には2種類あり、それは1人で緊張するときと、他人がいて始めて緊張するときである。1人で緊張するときは鏡面 法則によってその緊張は自分にかえってくるので、実質的なストレスの増加はなく、そう見えるモノは表面 的なストレスの変質である。これはストレス保存の原理からいっても正しい。他人がいて発生する緊張は、例えば仕事を常に上司に監視されていて受ける精神的な圧迫であり、それは時に上司でなくても同僚から受ける場合もある。

 上司や同僚から受けるストレスは表面的には変質していて「イライラ」で表せることが多い。これはストレスによって「イライラ」が誘発されるといってもよい(正確にはただの相転位 だが)。つまりストレスはフラストレーションに直結しているのである。直結しているのであるならば、フラストレーションをコントロールすることによって、ストレスをコントロールすることが出来ないのだろうか。

 実はこのような操作を我々は無意識の内におこなっている。仕事帰りにお酒を飲んで上司の愚痴を言ったりカラオケで大声で歌ってみたり、という行為はその典型であり、このような行為を通 じてストレスを発散(転位)させているのである。では、その発散したストレスはどこに行ってしまったのであろうか。その行先が機械や物質であるならばエントロピーに転化されるので問題はないが、それが行先が他の人であった場合は大変である。ストレスを受け取ってしまった人は(その受容定数の大きさによって受け取る量 の実効分は変化するが)自分の内にストレスを溜めてしまう。 そしてこの人はストレスを発散するためにお酒を飲んでカラオケに行って……。もし、これが1人対1人であるなら発生する問題は少ない。しかし、大抵の場合、1人から発散されたストレスは数人の人間に受け取られる。その数人が他の数人にストレスを発散し……。これではストレスを抱える人がネズミ算式に増えてしまう。

 これが、現在ストレスを抱えている人が多い原因ではないだろうか。このようにストレスを溜めてしまうのは、現在ではやむを得ない状況である。ほとんどの人がこのネズミ算に巻き込まれ、ストレスを溜めている。

 そして「自分はストレスがたまらない」という人は、そういう状況を飲み込めずに、自分を誤解をしているのではないだろうか。ストレスを溜めているのに気付かない人というのも世の中にはいるのである。



fine.


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