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　「岩窟の聖母」は、パリのルーブル美術館と、ロンドンのナショナルギャラリーに、微妙な違いはあるが、ほとんど同じに見える作品が２枚ある。
　一般的にはルーブルの作品の方が完成度が高く、すべてがダ・ヴィンチの手による作品で、ロンドンのものには後に弟子の手が加えられて完成したする説が定説である。
　しかし、ある研究者によれば、ロンドン作品に見られる技術の方が１５世紀的であって、こちらの方が注文時に制作開始がされたものであるという。