宙組東京公演『傭兵ピエール&満天星大夜総会』、直ちゃん追っ掛け日記(2003年5月8日〜6月22日)
いよいよ、明日から宙組東京公演『傭兵ピエール&満天星大夜總会』が始まる。
これで、伊織直加(直ちゃん)の宝塚における公演はすべて終了になる。
今回は、私としても気合を入れて、公演を見守りたいと思う。
その第一歩は前夜祭から始まる。偶然に明日は直ちゃんのお誕生日でもあるのだ。
ファンクラブでは、初日は初日として、お誕生日を前夜にやってしまおうと言うわけで、舞台稽古の楽屋出を、一つのイベントとして、会員に声を掛けていた。かつて、舞台稽古の入りとか、出に参加した事のない私は、今度ばかりはと、どんなに遅くなってもいいよう、劇場の近くにホテルを取った。東京都に在住なのに、記念すべき直ちゃんの初日の入りに参加することを考えての策でもある。
覚悟はしていたものの、楽屋出の時間がなかなか掴めずに、何度伝言ダイヤルをまわした事だろうか。午後6時頃になって、劇場近くで同じ仲間に出会った。それから8時まで待った。漸く集合時間が決まり、次々に伊織仲間が集まってきた。ファンクラブが用意した赤い薔薇を一本づつ渡された。
午後9時、お稽古が終わったらしい。宙組メンバーがぽつぽつと帰り始める。9時15分、お待ちかねの直ちゃまが出てらした。私達は1本の薔薇を、順に手渡しながら、『誕生日おめでとう!』と口々に言った。直ちゃんは嬉しそうなお顔で、丁寧に1人1人から受け取ってくれた。
これにて、本日のイベントは終わり。
初日の朝、お誕生日当日、午前8時15分集合。自宅からだと6時頃、家を出なければならないが、最寄のホテルからだと、7時半に出ても、8時には悠々到着。1番乗りかと思ったら先着が2人もいて、私は3番目。直ちゃんを送る為の揃いの白シャツに初めて手を通し、8時20分、スタンバイの準備が出来た。前列3人おきに直、ち、ゃ、ん、大、好、き、の一字ずつのハートカードを手に掲げている。
9時過ぎ、白一色の直ちゃんがご到着。車から降り立つと、私達の胸に掲げた字を見て、笑いながらお手紙を受け取り、楽屋入り。こうして初日の一日が始まった。
その後、私達は朝食をして、昼食をして午後3時まで、仲間達と過ごした。開演真近になると、いつもながら東宝劇場前は大勢の人でごった返している。チケットを受け取って着席、お席は一階、A席の前寄りだったと思う。お隣も伊織仲間の1人だった。
久しぶりに元気な傭兵トマさんを観た。大劇場公演と目立って変わった所はないようだ。若干、トマさんの荒くれ度が増したかな?って感じ。歌いっぷりもいささか乱暴になったような気がする。トマと正反対キャラクターのロベールが良き競争相手で、なかなか面白い。その辺がくっきりして来たように思う。
ショーの方も、特に変更点は見つからず、各々の場面、どれをとっても個性豊かで楽しめるものばかりだ。全体的には素晴らしく成長している感じで、気持ちが良い。
組長とトップさんの初日のご挨拶があり、1日日の公演が滞りなく終わった。
劇場の外に出ると、早くも色とりどりのウエアを羽織った其々のファンクラブが、スタンバイしている。多くの一般客もスターの帰る姿を一目見ようと、群がっており、公演終了後の東宝劇場前の変わらぬ光景でもある。伊織直加の白を目指して、私も合流した。(その公演で卒業する人は、白と決まっているようだ)
午後8時半、直ちゃんの姿が見えた。もう一度、「お誕生日おめでとう御座います」と私達が叫び、直ちゃんはにこやかに手を振って帰られた。どなたも皆、お疲れ様!
宝塚ナオカ総見も、今日で終了になる。伊織仲間全員で一塊になって観劇し、直ちゃんにエールを送るのもこれが最後。(組総見と言うのも、後にあるけど。)ちょっと、寂しい気がする…。チケットはその場で抽選方式である。一塊の中でも比較的前の方に座れたので、そこそこにくじ運がいい方だと思った。公演が始まると、この時ばかりと、揃いの拍手を直ちゃんに送った。1人じゃないと言う事は気持ちが良いものだ。
初日から1週間経った。今日のような平日は、土日の賑わいに比べると、劇場前も若干、落ち着いているように思う。誰もが知っている直ちゃんのご出勤は他のジェンヌさんの入りよりも、だいぶごゆっくりなのだ。遠方からやって来る私にとっては、集合時間がゆっくりで、その方が非常に助かる。
直ちゃんを楽屋に見送り、皆で昼食を取った後、2階の1列目、上手よりのお席で観劇をした。2階でも1列目はよく見える。銀橋は乗り出さないと見えないが、舞台には近い気がする。終了後は出待ちをして帰宅。主婦としてはこの時間に帰宅するは、夕食準備に支障をきたす時刻である。夫にはあらかじめ了解を得てはいるが、これから1ケ月余り、夫の堪忍袋は持つだろうか?(笑)
東京中日スポーツのVIVAタカラヅカ欄に伊織直加が掲載された。朝一番、コンビニに走った。『磨き研ぎつづけた男役の有終』とタイトルがあった。「シェフは俺だぁ!」と、手を振り上げたトマの写真が載っている。昨日も産経新聞に掲載された。東京新聞にも載ったと言う。退団を惜しまれるがごとくに男役の集大成を発揮しての好演と言った内容。また、ネット上でも、産経webに伊織直加コーナーが設けられ、過去記事から『燃焼』まであり、今回の舞台写真がアルバムのように何枚も載っていた。非常に綺麗に撮れており、ファンとしては嬉しい限りだ。
組総見は2階のA席ほとんどが宙組総見用のようだ。それぞれの持ち場で、揃いのウエアを着用しているので、何処のファンの塊なのか、一目瞭然である。今回も塊の中の座席を抽選で決めた。やはり、くじ運の良い私だと勝手に思った。(笑)
このような日は、其々に沢山のファンが参加しており、ガードや、出待ちも盛大。
帰宅後、ちょっと疲れたのか、夜遅くから腰痛がする…。
夫の名前でVIZA貸切公演をエントリーしていたら、当たった!当然、奥様の私が代理観劇させてもらう事に…。これも2階の1列目、SS席ではないがこの前よりもセンターよりで、見易かった。前のポールさえ気にしなければ…。実は今朝もまだ、腰が痛いのだ。着席がちょっと辛かったが、まぁ、何とか〜。
この頃になると、直ちゃんのフィナーレ前のソロが、初日よりも更に安定してきた。黒エンビの第一声は実にしびれる!ほんとに上手い!!折角だからデュエットダンスも含めて全体を眺めてみた。その吊り合いの中に直ちゃんの存在感が素晴らしく、改めて感動。しみじみと感動と言おうか〜。やっぱりいいお席は感動も違うものだ。
赤い衣装と羽根で大階段を降り立つ直ちゃん、フィナーレのパレードも声がしっかりと良く出るようになったなと思った。
3日間連続の観劇は終わった。出待ちの後、急いで帰る。10時半頃帰宅。腰はまだ何となく痛い。
体調も良好になり、昨夜遅くに伝言ダイヤルを聞き、4日間ご無沙汰していた劇場へ、余裕で出掛けた。
集合時間より15分も早く着いたし、まだ集合場所には誰もいないので、発売されて間もない宙組のビデオとCDを買う為、キャトレーブに走った。10分で用が済み、元の場所に戻ってみたが、やはり誰も来ていない。いよいよ、変?可笑しい…。
いつものガード場所には一般の人が人だかりになって立っていた。誰を待っているのか判らない。前の方を何となく覗いてみて、びっくりである。白シャツ軍団がしゃがみ込んで列をなしているではないかぁ〜。直ちゃんの所だぁ〜。あわてて仲間入りした所に直ちゃんがご到着。危機一髪を逃れた私。(大げさな〜、笑)
直ちゃんに急なお仕事が入って、楽屋入りが早くなったのだろうか、朝、出掛けに再度、時間を確かめなかったのが、いけなかったのだ。あたふたと1人騒いでしまった〜。
おかげで、余裕が出来、連れ立って上手い昼食を食べに行った。
今日の席は1階の9列センターブロック、思いがけず良い席で、大変気分良く見る事が出来た。
傭兵トマの鋭くも決めた目腺が、我がオペラグラスの中に飛び込んできた。キャー!やっぱり、平日は良い、得した気分…。
夏河ゆらさんが来ていた。西村ともみさんも、少し後ろの方には月組の紫水梗華さんもいた。
今日のトマとロベールの小競り合いはダイナミックだった。飛び上がって甲冑と甲冑をガツンと音がするほど、ぶつけ合っていた。
直ちゃんの楽屋出は比較的早かった。赤のシャツブラウスに赤い模様が縦に大きく入った洒落たジーンズで、少し女性っぽかったかな?
宝塚最後の直加お茶会が東京會舘で行われた。ローズルームにファンが溢れそうに詰め掛けていた。いつものようにグッズを買い、全国からやって来た直ちゃんファン達と再会の挨拶を交わした。
午後8時頃、上下真白な姿(お誕生日に皆でプレゼントしたお洋服だそう)で、まばゆいばかりの直ちゃんが現れ、いつものように乾杯とご挨拶をし、数々の質問に答えてくれた。お客様はゆうかちゃんやあひちゃん、タケにまりこちゃん、七帆さんなどが来て下さった。
50位あるテーブル毎に直ちゃんと写真を撮り、握手を交わした。終始笑顔を絶やさなかった直ちゃんに敬礼したいようだ!プレゼントは会場全員から直ちゃんにはハンドバックとお財布を贈り、直ちゃんから会場の一人一人には、男役として舞台などで使ってきたものを記念に頂いた。
今、楽屋は風邪が流行っているとの事、喉が少し変?らしいのに、歌のプレゼントをして下さった。曲は『別れの歌手』の歌。
今後のご予定とご挨拶をされ、最後の楽しいお茶会は幕を閉じた。8月に梅田コマで『キス・ミー・ケイト』に女優として出演し、その後の予定はこの公演中には何かが判るかも??と、意味深な言葉を残して……。
東京會舘を出ると、10時を廻っていた。凄い、こんなに遅くまで直ちゃんは疲れた顔1つせずに、丁寧に私達のお相手をしてくれ、本当に素敵な直ちゃんだった。風邪気味だと言うのにねぇ〜。この人のファンで良かった!とつくづく思った日だった。
今日はコーラスの練習日なのに、友人から良い席を譲ってもらったので欠席をし、お茶会翌日でかなり疲れてはいたが、劇場に行った。
稽古の為、直ちゃんの入りは、この前のように早かったが、朝、伝言ダイヤルを聞いたので、充分に間に合った。
また、ゆっくりと昼食をして、1階下手よりの6列目で観劇した。やっぱり、直ちゃんも風邪気味の感じで、歌うと、ちょっと声が伸びない所があった。しかし、あの黒エンビの所だけは断然違う、急に人が変わったように立派に歌いきり、私を安心させてくれた。終了後、外はヒンヤリとした風邪が吹いていたが、頑張って出待ちをした。私もちょっと咳が出た。いよいよ体力限界かも……。
直ちゃんの出が比較的早くて、助かった。(笑)自宅まで1時間半余り掛る帰り道、かなり疲れを感じたが、運良く?夫に電車の中でバッタリ、共に外食と言う事になり、これも助かったぁ〜。(笑)
夜は咳がコンコン!明日はゆっくりと眠らなきゃ〜。
久々に晴天が2日間続いており、自分の風邪の具合も大事に到らなかったので、とりあえずはホッとしている。
春と秋に年2回、高齢の母親と宝塚観劇ツアーに参加するのが、ここ数年定着している。今回は直ちゃんのサヨナラ公演を母に観てもらおうと、宙組を申し込んだ。久々の観劇にご機嫌の母、劇場の到る所が美しく見えるようである。
ところが、阪急宿泊ツアーの席は、いつもあまり良くない。S席でも後ろの方だったり、端の方だったりと、不親切な席を用意してくれている。高価で何ヶ月も前に予約するのだからぁ〜と残念に思う。今回は1階15列ではあるが、上手でもかなり端の方で、見にくい。とにかくオペラグラスがないと良く見えない。
芝居内容が難しいかなと思ったが、母は火焙りになるジャンヌ・ダルクの話を知っていたので、説明を省けた私は助かった感じ。直ちゃんが出る度に教え、「大きな笑窪が出来る直ちゃん」を漸く覚えてもらった。(笑)
やはり、めまぐるしく転回するショーの方が、良かったらしく、オペラであちこちを楽しそうに見ていた。元々、トップコンビのたか子さんや花ちゃんはよく知っているが、直ちゃん、水さん、椿さんと、しっかり覚えてもらうように宣伝した。雪組時代のたか子さんを散々見ていた母は、立派なトップになったので、感心していた。花ちゃんが4人目の旦那様を迎えての、娘役トップである事にも少々驚いていた。(笑)
椿さんが目に止まったらしく、オペラで追っ掛けていた。「ミキちゃんに似てるね」とも言っていた。
終了後は劇場近くのホテルで、深夜まで母の世間話を延々と聞いた。そんな頃、直ちゃんは2回目の公演を終えて、すぐ下の道を通って行ったのだろうか……?
5月30日(金)ツアーの朝&平日観劇
睡眠不足で朝を迎えた。ちょっと、ものぐさを決め込み、朝食はルームサービスを試してみた。
『うん、リッチな気分〜』28階からの眺めは気持ち良く、日比谷公園側の緑深い森が綺麗だった。反対側の部屋だと汐留が見え、もっと都会らしく、見晴らしが良いのだけれど…。(贅沢は言わない〜)直ちゃんの入りに間に合いそうだったけれど、昼頃チェックアウトをして、1時頃まで母親に付き合った。
ツアーが終わり、母を帰した後、1人になった私は再び観劇をした。
思いがけず良い席が手に入った。1階8列のセンターブロックだった。隣席も直ちゃんファンだった。
トマとロベールの小競り合いが激しくなっていた。結構初めから突っかかっていた。おでこの輪っかを引っぱったりして、やんちゃなトマ。見るに見かねてマルクが間に入り、なだめていた。雪原でもジャンヌのお付きの方(右京さん)を、片足で蹴って、倒していた。荒らくれ度増す傭兵トマ。
そうそう、マダムボランの楽しきメゾン場面で、トマがハクション!した後、後ろ向きになってズボンを上げているが、ジャンヌの護衛に何を言ってるのだろうか?突付いたりもしてる感じ。十輝いりすが笑いを堪えてる感じで、直ちゃんが面白そうにちょっかいを出している。カスミラのお茶会で、月丘さんが面白い顔をして笑わせるボス!と言っていたのを思い出す。十輝いりすに感想を聞いてみたい〜。
出待ちは1番前に陣取れた。水さんが私達の前を通過した時、隣の人が小声で「水さんよ!」と言ったのが聞こえたのか、水さんは私達の方を見て、会釈した。感じが良かった!今日の直ちゃんの出は比較的早かった。見ると、ぽっぽさん、あひちゃん、スッシーさんが直ちゃんの車に同乗して行った。い、ず、こ、へぇ〜〜!
帰宅すると2日間の疲れがドタッと出た。体力の無い私〜。
土砂降りの雨、台風が心配されたが、どうやら温帯低気圧に変わったようだ。雨の出待ちを考えて、履き替え用靴を持って、レインコート姿で家を出た。今日はWOWOWの貸切。友達が1階4列上手よりが当たり、誘ってくれた。また、3日連続の観劇になるが、前で見れるのがラッキー!
案の定、凄くよく見えて、最高!直ちゃんの明るい笑顔が3回位は飛んで来た。その度に友達と顔を見合わせたりした。
ショーの時、あいりちゃん他、数名の下級生が、悟空の場面辺りから前髪を大胆に爆発させていた。見れば黒エンビもそのままで、びっくりした。当然パレードも〜。私達の真ん前で、あいりちゃんが直角に突き出した前髪をヒラヒラさせて歌うので、直ちゃんを見るはずの銀橋が〜、かなり気になり、可笑しかった。(笑)
ここ2回位、水さんが台詞を噛んでいるのを耳にした。たか子さんに正の字を追加されているのだろうか…?
外に出ると雨はほとんど上がっていたので、助かった!途中少しパラパラと来たが、直ちゃんがお出ましの時は、からりと止んでいた。さすが晴れ女と言われた男(?)千秋楽も晴れ女でいてくれぇ〜!
6月4日(木)平日観劇(彩乃かなみ1部休演)
昨夜放送されたMXTVcafe break、ゲストの直ちゃんは、とびきり綺麗だった!!そんな余韻を少し引きずりながら、直ちゃんの入りに参加した。晴天が2日続いたので、湿度は少なく、暑いがからっとしている。直ちゃんが楽屋口に姿を現わした頃は、お天道様も私達の真上に近かった。これからは日焼けにご用心かも〜。
さて、今日の座席はこっそり楽しみにしていたSS!前売日に早朝出掛けて、唯一取れたチケットがこれ!2階の2列目センターブロック。1階のSSでないのが惜しまれるが、まぁ、気楽に観れて、かなり見易いだろう。めったにこんな席は手に入らないので、しっかりと観せて頂いた。
ところで、楽屋の風邪流行は、まだ下火になっていなかったのか〜。かなみちゃんが体調不良で1部代役がついていた。
ルイーズ役には咲花杏(杏ちゃんだった)。華やかな魅力と、大人の女のほのかな色気には、まだまだではあるが、可愛らしく、なかなかの好演をしていた。かなみちゃんの代役が出来るから凄い!
ショーでは、『花チャング』の所の愛人は音乃いづみ、ギャングの場面のマヌエラには芽映はるかが其々代役していた。4人パンダの1人も代わていた。花影アリスちゃんが代役。細めの、瘠せタイプのパンダだったが、結構可愛らしかった。
かなみちゃんはいつもの笑顔に少し元気が無かった感じで、あのさそりも立派にやっていた。声を出さなかったので、喉をやられているのだろうか??
ショーの、主な場面は出ており、プロローグと、合同結婚式。
星辰童話(さそりの所)、但し、かなみちゃんの歌う所は吹き替えだったように思う、声の質が違っていたから…。
フィナーレ前の濃いブルー衣装の水さんとのディエット(歌は全部水さんが歌った)。最後のパレード、大階段ではゆうかちゃんがかなみちゃんの分も全部歌った。直ちゃんの風邪も決して良くなったわけではない。2、3日前にコンコンと咳をしているのを、聞いてしまったから〜。
それでも、今日のトマは、更にやんちゃ度発揮です。『マダムボランの楽しきメゾン』で、ハクション!の後、十輝いりすさんのほっぺをギュウ〜とひねって、お腹をドンと突いていた。なんでも、直ちゃんは下級生の緊張を解そうと、いろんなちょっかいを出しているそうだ〜。上級生の愛の鞭!?なんだ…。(笑)
今日は夜公演もある日、かなみちゃん無理をしないように〜!早く治ってほしい〜。
数ヶ月ぶりに会う友達との観劇日である。日頃は霧矢大夢の追っ掛けで、すれ違いの彼女だが、直ちゃんの宝塚最後の公演を是非観たいと言ってきたので、会席を申し込んでおいた。昨日の午後、会から一旦お断りの連絡があり、ヒヤッ!としたが、無事チケットを用意してくれたので、ホッとした。今日はトップのたか子さんのお茶会らしく、お席も確保し難かっただろうに、感謝である。
そんな事だから、席の良し悪しを期待していなかったのだが、思いがけず、良い席が来たので嬉しかった。1階14列ほぼセンター、この間の宿泊ツアーよりずっと良い。直ちゃんの立つ位置から真正面だ。黒エンビでは、オペラの中で見据えられて、最後の決めまで来たから〜。我が目を疑ったほど…。(笑)
トマとロベールは、飛び上がって甲冑の胸と胸をぶつけ合い、髪を引っ張ったり、叩いたりしている。この頃はロベールのやんちゃ度が積極的になって来た。でも、根本的には仲が良いのだ。ピエールへの作戦が上手くいった時は、それが良く判る。
ズボン上げの場面では、十輝いりすが少し離れていたのに、あひと悠末ひろが、いりすの両側に立ち、直トマが何やら言いながら正面から突付く。
さすがに笑い顔を見せた十輝いりす、くるっと後ろを向いてしまった。笑い顔を調整したのだろうか…。元に向き直った時は、何事も無かったかのように、いつもの無表情になっていた。あひちゃんと悠末君はどっちの味方だったのか?
かなみちゃん、今日もお加減が悪いらしく、1部代役の声無しだった。ルイーズが音乃いづみに代わっていた。この人の方が若干お色気があるようだ。杏ちゃんは傭兵(七帆)の恋人役になっていた。その他はこの前の代役と同じ。
白翼伝説で銀橋に来る時だけ、かなみちゃんも合流していた。少しは良くなったのかな。
出待ちの直ちゃん、ひときわ綺麗にお化粧をしていたので、たかちゃんのお茶会に行ったのかなぁ〜?
今朝は曇りだと思っていたら、ちょうど入りの時間に日がさして来て、ちょっと暑かった。直ちゃんは今日もごゆっくり出勤なのだ。関東地方も入梅との事。これからは雨の楽屋入り出が多くなるだろう…。
今日の昼の公演、生協の貸切に私は1階席16列のセンターブロックが当たっていた。見渡せば、生協の利用者が中心だと思うから、ほとんどが主婦の感じ。VIZAやWOWOWの貸切では、宝塚観劇に慣れた人が多いから、気の効いた所で拍手をするし、手拍子なども心得ているが、今日のような貸切では、ここぞと言う時も周りがシーンとしていることもしばし。先だって拍手をすると、素直についてきてくれたので、次第に盛り上がっていったけど。
貸切ならばサイン入り色紙とかの抽選が、幕間に必ずあるのかと思っていたら無かった〜。読みが甘いか〜。(笑)
しかし、最初からグウグウと熟睡する人も少ないと思うが、今日は隣の隣の人が、始まってすぐに立派な寝息を立てていた。芝居の間中、ほとんどデカイ寝息なので、結構気になった。ショーになったら起きていたけど…。『アンジューの一角獣』は子守唄にもなるのかぁ〜?
さて、かなみちゃんのルイーズが復活!華やかで美しいルイーズが戻って来た。娼館でもちゃんと歌ってます。良かった!
でも、ショーの方は、まだ、1部代役のまま。花チャングの愛人役は音乃いづみさん、ギャング場面のマヌエラは芽映はるかさん。かなみちゃんとしては、大事な持ち場は、ちゃんと活躍しているので、あまり、問題はないよう。さそりの場面が、まだ影ソロみたいだけど。
ガウン姿のトマに、ジャンヌの護衛十輝いりすは腰のベルトを引っ張られて、思いっきり白い歯を出して、笑い顔を見せていた。一瞬だけど。(笑)
大階段に逆三角形の、直ちゃんを頂点とする黒エンビの紳士が、ずらっ!と見えた時、小さな歓声が上がった。何も言う事がないほど、立派で充実している直ちゃん。あの、最初の瞬間は、生協軍団と言えども、息を凝らして、誰もが直ちゃんを見つめている。先程の寝息のおばちゃんだってさ〜!これぞ、宝塚を観たね、イェーイ!
かなみちゃんが100パーセント復活!
4人パンダは元のメンバーに戻り、花チャング場面の愛人がかなみちゃんになった。明るさと、華やいだ女っぽさ、しなやかで大きな動きもかなみちゃんならではのもの。スターゆうかちゃんも、今日は長髪で、お相手が本命に戻ったので、ますます得意げに、張りきっていた感じ。(笑)
ギャング場面のマヌエラもかなみちゃんに戻り、水さんギャングも嬉しそう。合同結婚式の直ちゃん新郎も、ニコニコと優しさ一杯で男役の包容力満点。宙組全体に活気が戻って来た様な気がするから不思議。千秋楽まで後10日だもの〜、取りあえずは良かった!
今日も黒エンビソロは、素晴らしかった!!1階5列目うんと上手よりだったけど、残り少なくなった公演を、大切に歌い演じる直ちゃんの気持ちが真近かに伝わってきて、思わずうるると来た私。
楽屋出は誰よりも1番遅かった直ちゃんだけど、沢山の一般客がずっと待っていてくれて、直ちゃんの姿を見ると、あちこちから「綺麗!!」と、ため息混じりの歓声が絶えず上がっていた。
雨が降ると言っていたのに、青空になり、お日様さえもニコニコ!結構蒸し暑かったけどね。今日のお客様はネッタン、雅楽器奏者の東儀秀樹さんだった。
宙組2度目のVISA貸切に、今度は私の名前で当たった。今度もS席だったからラッキー!1階19列センターよりの上手ブロック通路側、これが意外と良く観えた。司会は海峡ひろきさんだった。
トマとロベールの仲良し突付き合いが、今日も盛んだった。2度も飛び上がって甲冑の胸と胸をぶつけ合ったり、ロベールがトマに首をぐるぐる回されたり、こらっ!と頭を突付かれたりと〜。ロベールも半分嬉しそうに、それを受けるから笑ってしまう。
いざ、戦争となると、「おい!ロベール」と言ってトマが誘導し、肩を組んで勝利を喜び合い、シェフ、ピエールの事となると、お互いに凄く協力し合っているのがみえる。
最初の雪原の場面で、ジャンヌの共の者である右京さんがいきなり長髪で、笑わせてくれた。トマがまた、面白そうにその髪を引っ張って下手に去る。
ショーのプロローグでは、直ちゃんの前髪が、内巻き加減にふんわりと前に下りていた。下級生は大半が尖がり前髪にしていた。直ちゃんはプロローグだけだったが、大半の下級生は黒エンビやパレードまでそのままで、異様で怖い感じだった。(笑)
あいりちゃんは揉み上げも濃く、両眉をつり上げ、目も細めていたし、巽希和さんはまるでプレスリーのようにかなり凄かったが、なかなか似合っていた。スッシーや悠末、七帆、十輝ちゃん達も同じ。やっていない人を数える方が早い位だった。
たか子さんも、異邦悲恋の詩人でやってくれた。いつもはすっきりとした前髪なのに、ふわふわとボリュームのある前髪にしていたが、あまり似合っていなかった。いつもの方がずっと良いけど、お客様の為に、お茶目な気持ちを表現してくれたんだ。
皆のサービス精神満点に感謝したい。
出待ち時、相も変わらず沢山の人で一杯だった!花ちゃんが出て来ると、ファンの人はビニール紐で作った赤いシャンシャンを振っていた。花ちゃんはとても嬉しそうだった。やがて、大雨が降ってきた。びしょ濡れ状態で直ちゃんにお手紙を渡したが、まるで目薬のように雨が目の中に〜。(笑)直ちゃんは「風邪引かないでねぇ〜」と優しい一言を下さった。
本日の直ちゃんの楽屋入りは、いつもより2時間も早かった。
朝、8時頃、寝ぼけ眼で伝言ダイヤルを回したら、9時45分スタンバイで、我が耳を疑ってしまった!
到底、間に合うはずのない私、千秋楽真近かでお稽古が入ったのだろうか?残り少ない貴重な入りを諦める事にして、いつもの時間に出掛けた。
唯一宝塚友の会で当たった席は、1階16列、ド・センターだ。何と言っても、ドセンターはいいもので、オペラを上げると舞台からの皆の目が一斉に来る。ゆうかちゃんなどは、ショーの最初から、ずっと目線が来ていた(但し、我が気のせいだろうけど)。直ちゃんは合同結婚式の辺りから〜。黒エンビはもう、バッチリと!!決めの指先まで来たから、オペラを握る手が汗ばみ、直ちゃんのおでこの汗のように、自分の額からも汗がタラタラと流れた。(笑)
満足な気持ちで劇場の外に出ると、相変わらず沢山の人だかりだ。雨がパラパラと降って来ていた。入りに渡しそこなった手紙と出の分を封筒に入れて、直ちゃんに渡した。
私の平日観劇も後、1回となってしまった〜。直ちゃんファンの中には風邪を引いている人もチラホラいる。自分もあまり、体調が良くない…。
本日、直ちゃん退団後のスケジュールが新たに判るかも?と聞いていたので、ちょっと楽しみにしていた。
ちょうど、私の観劇日にもなっていたので、楽屋入りに出掛けた。12時頃、姿を現わした直ちゃんは各自から手紙を受け取った後、
『11月11日〜19日まで、池袋サンシャイン劇場にて、謝先生によるミュージカル『砂の戦士』に出演します。チラシは出待ちの時に配られると思います』と報告された。皆から歓声と拍手が起こった。
やったー!今年中にもう1作品直ちゃんの舞台が観られるなんて、凄く嬉しい!
その頃、自分としても特にスケジュールを入れてなかったので良かった。何でも早く言ってくれるのが1番助かる。(笑)すぐにでも、チラシを手にしたいけど、今日は昼公演を観て、帰るので出待ちは出来ない〜。仕方がないか……。
宙組平日公演最後の座席は、銀橋がちょっと見難い2階1列上手よりだった。
私の気が付くのが遅いのかも知れないが、たか子ピエールが、要所要所力強さと優しさが特に目立ってきたようだ。ヴィベットが殺された時も、相当怒るし、意に反して、ジャンヌと別れる時も、更に口調が厳しくなっている。トマ達にジャンヌとの結婚を計られた時も、直ちゃんトマの首根を乱暴に掴んで、グラグラと激しく揺する。頭ごと、そんなに揺すられて、「直ちゃん大丈夫?」って思うほどに…。(笑)つまり、御大将が更に立派になって来たって事か。
ショーも方も、其々の場面が充実している。其々のスターを生かした斉藤先生の構成に今更ながら感心した。花チャングの場面も良く観ると色々なストーリーがあり、面白い。右京さんも毎回笑わせてくれるし、ゆうかちゃんは長髪の後ろを白いリボンで纏めているのが、ここの所定番で、かなみちゃんと結構大胆な演技をしている。そりゃ〜もう、黒エンビの直ちゃんは毎回申し分ない!!
さぁ、私の観劇予定も後2回、直ちゃんの男役を観るのも2回となってしまった。但し、千秋楽は今だ観れるのかどうかは決まっていないが……??
どちらにしても、明日から日比谷近辺に宿泊するので、このコーナーも取りあえずはお休み。この後の報告は23日以降になると思う。
とうとう、この日が来てしまった。今日の出待ちと明日の入り待ちを考えて、銀座のホテルに2泊する事にした。午後1時頃チェックインして、同じ頃、大阪から到着しているはずの友達に電話すると、ちょうど隣のホテルの部屋にいた。誘って夜の為にしっかりと昼食を取っておいた。これも序曲みたいなものかな。千秋楽への道は今、始まったばかり。(笑)
前楽なのにとても良い席を貰った。1階14列のド・センターだ。また、こんな素晴らしい席で観れるとは思わなかったので、大変嬉しい。
14列は一段高くなっているのか、前に邪魔物がなく大変よく見える。
相変わらず、ゆうかちゃん目線も来るし、黒エンビの直ちゃん目線にはドキマギだ!
トマとロベールの日替わり小争いも活発だ。ほっぺを掴んだり、腰をぶつけ合ったりと好き放題にやっている。いくら暗闇だって、皆が観ているよ。閲兵検査の前日もトマが仕切るが、ロベールが聞いてなかったりすると「こらっ!」「判りましたよぉ〜、会計係り殿」「よろしい」とか、毎回違う。
十輝イリスは最近、トマにからかわれるので、さっと、一歩下がったりしているが、それを直ちゃんはわざわざ近寄って行って、ほっぺを掴む振り。笑うまいと無表情になるいりすをあひちゃんがにやにやと見ている。
今日の目立つ客人は議員の松あきらさん。花柄のワンピースで、華やかな装いだった。
楽屋出は遅かった。退団組が揃って遅かったが、直ちゃんは更に30分遅く、終了後3時間も待ってしまった。かなり蒸し暑かったが、それでも直ちゃんを待っていた人は長蛇の列だったし、一般人も沢山直ちゃんを待っていてくれた。最後の追い込みだからねぇ〜。漸く出て来た直ちゃんはこの長蛇の列の1人1人から丁寧に手紙を受け取り、お礼を言いながら笑顔を忘れなかった。凄く疲れているはずなのに、偉いなぁ〜。
今晩、自宅には帰らない事をスタッフに伝えると、千秋楽のチケットは用意出来ていると言ったので、ホッとする。
コンビニで弁当を買って、まっすぐホテルに戻ると午後10時だった。明日の集合は午前7時45分。
朝、カラスの鳴き声で目が醒めた。都会の朝は大きな烏が異様に幅を効かしているものだ。雨は降っていない、お天気のようだ。
さぁ、千秋楽の1日が始まったぞぉ〜。午前7時20分にホテルを出た。7時30分、集合場所には白い会服を着たゆうか、あいり、きのみちゃん軍団がすでに整列を済ませていた。直ちゃん軍団も数人集まっていた。皆早い!
7時45分に直ちゃんスタッフが現れ、整列開始。夕べも多かったが今朝の入りはその3倍位多い。ほとんど全員集合かも〜。劇場前に白衣軍団が道路をはさんで、2、3列、東宝劇場の端から端までを埋めていた。一般人達もカメラやビデオを手に、結構詰め掛けていた。水さんが一番乗り、続いて下級生がバラバラと楽屋入り、花ちゃんも、たか子さんも楽屋入り、退団者よりも早く組子が全員入ったので、なんか、感動させられる。
ゆうかちゃん、あいりちゃん、きのみさんが白服で入った。直ちゃんは8時半頃、白い素敵なパンツスーツ姿で車から降り、長い2列の端から順に手紙を受け取っていった。持ちきれない程の手紙を胸に抱えこんだりしながら、最後の手紙を受け取り、宙組生が迎えるであろう楽屋口に消えた。
漸く朝食に開放された私達、何処もここもゆっくり出来る所は混んでいた。
自分としては11時公演を見る予定はなかったのだが、友人がチケットを急に回してくれたので、観ることになった。1階5列上手より、得した気分で、直ちゃんや宙組生を近くで観せて頂いた。
さぁ、いよいよ千秋楽の公演が始まる。数人で要領よく昼食を済ませ、チケットを貰いに行った。見れば、1部を除いて、ほとんどが1階の13、14、15列の下手ブロックを直ちゃん軍団が座していた。固まって最後の公演を観ようを言うわけだ。その前後にゆうか、あいりちゃんのサヨナラ軍団が集中して座していた。私は下手ブロック14列、直加軍団の中にすっぽりと、はまった位置だった。それにしても千秋楽を1階のS席で観れるのが凄く有難いことだ。宙組さんのご協力の下と感謝する。
議員の扇千影さん、明るいブルーのお洋服をお召しで、2列のセンターにご着席。植田理事長や小林社長、直ちゃんのご両親や弟さんご夫婦の姿も見えた。
『傭兵ピエール』が開幕すると、直ちゃんトマは予想以上のアドリブで、思いっきり弾けてくれた。
トマとロベールが相変わらずぶつかり合ったり、足で蹴り合ったり、ガツンガツンを激しくやっているので、マルクが2人の間に飛び上がるようにぶつかって行った。ところが、トマとロベールは申し合わせたようにそれを避けたので、マルクは力余り、2人の間から吹っ飛ぶようにつんのめったから、会場は大爆笑。おいおい、ライトアップはピエールの部屋だよ、暗闇で受け過ぎだぁ〜(笑)。
マダムボランの楽しきメゾンでは、トマはズボン落しを2回もやってくれた。トマの大サービスに、場内は大爆笑。十輝いりすは、また、やられるのを予感して、後ずさりするが、トマがわざわざ2、3歩進んで、いりすの両ほっぺをつねって、胸をポンと突っついた。逃げても今日は絶対やるよといった感じ。
ジャンヌ・ダルクさえも「貴方は独身ですか?」ロベール「独身です」。マルクに同じ事を聞くはずが、「貴方はいいです」とさり気なく言った。(爆笑)
フライパンの場面、トマがフライパンを叩いてピエールを起こしても、ピエールは寝たままで起きない。今度はタンバリンを叩いて踊るトマ、漸くピエールが起き出した。「修道院のおばしゃまが頑固でして、利益目的じゃぁ売りましぇん」とオバァさんのように杖をつく振りをしたから、またまた大ウケにウケた。
「何が見える?」「女子修道院〜」「ここにラ・ピュッセルが暮らしている。ピエール、何か言いたい事があるか?」と言うと、パシッ!とピエールの平手打ちがトマのほっぺたに飛んで来る。「いたたたた、」とやけに大げさに言った後、急に振り返って「こう言う事は殴る前に言って下さいよ、酷い!」と女になっていた。超ウケの大爆笑。ほんと面白かった。
イボンヌさえもやってくれた。ジャンヌが「もうぉ〜操をあげると言ったでしょぉ!」と叫ぶと、普段はイボンヌやその他の人がずっこけるが、イボンヌと護衛4人が並び、なんでやろ、なんでやろの振りをしながら、「えぇ〜?」と驚いた。(ビックリさせられるやらの大爆笑)おまけに銀橋では、イボンヌが転ばずに護衛の兵士4人が転び、「何処へぇ〜」と叫ぶ。あげくにイボンヌに起こしてもらうから、もう、会場は大笑い。まぁ、よくやってくれたよ、組長さん。
ショー『満点星大夜總会』は、各場面毎に薔薇や胡蝶蘭、カトレアなどの生花を胸に付けた直ちゃんは、いつもより華やいだ雰囲気を出し、男役の素晴らしさを存分に見せてくれた。(後日報告予定)
組長が15年の宝塚における直ちゃんの経歴とメッセージを読み上げ、いよいよ伊織直加のサヨナラショーが始まった。
客席の後ろから、煙と共に、明るく弾けた直ちゃんが、赤いコート姿で「スイッチ」からナルディの歌で登場した。大階段に宙組の男役が板付き、それをバックに歌い踊るジャズマニア、花組時代の歌とダンス。デュエットダンスのお相手は、ぽっぽさんに花ちゃん。インパクトの強い男役で歌い踊ってくれた直ちゃん。あいりちゃんが残って、「おーい春風さん」を歌いながら銀橋を渡る。組子が「花宮さーん」、自分も「花宮さーん」と返す。続いて、ゆうか、きのみちゃんが1曲ずつ歌った。
キラキラ光る白衣装で上手花道から直ちゃんがせり上がる。『エデンの東』のキャルだ。大階段に直加の電飾が灯る。思い出の数曲を披露。いよいよ、フィナーレとなる。電飾がローマ字のイオリナオカに変わると、『エンドレス・ラブ』だ。『いつかぁ〜♪夢見たぁ〜』と始まると、観客が一斉にペンライトを振る。直ちゃんの目がうるうる。感動で歌声が弱くなる。「しっかり、歌って!」と心で祈る私。
いつの間にか、白に正装した宙組生達が大階段の前に整列している。花ちゃんが直ちゃんに白いふわふわガウンを掛ける。たか子さんが白薔薇の花束を渡す。歌いながら直ちゃんは銀橋を渡り、客席に向って薔薇を一本ずつ投げていく。
全てが見守る中、舞台に戻って大階段の中央に立ち、サヨナラショーの幕が降りた。本当に素晴らしい光景だった。直ちゃんの素敵な姿がいつまでも印象に残る。
退団者3人のご挨拶が済み、「直ちゃーん」と組長が呼ぶと、「はい!」と直ちゃんが答え、階段上に紋付袴姿の直ちゃんが姿を現わした。もう、男役ではない素の直ちゃんがそこにいた。専科からの花束は箙さんと邦さん。伊織直加の名入り襷がけで、直ちゃん会の会服着用で、意外にもお茶目な御2人だった。同期の花は退団された宝樹彩さん。
直ちゃんのご挨拶が始まる時、すでに直ちゃんの目から涙が溢れて掛けていた。言葉を詰まらせながら、ゆっくりゆっくりと話す直ちゃん。「しっかり!直ちゃん」と心で祈る私。客席から止め処もないすすり泣きの声が聞こえた……。
無事ご挨拶が終わり、全員で『フォーエバー宝塚』を歌って、幕。鳴り止まない拍手に降りた幕が何度も上がった。
涙を誘う大感動のサヨナラショーが終わり、急いで外に出ると、すでに人がギッシリと詰め掛けていた。集合場所で整列をして、2列体制で1番前にスタンバイした。
ふと、あの時を思い出した。ここ8年位の間にこんな事を3回も経験してしまった私。タカラジェンヌの命は儚いものだ……。
直ちゃんは本当に聖女、いや、晴女、晴れ女だ。梅雨のまっ最中なのに、休止させてしまうからねぇ〜、大切な日の入りも出のパレードも晴、夜は心地良い涼風さえも吹いていた。
順に退団者を見送り、直ちゃんは8時半過ぎ、この時はシャンテ側と東宝側を直ちゃん軍団が1列状態で道路をはさみ、直加コールと拍手が入り混じる中をゆっくりと笑顔で通り過ぎていった直ちゃん。車の前で「有難う御座いました」と一礼し、タカラジェンヌ伊織直加は永遠に旅立った。
その後、我々会員はパーティ会場へと急いだ。
東京會舘では上下階で直ちゃんを見送るパーティが開かれた。取りあえずは空腹を満たす為に食べ物を口に運び、気分を落ち着かせた。(私などは栄養補給しないと、肝心の時に元気が出ないからねぇ〜)設置されたスクリーンに直ちゃんの懐かしい舞台が映し出された。
午後10時半過ぎ、旅立ったままの姿で、直ちゃんが登場。ご挨拶の後、いくつかの質問に答えてくれた。ここ2、3日眠れない日が続いたと言う。今朝も5時に目が醒めて、ガリガリ君(?)を食べていたと言うから直ちゃんらしい〜。(笑)ところが楽屋で胃が痛くなったり、お腹が痛くなったりで、誰かに言ったら「、ガリガリ君(?)食べたからと違うのん?」とあっさり言われた。(笑)やっぱり、直ちゃんらしい。
4人づつ直ちゃんと記念写真を撮り、握手をした。
大仕事をやり終えた安堵感なのか直ちゃんに気負いのようなものがない感じで、何故か、凄く気さくな感じがした。撮影の時に、直ちゃんと顔を見合わせて、笑ったり出来たのが私としては凄くラッキーだった。
最後のご挨拶は、「明日からは少しずつ、女に戻るリハビリをして、女優に備えたいと思います。私のトランクに一緒に搭乗して下さる方は〜。(笑)どうぞ〜」みたいな事をおっしゃったり、「キス・ミーと砂の戦士達の間に小さなお仕事が入るかも〜?」と、私達に期待を残して下さり、名残惜しい拍手の中を退場。
スタッフ、ご苦労様!!直ちゃんが去った後の彼女達の涙にも、大感動させられた。外は雨、雨も気が利いてるなぁ〜。そのままホテルに戻ると午後11時半を過ぎていたけど、悲しさよりも、言い知れない充実感と心地良い疲れが自分を襲った…。
私の下らない日記もどきものを、お読み下さった方がた、本当に有難う御座いました。m(__)m
これにて、追っ掛け日記を終了致します。yuko