歌い継がれるその後の『レ・ミゼラブル』
2006年盤 4月7日(金)観劇 レ・ミゼラブル!
日生劇場にて開幕したばかりの『レ・ミゼラブル』を観劇してきました。
配役は毎日役替わりで、なかなか希望通りのキャストに巡り会えないのですが、この日はジャンバルジャン今井清隆、ジャベールが今拓哉、アンジョルラスは坂本健児、エポニーヌANZA、フォンティーヌ井科瑠美、コゼット剣持たまき、マリウス藤岡正明、テナルディエ桑田コング、その妻は瀬戸内美八さんでした。
この中でアンジョルラスの坂健さんはやはり、歌に迫力があり、力強くて良かったですし、意外にも藤岡マリウスの歌唱力がなかなかのものでした。かなり歌えます!イメージ的には若さがあり良いけれど、健康的過ぎるかな?とも思いましたけどね。コゼットは線が細く、清純なお嬢さんで、イメージにピッタリでした。エポニーヌのオンマイオウン曲はもっと切なく歌い切って欲しかったです。
しかし、いつ観ても聞いても作品と音楽が素晴らしいです。必ず命の洗濯をさせてもらって帰ります。(笑)
2007年盤 7月13日(金)観劇『レ・ミゼラブル』
2007年、帝国劇場では6月8日〜8月27日まで、日本初演20周年記念『レ・ミゼラブル』が、上演されています。中でも7月9日〜7月16日は以前出演したスペシャルキャストdayで、「レ・ミゼ」ファンには見逃せない1週間です。
私もそのスペシャルdayを本日(13日)観て来ました。
ねらいはエポニーヌ役の島田歌穂さん、マリウス訳の石川禅さん、それにジャンバルジャンは山口祐一郎さん、ジャベールは岡幸二郎さんです。この4人は格別の歌唱力で各々の役に浸透しており、素晴らしさは言うまでもなく、またとない機会に恵まれました。
石川禅さんのマリウスは健在で、以前よりももっとしっかりと歌い込んでいる感じさえしましたし、アンジョルラスで最大の魅力を発揮していた岡幸二郎さんは刑事ジャベールに昇格し、堂々とした歌いぷりと、その風格はなかなか立派です!!
フォンティーヌ(コゼットの母)は、何と元宝塚トップ娘役の渚あきちゃんでした。先輩達が凄い迫力なので、芯の弱さをいささか感じましたが、雰囲気は綺麗でとてもかよわく、歌もかなり頑張っていると思います。
そんなスペシャルな1日は客席の熱気も感じられ、私も懐かしさいっぱいで感動のしまくりでした!!
帝劇のロビーにはマネキンによるレミゼ衣装の展示やこれまでに出演したキャストのサイン入り色紙が到る所に飾られていました。
やはり、『レ・ミゼ』は永遠の名作ですね!!そんな事をつくづく認識した一日でした。
2007年8月17日(木)帝国劇場2階席にて観劇
観る予定が無かったのに、先月、観劇した後、ちょっと残席状況を見たら、この日の2階席が残っていた。
今年からジャベール役に昇格した石川禅さんの歌いっぷりがどうなのか気になっていたのと、笹本玲奈さんのエポニーヌをもう一度聴きたかったからだ。
運の良いことにジャンバルジャンは山口祐一郎さん、最初に観たころより、ずっと落ち着きのある上品で立派なジャンバルジャンに仕上がっていた。
そして、最近はエリザベートなど、大きなミュージカルには必ず出ている石川禅さん。先月のスペシャルday(上記)は学生マリウスを久々に観る事が出来たけれど、今年からは刑事ジャベール役で再登場です。
ジャベールにも名曲がいくつかあります。過去には川崎真世さん、内野聖陽さん、高嶋政弘さん、岡幸二郎さんと多くの人が謳い、歌っています。「ジャンバルジャンに対決を誓い、最後は自分の無意味さを知り、大河に身を投げる」といった名曲『♪スター☆』です。
やっぱり、何を歌わしても禅さんはok!響き良い芯のある声で、聴き応えがありました!若干貫禄も備わり、温かみのあるジャベール役で観客の拍手も一際強く、やはり皆よく解ってる!なんて、満足したりして〜(笑)。
マリウスに見向きもされない哀れなエポニーヌ役の笹本玲奈さんは、ここ数年のうちに多くのミュージカルで大活躍をしており、ミュージカル部門で受賞もしている、売れっ子さんです。特に女性のミュージカルファンに人気があるみたいです。島田歌穂さんのエポニーヌ役には、かなわないにしても、感情の豊かさを精一杯表現しており、かなりの上達振りで絶唱してます。どんなに汚い格好(衣装)をしていても綺麗ですし、体当たり的な歌いっぷりが好感を呼びますね。
笑っちゃうのが古いインチキ宿のがめつい親父(テナルデェー駒田一)とそのカミサン(森公美子)です。最近はこの2人が人気者になって、リトルコゼット(片親で、養育者の彼らに苛められる)が可愛そうと言うよりも悲劇が飛んでいってます。客席からはクスクスと笑いが起こり、お馴染みの歌になると会場全体から手拍子が沸き起こり、ホッと楽しめる場面かも知れません。
マリウスとコゼットの結婚式場面では森公美子さんなどお茶目な悪ふざけが凄いですよ。マリウスがテナルデェと真剣な取引をしているのに、つい、目が森公美さんに行ってしまいます。(笑)
いつもながら、観終わった後の不思議な満足感と言い知れぬ感動で、心がリセットされる気がします。有難う!今年の「レ・ミゼラブル」は8月27日まで上演していますが、私のレミゼ観劇はひとまず終わりです。
yuko2007.8/19記