映画と原作・多田一樹の普通ぶり
原作の登場人物では、多田一樹が最も原作に忠実に映像化されていたように思います。よって、映画の多田も、原作の多田も、性格付けは変わりません。普通の男として。
妹を殺されて、復讐を考え、しかし、映画では包丁を手にしてぶるぶる震え、原作では具体的な行動は起こせない。青木淳子が代わりを申し出ても、ためらいがあるし、目の前で人が燃え始めると、耐えられず、途中でやめさせ、間違っていると淳子に告げる。・・・・ストーリー展開の違いにより、この後の多田の動向は、映画と原作とで異なりますが、あくまでも普通の男として描かれているし、演じられています。この、多田の普通の男ぶりには、好感を抱かされると同時に、いつか、つらい思いを振り切り、幸せになって欲しいと願わされます。
又、石津刑事と彼とが、尋常ならざる出来事の中にあって、常識や良識ある人であることにより、物語と現実(感)とを離さずにいるようにも思われます。
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