映画と原作・倉田かおりの行く末


 倉田かおりと短いながらも一緒に時間を過ごし、彼女を愛しく思っていた映画の淳子と、かおりを離れて見ただけの原作の淳子。二人の淳子は、しかし、かおりに対して、同じ願いを持っていました。パイロキネシスで人を燃やさないこと、人を殺さないこと、自分のようにはならないこと・・・・。
 淳子の願いは通じるでしょうか?
 多分、大丈夫でしょう。
 映画のかおりは、少女時代の淳子の人形を牧原刑事からもらい、原作のかおりは、石津刑事と訪れた淳子の部屋にあったぬいぐるみをもらっています。淳子の人形あるいはぬいぐるみを、かおりが受け継いだことは、淳子の遺志をかおりが受け止めることの象徴のように思うのです。
 万一かおりの「力」を利用しようと企む者が現れても、石津刑事や牧原刑事が守ってくれると信じます。何よりも、かおり自身が、理由がどうあれ、人を燃やすようなことはしない、「暗闇を歩くようなもの」になったりはしない、そう信じたいです。それでこそ、かおりのことが心残りだった淳子も、救われるというものです。



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