慢性過眠症(居眠り症)
《ナルコレプシー》
心地良い睡眠ができてなかなか寝床を離れられない“春眠暁を覚えず”という季節は過ぎましたが、お天道様が高く上がった昼間になっても眠いという人は慢性過眠症(居眠り症)を疑ってみてください。
ナルコレプシーともいわれる慢性の過眠症で日中にも眠気が去らない症状です。通常10歳くらいから発症して14〜16歳くらいに発症のピークがあります。
脳の視床下部から分泌されるオレキシンという神経伝達物質が減少すると発症することが日本人医師の柳沢正史教授によって発見されました。オレキシンは食欲や睡眠、覚醒の制御の働きをします。視床下部でオレキシンを作るオレキシン神経細胞が機能低下による症状です。
【症 状】
@睡眠発作(昼間の耐え難い眠気)・・会議や仕事中の積極的な参加や緊張を必 要とする状況のときにでも、本人の意志に関わりなく突然眠り込んでしまいま す。30分程度の時間で自然に目が覚めます。起きた後はしばらくは眠気がなく なっていますが、数時間たつとまた激しい睡魔に襲われます。周囲からは気合 が足りない、怠けていると誤解されやすく、社会生活に大きな障害となります
A情動性脱力発作(カタプレキシー)・・強い感情の動き(笑い、喜び、怒り、 驚き、興奮など)で全身の筋肉の力が抜けてしまう発作。発作中意識は保たれ ていますが、数秒〜数分たつと自然に力が戻ります。ろれつが回らなくなった り、首がガクッと垂れ下がったり、手足に力が入らなくなったり、倒れこんだ りします。
B睡眠麻痺(金縛り)・・寝入りばなや目覚めた直後に起きます。睡眠には、身 体を休めるレム睡眠(REM睡眠)と脳を休めるノンレム睡眠(NONREM睡眠)があり 、2時間周期で働きますが、レム睡眠中に何かの原因で意識が残っていると体 が動かせずに焦ってしまいます。
C入眠時幻覚・・寝入りばなに、怪しい人影や化け物などが危害を加えようとす る幻覚が特徴です。数分の後に幻覚はなくなります。
 これら全ての症状が起きる人は患者全体の2割程度といわれています。
【反射区】
足の拇趾の裏の中央部に小さなC脳下垂体という反射区がありますが、この反射区には「視床」と「視床下部」も含まれます。「視床」は全身の感覚器からの情報が集まる部位です。「視床下部」の大きな働きは自律神経のバランスをとるためのコントロールです。
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