躓(つまづ)きやすい
<ほんのちょっとした地面の盛り上がりや床の段差につま先が引っ掛かって転んでしまった。その躓きがもとで転んで大腿骨骨折をしてしまった。手術を受けることになってしまった。> 
こんな話を良く聞きます。
躓く一番の原因は、足の指先が充分上に挙がらなくなったためです。その一つの解決策は下駄で歩くことです。必然的に足首を良く動かします。足首の硬い人には下駄は構造的に鼻緒を指で挟み、歯の高さがあるために足首のとても良い運動器具になります。
前に進んで歩くためには、足首が良く動くとともに足指が動くことも必要です。躓きやすい人は足指の動きが硬いのです。下駄は足指の関節運動にも優れています。
足指を上に挙げるには足の甲側にある筋肉が良く伸び縮みして動かなければなりません。その足の甲の筋肉は足指を下げて元に戻すことには働きませんので、反対側の足裏の筋肉の助けを借ります。こうして甲と裏の両方の筋肉がお互いに働きあって足指は動きます。
足指のグーパー体操や足指でのタオル手繰り寄せ体操などを、日頃からしていることが現代生活には大切です。もしトイレが洋式でなく従来の和式のままだったら、躓き事故はずいぶん少なくなっているだろうと思います。
また最近は布草履の手作りが広まっていますが、とてもいいことです。これからの夏の季節は涼しい履物としてもいいですが、その柔らかさがいいのです。足指の付け根を曲げやすいですね。靴やサンダルは底が硬いので、長年履いているとどうしても指の付け根を曲げることをしなくなります。そうすると足指の筋肉の曲げ伸ばし運動がなくなり、そのうえ筋肉の中のスジの加齢による硬直化が加わり、指先は尚のこと挙がらなくなります。
指先の筋肉の始まりは下腿の脛(すね)のところから始まっています。前脛骨筋というのですが、根本的にはこの筋肉から解して血行を良くしなければいけません。屈むのが苦手な人は、椅子に座ったときに足先を内側に10秒程曲げて次に足指を反らす曲げ伸ばし運動をしてください。アキレス腱のストレッチングにもなり大変歩きやすくなり、腰も真っすぐになります。
【良くほぐす箇所】
足裏、足の甲、すね、アキレス腱(ふくらはぎ)。
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