イベント・展示会ブース 製作・施工 博物館・美術館 特別展会場 製作・施工 マニュアル製作中!!

          

★ミ 【その16】 ・・・つくる パネル

【つくる(2)】
イベント(展示会)ブース制作のポイント、一つ付け加えます。
思い付きでアップしているので(汗)ごめんなさい。

6壊しやすい作り
イベント(展示会)ブースの命は、はかないのですぐに壊します。
ですから、通常の使用では壊れないが、壊そうと思ったらすぐに壊れる作り。
簡単そうで、これが結構むずかしかったりします。

「パネル(2)」
3縦桟を並べる
床に敷いて有るコンパネ等のラインを利用して、直角になるように並べます。
片側に止めの小割を床に打ちます。
止めの小割に押しつけて全ての小割の端を揃えます。
小割は平に並べます。

4縦桟に墨を付ける
墨付けには差し金を使います。
ベニヤの縦の長さを計ります。

どーゆー訳だか、ベニヤの長さは同じでは有りません。
主に使うベニヤのサイズは3*6(さぶろく)尺なので、
正確には、横3*303.03ミリ=909.09
       縦6*303.03ミリ=1818.18
のはずなのですが、
実際には、横905~920
       縦1810~1830
と製造元によって?ばらつきが有ります。
ですから制作時に使うベニヤの長さを計り、ベニヤの長さに合わせて墨を付けます。

墨を付ける縦桟の本数が少ない時は、全て一緒に墨が出来るのですが、
多い場合には差し金が届かなくなります。
そこで、端の2本だけに墨を付け、その1本を反対側の端に並べます。
そして墨壺で墨を打ちます。

ベニヤの長さが1815ならば、
455-455ー455-450ー450の間隔で墨を付けます。
寸法的には、
455-910ー1365ー1815ー2265
の位置になります。

ベニヤの長さが1830ならば、
460-460-455-455-450
寸法的には、
460-920-1375-1830ー2280
の位置になります。
この様に割り付けすると簡単です。
そして方向を間違えない様に、墨をはじめた方に2本線。
ベニヤの繋ぎの、たる木を入れる位置に、ニョロニョロライン(解りやすい線)
をひいておきます。

5縦桟の端に穴を開ける
小口付近は、釘を打つと割れやすいので下穴を開けます。
立てる釘の直径よりも少し小さ目の穴を開けます。
小割のパネルを作る時に打つ釘は、2寸釘(直径約2・8ミリ)です。
それよりも少し小さい、2ミリ~2・5ミリくらいの穴が良いです。
大きいと釘が抜けてしまいます。

6縦桟に釘を立てる
トレーに釘を入れ、テンポ良く釘を立てます。
右手の玄翁の振りよりも、左手でいかに早く次の釘を出すかですね。
指を打たないように。(笑)
詳しくは「イベビル3」ー【うつ(3)】ー[釘を打つ(2)]を参照して下さい。

7骨組みを作る
横桟に縦桟を打ち付け、骨組みを作ります。
墨付けの時に書いたニョロニョロ線の所は、たる木を平で入れます。
詳しくは「イベビル4」ー【うつ(4)】ー[釘を打つ(3)]を参照して下さい。

8ベニヤを切る
ベニヤは昇降盤又はパネルソーで切ります。
昇降盤での切り方を説明します。
必要な枚数のベニヤを昇降盤の近くに用意します。
パネル10枚分なので、15枚。
繋ぎのベニヤの長さを切ります。
ベニヤの長さは先ほど計った寸法ですので、
1815ならば、2700までの繋ぎ885に切ります。

*昇降盤にはベニヤが切りやすい様に、
 3*6尺の木製の盤が横方向に取り付けてあります。
 鋸の刃の左側の中央には、スケールが埋め込まれています。
 昇降盤の脇に穴を開け、釘を刺して固定しています。
 定規も木製で、T定規の様な形です。
 手前側には端金(はたがね)が埋め込まれています。
 盤の中央のスケールで寸法を合わせ、定規の端金をしめます。

*端金(はたがね)ー仮止めする治具。
             金属製の四角い棒の一端に固定板が有ります。    
             固定板にはネジが切ってあり、
               締め付け用の蝶ネジがねじ込まれています。
             棒を移動する二つの可動板が有ります。
             端の可動板には位置を固定するための蝶ネジが付いています。
             二つの可動板の間にモノを挟み、蝶ネジで締め付けます。
          
パネルを10枚作るので、繋ぎのベニヤを10枚切ります。
1枚のベニヤで2枚取れるので、5枚で取れます。
定規を855にセットします。
鋸を回します。
ベニヤを横方向にして、ベニヤの左端を定規に沿わせ平行に押して行きます。
左手は定規と鋸刃の真ん中付近、右手は鋸刃の右側に添えます。
ベニヤを定規と平行に押し進めて切ります。
この時すこしでも定規とベニヤの平行が曲がると、ベニヤは鋸に押し戻されます。
ひどい時には、ベニヤが吹っ飛ばされ怪我をする事が有るので、十分注意が必要です。
ベニヤの切り終わりに右側の切り落としを斜め右前方に進め、
刃から少し離してから手前に引き戻します。
その切り落としを855に落とします。
この時の手の位置は、左手は定規より少し右側、右手は刃より少し左側です。
切り落としが少ない時は、両手を切る材料に添えます。
次にベニヤの横幅を切ります。
定規を900に合わせます。
試し切りをして、ピッタリ900に切れる事を確認します。

*パネル(バックパネル)は、何枚も繋げて使用します。
  寸法が1ミリでも違っていると・・・
  10枚繋いだら10ミリ、100枚繋いだら100ミリの違いがでます。
  パネルの幅はピッタリに作る事。

9ベニヤを貼る
ベニヤ貼りは作業姿勢が楽なように 馬(うま) に乗せて行います。

*馬(うま)ー2つの木枠を蝶番で繋ぎ、下側を紐で繋いであります。
        σ(^○^)の使っている物は、W:800H740紐:450です。
        同じ物が12個くらい作って有ります。

のりをつけます。
定尺パネルは何度も使い回しにするので、耐久性を考え のり をつけます。

*のりー通常 のりをつける と言うのですが、
     のり とは木工用ボンドか即乾ボンドを指します。
     この場合は木工用ボンドを指します。
     木工用ボンドはコニシCH18かCH28 白ボンド とも呼びます。
     3キロの袋入りから500グラム入りチューブ又は750グラムチューブ
     に詰めて使います。

片面パネルの場合、のりを桟全てにベタ塗りするとパネルが反り返ってしまうので、
上下とベニヤの繋ぎの桟はベタ塗り、
その他の桟は、縦さんと横桟の接合部分にT字型に少しだけ塗ります。
それでもやはり少し反ってしまいますが、何度か使っているとまっすぐになります。
ベニヤ貼りにはタッカーを使います。

*タッカーエアーの圧力で釘を打ち出す、釘打ち機。
      正式名称はエアタッカー?ガンタッカー?
      通称 ガン です。
      釘、ピン、ステープル(ホチキスの大きい物)とタッカーの種類は
      たくさん有ります。
      ベニヤ打ち用には、肩幅4ミリの416または422のステープルです。
      通称 タマ とか ガンダマ と呼んでいます。

パネルは真物のベニヤを貼る方が上、繋ぎのベニヤを貼る方が下です。
説明しずらいので差し金の呼び方を使います。
長い方の辺を 長手 短い辺を 妻手 とします。

上の角をガンでとめます。
妻手のベニヤと上の桟を合わせます。
向こう側の縦桟には釘を打たずに、横桟の向こう側ギリギリの所に打ちます。
手前側と向こう側の2発を打って、中程もベニヤと桟を合わせて仮止めします。
タッカーを向こう側から引き戻しながら、30ミリ~60ミリくらいの間隔で、
ガンを打ちます。
ベニヤの端からは、5ミリ~10ミリくらい逃げて打ちます。
次に手前側の長手の桟とベニヤを合わせながら、所々仮止めします。
ベニヤの下側を向こう側の縦桟をよけて止めます。
繋ぎのベニヤを今とめたベニヤに合わせます。
二枚のベニヤの繋ぎ目をぴったり合わせ、繋ぎのベニヤの妻手を止めます。
繋ぎのベニヤを縦桟に合わせながら、所々仮止めします。
端まで仮止めしたら、繋ぎのベニヤと真物のベニヤの長手を一気に本止めします。
一番下の横桟を止めます。
中桟を止めます。
中桟を止める時は、ベニヤ打ち用直角定規を使ってまっすぐに打ちます。

*ベニヤ打ち用直角定規ー直角にガンのタマが打てる定規。
                 長さ900くらい。
                 幅150ミリ~200ミリの4ミリベニヤの端に、
                 小割を背で左側に150ミリ~200ミリ
                 突き出して釘で止めた物。(右利き用)
                 小割をパネルの端に引っかけて使用する。

パネルの小端を見て、釘が打って有る位置が桟の位置です。
タマが桟のセンターに当たるように、釘のセンターより少し左に定規を当てます。
タッカーを奥から手前に引きながら打ちます。
中桟を打つ時も向こう側の縦桟には釘を打たないようにします。
全て打ったら反対側にまわります。
ベニヤと縦桟の面(つら)が有っているか見ます。
ベニヤより縦桟が引っ込んでいる時は、玄翁で縦桟を叩きだしベニヤに合わせます。
所々仮止めしてから、一気に本止めします。

ベニヤとベニヤの繋ぎにサンドペーパーをかけます。 完成V(^○^)!!

*フィニシングロールーサンドペーパーの裏がテープになって巻いて有ります。
              サイズは95ミリ幅で25メートル巻きです。
              よく使うのは#80と#100です。
              95ミリ*300ミリのコンパネに両面貼った物を
              たくさんストックして置きます。
              片側#80片側#100も便利。
   
「両面パネル」
両面にベニヤを貼る時は、表で貼り始めた側の長手から合わせて貼ります。
ベニヤが、正確には直角では無い事が多いので、
裏も妻手から合わせて長手を合わせようとすると、歪みがでてしまいます。
妻手が合わなくても気にしない事とし、はみ出た部分は削ります。(笑)

                                       ではまたσ(^○^)くん


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