■ミラノ到着
  スイス〜ミラノ間は連日の疲れもあり気がつけば二人とも爆睡状態で、目が覚めたときにはすでに最終着陸態勢に。半分寝ぼけたままマルペンサ空港の入国審査に向かったのですが、やはりそうとうボケていたらしく私の前に並んでいる女性がちらちらとこちらを伺っているな〜と思っていたらそれもそのはず、このいかにもアジア系の私たちが並んでいたのはEU専用と書かれた窓口・・・。慌ててその他の窓口へ向かったのですがそこの係員の男性は『君たち、あっちに並んでたでしょ〜』とニヤニヤ笑い。気づいてたんならいってくれりゃいいのにさ。

 ロンドンに比べていかにもゆるい感じの入国審査も無事に終わり、さてホテルへ向かいましょうと当時できたばかりのマルペンサ・エクスプレスのチケットを買い、荷物を引きずっていると見知らぬおじさんが『こっちこっち』と話しかけてきました。『?』と思っていると『BUS!BUS!』としきりに手招きするおじさん。『いえいえ私たち電車でささっと移動しますんで』と答えると(ホントはトレイン!と言っただけです・・・)『電車?もう終わりだよ』と言うではありませんか!!慌ててプラットホームへのエスカレーターを見るとたしかにすでにCLOSEされています! だったらなんで切符を売っているのか!と怒ったところでどうしようもなく、そのおじさんのあとについてバス乗り場へ向かいました。すぐにバスは来たのですが電車の切符はあるもののバスの切符がない私たち。運転手さんに『切符がないんだけど・・・』と訴えるもまるで通じず、どうしよう・・・と半ベソ状態になっていると『Can I Help You?』とまたもどこかのおじさんが声をかけてくれました。(イタリアのおじさんは親切!!)必死の面持ちで『切符がないんです!!
』と言う私たちに『切符なら運転手から買えるよ』と言い、『彼女たち切符を買いたいらしいんだよ』と運転手に説明してくれました。それを聞いたオヤジ、『なんだ切符が欲しかったのか!それならそういえよ!』 (さっきからずっと言ってます)おまけにバスと電車の切符は共通であるらしく、結局買わずにすみました。やれやれです。

 親切なおじさんに助けられようやくバスに乗り込み約1時間。真っ暗なミラノ中央駅前に到着です。時間はすでに23:00くらい。ここからはタクシーでホテルまで行こうと思ったのですが、乗り場はあるものの肝心のタクシーがみつからない!しかもここはガイドブックに『深夜はクスリの売人などが出てくるので近づかないこと!』と書かれているデンジャラス・ゾーン!!誰かに聞こうにも誰もいないし(いても怖いんだけど)どうしようと思っていると、そこへ一台のタクシーが!!『乗せて〜〜!!』と手を振る私たちになぜかドライバーは怪訝な顔。そしてなにやら前の方を指差します。ここでようやく気づいたのですが、タクシー乗り場にたしかに車は止まってたんです。がそれはただの駐禁の車だろうと思っていたらそうではなくよくよくみると中でドライバーが爆睡してました。(ホントに暗いのでまさか中に人がいるとは思わなかったんですよ〜〜)『なんて商売ッ気のない人たちなんだろう・・・』と半ばあきれつつ窓をどんどんと叩いてドライバーを起こし、やっとこさホテルへ到着です。『こんな時間にチェックインか。めんどくさいなぁ』と顔中に書いてあるフロントの男から鍵をもらい、部屋へ入って風呂に入りすぐに就寝。 今回の旅で一番ハラハラした一日もなんとか無事に終了です。

【GRAND HOTEL PLAZA】 :ここははっきり言ってオススメできません!!室内は改装したのがちょっと窺えるものの古くて暗く、TVもノイズだらけでほとんど映りませんでした。特にドア!!これがもうびっくりするくらい硬くて満身の力で(体重を預けるくらいの勢いで)回さないと開かないんですよ!!!しかしまぁそんなことは慣れればなんてこともないですが、サービスの悪さだけは慣れることができませんね!とにかくめんどくさそうなんですよ、何をするにもね。そんなに嫌ならいっそ辞めれば?と思いました。しかも取り柄といえばドゥオモ駅に近いことくらいというこのホテルが☆☆☆☆とは驚きですよまったく。(☆4つのわりにはガイドブックなどでお目にかからないところをみると、やはり評判悪いんじゃないかと疑ってます)


■ミラノ2日目 サンシーロツアー

  ロンドンとは比べ物にならないお粗末な朝食を食べたあと、ひとまずドゥオモ広場に向かいました。そして案の定道に迷いました(笑)。 旅行会社の話ではすぐ近くのはずのドゥオモがなぜか見つからず、ミラノ大学の方からぐるっ〜〜〜と大回りしてやっと到着。(後で地図をじっくり見直したところ、まったく逆サイドから攻めていたことが発覚)ここを起点にまずはダービーのチケット探しです。くわしくはこちら

チケット探しの間に偶然めぐりあったサンシーロ・ツアー! オールドトラフォード同様、最初にトロフィーなどが展示されている部屋を見学。その後、選手の控え室やインタビュー・ルーム、お待ちかねのバス・ルーム(マンUの豪華な設備にくらべサンシーロはシャワーのみの質素なつくりでした。ただシャワーの位置がびっくり高かった)などなど。

 ここでガイドの女の子から『日本で一番人気があるのは誰?』という質問が。ボバニスタとしてはもちろん彼の名前を挙げたかったところですがここは冷静に『たぶんマルディーニ』と答えておきました。(まちがいじゃないはず)この後あっさりスルーされそうだったインテル側の控え室をツアーにひとりで参加していたインテリスタのおじさんのご要望にこたえ見学。中はまったく同じ造りでした。

とにかく広い観客席!ここが満員になるダービーを見ずには絶対に帰れませんよう!3階は高所恐怖症の人にはちと辛いかも。

 ミラン・ポイントが閉店になっていたので、こちらでなにかオフィシャル・グッズを買いたかったのですが、この時はスタジアム内では何も売られておらず、これだけが心残りでした。

【Stadio Giuseppe Meazza(通称San Siro)

でかいです!!全体の写真を撮るにはかなり離れないととても収め切れません。

【スタジアムへの行き方】:地下鉄とトラムの両方で行けるのですが、地下鉄の方は駅がスタジアムから離れているので(徒歩15分程)トラムの方が便利かも?というわけでこちら→ ドゥオモ広場近くのMazzini通りにある停留所から24番のAxum行きに乗り終点で下車。目の前にスタジアムがあるので迷いようがありません(笑)。

 ツアー終了後チケットも無事に買うことができたのでひとまずドゥオモまで戻り、土曜日に予定しているヴェネツィア行きの切符を買いにVittorio Emannuele アーケード内にある旅行代理店へ行きました。(プラダの向かい側にあります)ここでもあらかじめ用意しておいたメモを見せて難なく購入。(言葉に自信がないときはこの方法が一番確実かと思われます)

 この日の昼食は同じアーケード内の店で。さっそく名物のミラノ風カツレツを注文。子牛の肉を薄く伸ばして揚げただけですが、柔らかくて食べやすかったです。一緒に頼んだパスタも美味しかったし。食事も終わり精算も済ませていざ店を出ようとした時に気がついたんですがどうもお釣りが多い。そこで馬鹿正直にも多い分返したんですが(ホントにバカですこの人たち)それをチップだと勘違いした店の主人は大変喜んでおられました。(あとで知ったことですがこんなことイタリアでは日常茶飯事らしく、多いときはさっさともらっとけばいいんだとか。惜しいことをしました。)あとは特別予定もないのでなんとなくぶらぶらとその辺を歩き回り、ついでに売店でFORZA MILAN!を購入。(現地では一冊¥300かそこらのこの雑誌が日本で買うと¥1500ですからね〜。おそろしい話です。)気がついたら暗くなってたので夕食を食べるために再びアーケードに戻りました。(食べてばっかり)『どこにしようか?』と迷っていると突然、メニューを持った男(通称:蝿取り紙男/yuka・Bさん命名)に捕まりほとんど拉致されるように店の中へ。別に行きたい店もなかったのでそこで食べることにしたんですが(店の名前とかまるで記憶にない)けっこう美味しかったです。(イタリアのいいところは適当に入った店でもそんなに大きくはずれることはないってとこですね)

 料理がくるまでミランの雑誌をぺらぺらと見ていたら先の蝿取り紙男が寄ってきて『ミラン〜〜??No!No!』とぬかすではないですか!『もしかしてあんたインテリスタ?』と聞いてみると『もちろん!インテル最高!!』と満面の笑み・・・。ミラノに来てしみじみ感じたのが、ミラニスタが本当に少ないという悲しい現実・・・。この男だけでなく、サンシーロで会ったおじさんもインテリスタだったし、駅で道を尋ねた警官もインテリスタと街中インテリスタだらけ!!(おおげさか)。噂にはきいていたものの・・・(泣)。


■ミラノ3日目 スフォルツェスコ城〜サンタ・マリア・デレ・グラッツィエ教会

  前日よりさらにしょぼい朝食を食べ(果物とかおいてあるんだけど無くなっても特に補充もされていない。もちろん皮付きだし)サンタ・マリア・デレ・グラッツィエ教会まで行ってきました。目的はレオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》の見学予約です。(正確には教会じゃなくて隣の旧修道院内にあります)日本からも電話で予約ができますが(伊語・英語)むろん私たちには無理な話なので、当日予約に賭けてみることにしました。

 やはりというかなんというか、お約束としてかなり道に迷いつつ行ったため着いた時にはすでに10時をまわっていて、教会前にはすでにかなりの人たちが並んでいました。ちょっと無理かもなぁ・・・と思いつつとりあえず並んでみることにしたんですが、わりとさくさくと進みいつの間にか2番手に。ところがここまで順調に進んでいたのが私たちの前の英語圏からきたと思われるカップルのところで一騒動が!!どうもこの二人当日予約ではなく、明日の昼に予約をいれたいと交渉しているようなんですが、基本的に予約はすべて電話。現地では『当日あいていれば順番にお入れしますよ』てな話らしく、係りの女性も『ここでは明日の予約は受け付けられません。電話でお願いします。』の一点張り!!対してカップルの女性の方も『んなこた言われなくてもわかってるわよ!ただ何度電話しても繋がらないからここまできたんじゃないの!!』とものすごい剣幕。(電話の件はホントの話。全然繋がらない!と日本でも言われてた『そうは言われてもムリなもんはムリ!だいたい私、明日の担当じゃないのよ』と係りの女性も一歩も引かぬ構えでこんなとき連れの男性はどうしてるかというと、二人の迫力におされ呆然とたたずむのみ(笑)。たしかにヘタに口をはさもうもんなら、二人からパンチをくらいそうな雰囲気でした。 私たちとしてはもうどっちかが引いてくれるのを待つのみだったのですが、結局客の方が折れ『二度とくるか!ボケっ!!』といった勢いで帰っていきました・・・。日本ならどこかでお互い歩み寄りそうなもんですがさすがにみなさん我が強い・・・。 そしてようやっと私たちの番が回ってきたのですが、『17:00からのツアーなら空いてますよ』『はい。それでお願いします。』とものの1分もしないうちに予約完了。たとえこの時間に予定があったとしても、とてもそんなこと言えません。あのバトルのあとでは。

半ばあきらめていた予約も無事にとれ、足取りも軽く戻る道の途中で再び迷いつつ(どうして一度通った道を迷うかな)お次はスフォルツェスコ城へ。ここにはミケランジェロが死の直前まで製作していたという未完の大作《ロンダニーニのピエタ》があります。(これ以外何もないともいえる・・・)


 ここで小学生くらいの子供たちの集団に遭遇。みんな元気いっぱいで『Ciao!』と明るく挨拶したあとは、一斉にナッカ〜〜〜タ!!(笑) かなりの知名度ですね中田くん。それに比べいっこうに耳にしなかったなぁナナ・・・。

 昼食は揚げパンで有名なルイーニへ。場所はドゥオモ近くのリナシェンテデパートの本館と別館の間の道を入ったところ。店のドアには日本の雑誌の切り抜きがありました。さすがは人気店らしく店内はたくさんの人でごったがえしていて、どこに並べばいいのやら。しかしなんだかわからぬままに最前列へ押し出されていて、お店のおばさんに指差し注文。(ここのお店の人はみなにこにこしていて親切でしたvv)ついでにまったく冷やす気のない冷蔵庫からジュースを頼んで店の外へ。 さっそく揚げたてのパンを食べるとこれがもうまったくもって激うま!!!ミラノで食べたものの中で一番といってもいいほどでした。

 このあとはyuka・Bさんにくっついてプラダへ。店内は圧倒的に日本人だらけで、みなさんイキイキとお買い物中。私も欲しかったのですがここでハメを外すとあとがキツイので(なんせ失業中だし)またも見るだけに。お金がないっていやね。夕方まではホテルでMTVなんぞをみながら一休み。教会に向かう前に高級食材店Peckでお買い物です。からすみの瓶詰めとか、乾燥ポルチーニ茸などを買いました。美味しそうな惣菜もいっぱいあって見てるだけでも楽しいですよ〜〜!!ぜひ行って下さいvv

さすがに2回目は迷わずに着いたサンタ・マリア・デレ・グラッツィエ教会。修道院の中へは1グループ毎に(25人くらいかな)案内されます。最初に修復の模様なぞの説明があっておまちかねの《最後の晩餐》です!壁一面に描かれた絵はなんつうか本物の迫力に漲っていて実に感動的でした。私たちが参加したツアーは日本人とイタリア人が半々くらいだったので、まず最初にイタリア語でなにやら説明があり、みなしきりと感心している模様。その後、英語で説明しましょうか?と言ってくれたのですが、どっちみちわからないのでご辞退申し上げました。

  帰りにまたアーケード内の店に寄りミランのカレンダーをGET。本日の夕食は前日の向かい側の店。蝿取り紙男の店より美味しかったです。昼が少なかったためかなりの空腹であれこれ注文してしまいました。勢いよく食べ、がばがば飲む私たちに店長さんからジェラートの差し入れが(笑)。
最後にカプチーノまで飲んで終了。ちなみにこの店のウェイターさんはミラニスタでした!(ミラノにきてはじめて出会った・・・)


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