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―「使徒パウロ」ゆかりの地探訪の旅・歌日記(2) 2003年5月―

第4日目 5月17日(土)

イズミール〜エフェソ〜ミレトス〜イズミール泊

【エフェソ遺跡大劇場】

雷鳴の如き我が師のハレルヤは子らの歓喜になお力増す

2万人以上収容できる大劇場(丘の傾斜を利用したもの。写真は離れたところから)。横山先生の「ハレルヤ!」が響き渡り、地元の子ども達が歓声をあげました。さらに「ハレルヤ! ハレルヤ!」と。石造りの劇場はとても響きがいいのです。この舞台で私たちはアメイジング・グレイスのメロディーを「アーメン、アーメン」と賛美。拍手も頂戴しました。

エフェソの遺跡は、トルコ観光のコースには必ず入っているくらいメジャーな観光地です。日本人には会いませんでしたが、ドイツ人や地元の人たち子供たちでにぎやかでした。浴場、音楽堂、アゴラ(広場)、会議堂、神殿、通路、門、トイレ、図書館、などなど、丁寧に見ていたら数時間はかかる広い都市遺跡です。

新約時代のエフェソは、紀元29年に地震による破壊の後、ティベリウス帝が修復したもので繁栄を極め、当時は人口25万人を数えたということです。ユダヤ人も多く会堂を持っていました(使徒18:19)、パウロはエフェソに約三年とどまって伝道し、教会の基礎を築きます。

【エフェソ アルテミス神殿跡】

「アルテミス偉い方」との栄華さえ 柱一本こうのとり宿す

これを聞いた人々はひどく腹を立て、「エフェソ人のアルテミスは偉い方」と叫びだした。(使徒19・28)

アルテミス神殿は古代の七不思議とされているそうです。アルテミスは神話に登場する豊穣の女神です。アルテミス神殿の模型を作って利益を得ていた銀細工職人がパウロの伝道に対して危機を感じ、叫び声を上げて大混乱、大騒動となりました(使徒19章)。今は復元された柱を眺めるのみです。

エフェソは紀元前一世紀にはアジア州の首都にもなりました。主の弟子ヨハネと主の母マリアが住んだという伝承があり、聖ヨハネ教会があります。また、聖母マリアの家があったとされる場所に、公園と礼拝堂があり、それぞれ、見学してきました。また、エフェソは黙示録の七つの教会の一つ(黙示録2章1節以下)です。

【ミレトス】

「教会の信仰受け継げ」使徒二〇章心を燃やす涼風(りょうふう)の中

パウロはミレトスからエフェソに人をやって、教会の長老たちを呼び寄せた。長老たちが集まって来たとき、パウロはこう話した。「・・・わたしは、“霊”に促されてエルサレムに行きます。・・・ただ、投獄と苦難とがわたしを待ち受けているということだけは、聖霊が・・・告げてくださっています。しかし、・・・神の恵みの福音を力強く証しするという任務を果たすことができさえすれば、この命すら決して惜しいとは思いません。・・・あなたがたが皆もう二度とわたしの顔を見ることがないとわたしには分かっています。・・・」人々は皆激しく泣き、パウロの首を抱いて接吻した。(使徒20・17〜37)

野外劇場の脇で使徒言行録20章が朗読され、安田先生のお証しを聞きました。ミレトスにおいてこの御言葉に耳を傾けると、パウロの言葉が重みを持って迫ってくるようです。ただ、福音を証しする務めに全存在を投げ出しているパウロの決意に、彼をそこまで駆り立てるキリストの愛があるからなのだと、感じます。安田先生は、ミッションスクールの聖書科講師の経験から、学生さんたちがイエス・キリストについて何も知らされていない現実を語られ、教会は出て行って福音を宣べ伝える使命を果たしていこうと、メッセージをくださいました。「主は教会の基となり」を賛美。

野外劇場では石の隙間から野の花たちが大いに着飾っていました。「わたしたちを造られた神よ」を賛美させていただきました。ずいぶん背の高いあざみを見ました。他の遺跡は、案内板から眺めるのみでした。紀元前334年、アレキサンダー大王がミレトスを占領。その後町は壮大な建築物で装飾されギリシャ式の壮大な海港となり、ローマ時代もその繁栄を続けます。ローマ時代後期には通商は持続されたが、沈泥のために徐々に港湾が後退する危険に直面しました。

【イズミール ホテルの夕食】

金婚を祝すケーキに目を細め師ら語るほろ苦い思い出

横山先生ご夫妻は、西川口教会の開拓伝道に心身ともに捧げ尽し、教会の基礎を築いてくださいました。お子さんも三人与えられ、お二人が牧師になっておられます。先生方の労苦に感謝し、結婚50年を共にお祝いしました。特注のケーキに花火が点いて出てきたのにはビックリ!これがトルコ式なのかしらん。

「結婚50年の感想は?」ときかれ、静子先生は、川口本町教会(西川口教会が現在地に移転する前)時代のこと、お世話になった宣教師先生の思い出など語ってくださいました。横山先生は、一言「ありがとうございます!」と、大声でお礼を述べられ、みんなも大笑い。「神様はささげる者に目を留め、祝福してくださる」と語られました。

わたしは、西川口教会の教会学校出身なので、横山先生ご夫妻には教会学校からお世話になっていました。30年以上前になります(ハァ、時の経つのは早いこと・・)。この祝いに同席できて、光栄なことでした。まだなお現役の先生方に祝福を祈ります。


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