意地を通せば窮屈だ。

　今朝、仕事が終わってから、同僚とＴさんのお別れの会に行ってきた。
　特に親しかった訳ではないけど、いざ仏様を前にすると自然と涙が流れた。お線香をあげた後、棺の脇に立つ今年の１月に結婚したばかりのご主人に何か言葉をかけてあげたかったけど、こんな時にかける言葉は、とてもじゃないけど僕には思い浮かばなかった。
　斎場にいる間、母や祖父の葬儀の時の事を思い出していた。
　今、何故自分が生きているのかを考えた。

　出棺を見送った後、足早に斎場を後にした。
　兎に角、独りになりたかった。

　Ｔさん、安らかにお眠り下さい。